学者とクッキーバラエティ
「……むぅ」
古都ジシャンマのすぐ近く。歩いてすぐの森。
そんな森の中を、僕は本を片手に歩いている。もちろん、この僕がただ散歩や冒険のために森に来ることなどあり得ない。そもそも、そうだとしたら本を片手に持つなど非合理なことはしない。
この本は、ただの本ではない。この僕自らが作り上げた魔本なのだ。
魔本というのは実にすばらしい。これが一冊あるだけでどんな人間でもあらゆる魔法を使うことが出来る。火の魔法が苦手な奴でも魔物を焼き殺せるし、使い手の少ない氷や雷魔法を新人が使うことすらできる。
仕組みは実にシンプルだ。この魔本の頁一枚一枚に魔法陣が描かれているのである。そしてこの魔法陣に必要量の魔力を流し込むことで魔法を発動させるのだ。
魔法を使うにはその感覚を覚える必要がある。つまり、魔法が使えないのは、その感覚を感じ取れていないからであり、これを言葉で理解させるのは難しい。
そのため、普通ならひたすらにその魔法を見せてもらって練習するしか習得方法はない。だが、魔本があればその根底は覆る。魔力を流すだけでいいのだから、理論上では赤ん坊が特大魔法を撃つことだってできる。
「……くそ、なぜだ!」
ただ欠点もないわけではない。魔本による魔法には汎用性がまるでないのだ。
火の魔法を例にあげよう。もし、普通の魔法使いが草原や森で魔物に遭遇したら
魔法による延焼を少しでも防ぐよう、威力を加減したり方向を調整したりするだろう。
ところが魔本では、それが一切できない。事前に書いた魔法陣通りの現象しか起こせないのだ。使い勝手は良いとは言えない。
もちろん、別の魔法陣を描けば済む話ではあるが、似たような効果のものを
いくつも描いては頁の無駄となる。
実際、冒険者に好まれているのは魔法を使うための補助となる魔法陣、すなわちあくまで補助のみの、使わなくても魔法そのものは発動できるタイプだ。僕のもののような魔力を流すだけで魔法が放てるやつは、護身用として富裕層がもっていたりする程度である。
なにより、この魔法陣を描くというのがとてつもなく困難な作業だ。
幾何学的な模様を効果や属性ごとに組み合わせないとならないし、わずかにでもずれたら思い通りの効果は出ない。
また、効果が大きく、複雑な魔法ほど魔法陣は大きく、複雑なものとなる。未知の図形や模様を描くと何が起こるのか分からない。
この辺は描いていて楽しいところではあるが、たいていはろくでもない効果や大したことのない効果だ。
加えて、魔法陣を描くインクも特別なものを使わないとならないし、本の頁もただの紙ではダメだ。さらに、魔力伝達率をよくするためには本の装丁にも注意が必要だ。背表紙などに特殊金属を使うことが望ましい。魔物の素材を使って作ることもかなりある。
これだけやるのだから魔本一冊がどれだけの値段がするのかは想像に難くない。
「ええい、くそ!」
そんな魔本を単独で作れる僕は客観的に見ても天才なのではなかろうか。そして、他の学者連中とはちがいその効果をこうして自分の足で試しに来るなど、自分で言うのもなんだが学者の鏡のようではないか。
ただ唯一、問題があるとすれば、森に入ってしばらく、まったく魔獣をみない事だ。
魔獣は魔物よりかは扱いやすい。ここは古都にも近いし、試し打ちには理想的なのだ。
それに、冒険者としての身分こそ持っているものの、実力はそれほどでもない
僕にとってはここ以外の場所だと死ぬ確率がぐんと上がってしまう。
ここは難易度も低いうえに弱い魔獣がわんさかいるからとにかく都合がよい。なのに、いつもは割といるはずなのに、こういうときに限って見当たらない。もうだいぶ奥まで来たというのに、鳴き声が聞こえるだけで姿を見ない。この僕の成果の糧になるという栄誉なことを、なぜ魔獣は受け入れないのか?
