帰り道
幸与の魔法を使って一瞬で家までテレポート出来たりするのではないかと期待したのだが幸与は賢人から住所を聞くと、「だいたいの場所はわかった、ついてきて」と先導するように歩き出した
「そういえば、賢人くん学校は?」
痛い所を突かれた、このまま誤魔化そうかと思ったが友達になってしまった手前嘘はつきたくないので正直に打ち明ける事にした。
「俺さ、イジメられてるんだよね。そのせいで友達もいなくてさ、だから今日は休んだ。いつも休んでる訳じゃなくて今日が初めて」
「えぇイジメ!?どうして?」
「俺去年こっちに転校してきたんだけど、都会から来たからって調子に乗ってるってクラスのガキ大将的な奴に目を付けられたんだ」
「そんな...やり返したりしないの?」
「しないよ。勝てるわけ無いし」
「でも、それじゃあずっとイジメられっぱなしだよ!やってみなきなわかんないって!」
「やってみなくてもわかるんだよ!喧嘩なんてしたことないし!」
賢人は思わず声を荒げてしまった。しばらく気まずい沈黙が続く
気が付けば知っている道まで来ていた
「ここまででいいよ、もう帰れるから」
「うん、わかった。じゃあまたね」
互いに軽く手を振り別れた
またねと言われたが本当にまた会えるのだろうか
長時間歩き続けた疲労と心に積もる色々な不安と不思議な体験をした余韻がゴチャゴチャになりその日帰宅してから夜寝るまでの間ひたすら部屋でボーッと考え事をしながら過ごした