「あれは……?」
柄にもなくイライラして森を進むと、やがて奇妙にメルヘンチックな家が、僕の目に飛び込んできた。
「ようこそ、《スウィートドリームファクトリー》へ!」
「やぁ、いらっしゃい。適当にどうぞ」
「……なかなかいいところじゃないか」
カランカラン、と涼しげなベルの音と共に僕を迎え入れたのはまだ若いマスターと小さな女の子だった。
くるりと中を見渡す。きれいなバラと落ちついた感じの調度品があり、店内の雰囲気はなかなかによい。
……ふむ、先客もいるな。リスと……シカの獣人か。こちらからはよく見えないが、なにやらうまそうになにかを食べている。
「お、その格好にその難しそうな本……学者さんですね!」
「ちょっとちがうな。ただの学者ではなくすごい学者だ」
それは失礼しました、と女の子が笑う。マスターもにこにことした顔でこちらをみてい……ッ!?
「おい、マスター! それ!」
「え? どうされました?」
僕はマスターの顔に釘つけになった。
マスターの服装は珍しい。その蒼いエプロンの下のシャツも見ないものだし、ズボンも見たことがない。明るい茶髪と相反するような漆黒の瞳もまためずらしいものだが、それ以上に珍しいのは──
「その、頭のバンダナだ! ちょっと見せてくれないか!?」
「い、いいですけど……?」
ちょっと困ったように笑いながらもマスターはそれをはずしてくれる。その緑色の布には、奇妙ででたらめな、だが妙な整合性をもつ幾何学模様が描かれている。
天才たる僕の頭脳は直感で感じた。この模様は、使える。
「それ、どうかしたんですか? こっちじゃ珍しいらしいですけど……」
「珍しいなんてものではない! この模様があれば、魔本に革命が起きるぞ!」
「か、革命ですか?」
どうやらこのマスター、ことの重大さがわかっていないらしい。
どうやってこの模様をバンダナに染めたのかはわからないが、これが常識をぶちこわすのは確定的だ。この僕の手が、その瞬間を想像して震えてしまっている。
「あの、それでお客さん、ご注文は?」
「……注文?」
困惑しながらもマスターが何やら話しかけてくる。
正直な話、無視してしまってもよかったのだが、それでこのバンダナを取り上げられては困るので、目をバンダナから離さずに受け答える。
「そりゃそうですよー。ここ、喫茶店もどきですから。こんな可愛い美少女の売り子さんだっているじゃないですか!」
「可愛いかどうかは主観が交えるので断定できないが……注文すればここにいてもいいということだな?」
「ええ、まぁ。うちは主に甘いものを扱っているんです。甘いものは好きですか?」
「嫌いではない。適当に、いや、簡単に食べられるのを頼む! ついでにこれも借りとくぞ!」
「えぇ……」
困ったような笑い顔をするマスターだが、結局は折れてくれたようだ。笑顔を崩さずに奥へとひっこんでいく。そんなことよりも、だ。
「くくく……!」
僕は鞄からインクと安物の紙を取り出す。これは見つけたり思いついた図形や模様をいつでもメモできるよう、普段から持ち歩いているものだ。若干嵩張るが、今ほど持っていてよかったと思ったことはない。
「なんと美しい……!」
複雑怪奇、奇妙奇天烈、幾何学という皮をかぶった整合性という名の美しさ。これほどまでの図形を見たのは初めてだ。この図形に魔力を通したら、いったいどんな効果が出るのだろう?
「やだ、こっちの、エリオにそっくり!」
「ほんとうによくできてるよね。食べるのがもったいないよ」
若い獣人がなにやらきゃぁきゃぁ言っているが、今の寛大な僕にはそんなこと気にもならない。それより、この図形をできるだけ正確に写し取ることが重要だ。
「こっちのは……なにかしら?」
「うーん……耳が長いから、猫の獣人とか?」
「でも、尾っぽがないじゃない。それに形もちょっと違うわよ」
「あ、それあたしが作ったんですよー。エルフさんなんですけど、やっぱりちょっとわかりにくかったですかね」
ふむぅ……。今までに見たことのないパターンばかりだ。この曲線や全体としての構図はどうやって構成されたのだろうか。む、こっちはなかなか応用しがいもありそうだ。僕以外に、ここまでのやつがいるなんてな。
「キミがつくったのか……。すごいね、ボクにはとてもできないよ」
「えへへ、でも実はこれ、作るだけだったらそんなに難しくないんですよー」
「そうなの? あたしにも作れる?」
「ええ、もちろん! まぁ、こっちのみたいなきれいで複雑な奴は難しいんですけどね。絵心とかセンスとかも必要だし……。マスターのなんてひどいもんですよ?」
「あのマスターでもダメなのかい?」
「マスターって美的センスがまるでないんですよ。ここだって内装はあたしが何度もダメだししてようやく決まったんですから。 ちなみに、これのデザインはマスターが学校でお願いして貰ったっていってました」
「ガッコウ? なあにそれ?」
「ギルドみたいなものっていってましたよ。一緒に活動していろいろやるんです」
……なんだか後ろの会話が気になるな。僕が知らない単語が出てきたことも気に食わないし、そもそも彼らは一体何の話をしているんだ? 彼らは食事をしているんじゃなかったのか?
「へぇ……マスターもいろいろやってるのね。あ、これもーらいっ!」
「あ、ボクの!」
「うーん、頭からいこうかしら、それとも足からかしら? お腹から食らいつくのも悪くないわね」
「うう、ひどい……。ボクだって!」
「きゃぁ! ちょっとエリオ、あたしの可愛い頭食べないでよ!」
……本当に何をやっているんだ? 頭を食うとかなんだとか……おっといけない、早く作業に戻らねば。
「………………ちっ」
だが、くそ。気になる。ちょっと振り向くくならいならいいか。
「おまたせしました。《クッキーバラエティ》です」
「いいタイミングだ」
僕が振り向こうとするのと同じタイミングでマスターがバスケットをもってきた。なにやらここちよい甘い香りのするものだ。
後ろに行こうとしていた、僕の視線はそのバスケットへと向かう。そこには──
「おい、マスター! こいつは!?」
「はは、いや、お客さんこういうの好きそうだったので……。ちょうど作っていたし、軽く食べることもできますし」
星型、ハート型、菱型、四角。丸もあれば三角も。それどころか僕の知らない図形まで。
それだけじゃない。モザイクやチェック、縞縞に……これはなんだ!? 見たことのない図形や模様が優しい麦色に飾られてそこにある。
僕はバンダナのことなどとうに忘れてそれに見入った。小さな、指で軽くつまめるそいつは、香ばしくていい香りを放っている。見た目の美しさだけでなく、おいしそうと思わせる何かがそれにはあった。
「……」
意識などしていないのに、自然と僕の腕はそれに伸びた。
さらさら、ほろほろとした指触り。ちょっと力をこめればすぐにでもぼろぼろと崩れてしまいそうで、儚く、そして美しい。
何のためらいもなく、そいつを口に放り込む。
「うまい……!」
「それはよかった」
にこにこと笑うマスターの前で、僕は獣のようにそれを貪りだした。
甘い。とにかく甘くてうまいのだ。
この甘さはミルクに少しだけ似ている。砂糖も使われているはずだ。ふわっと鼻に抜ける香ばしさはなんとも言えない快感を覚えさせる。
この舌触りもすばらしい。すこしざらついたこいつは、舌に触れると少しだけなめらかになり、新たな甘味をバラまく。
さくさくの歯触りも忘れてはならない。さくっ、さくっと小気味の良い音が顎を上下させるたびに耳の中に飛び込んでくるのだ。
これは一種の音楽だ。こいつがなければ、この“くっきーばらえてぃ”のすばらしさは半減してしまうだろう。
「こ、こいつは……!」
ぽろぽろと食滓が落ちるのを気にせず僕はもう一枚、別のやつに手を伸ばした。
こいつは丸い形の真ん中に赤いのがある。フルーツのなにかだろうか。見るよりも食べたほうが早いと踏んだ僕は躊躇いなくそれを口へと放り込む。
「ほおお……!」
うん、やっぱりフルーツのようだ。この独特の甘味は何物にも代え難い。この風味はおそらくさくらんぼだろう。ただ、さくらんぼにしては甘味が強く、ただすりつぶしたというわけでもなさそうだ。
さくらんぼと麦色の甘味が実によく引き立て合っている。食感も複雑に混じり合ってなかなかによい。
「まさか、これも……!?」
こっちの白と茶の四角の組み合わせは……さきほどのとは食感が違う。もっと硬くて、食べ応えがある。
なにより、甘味の種類が違う。別の類の香ばしさだ。白いのはさっきのと同じだが、茶色のは一体何なんだ?
食べたことのない、強烈な、溺れるような甘さが実にすばらしい。白と茶とで交互に踊るように繰り返される甘味。噛みしめるたびに変わる食感と歯触り。
たまらない。
取る、食べる。
取る、食べる。
取る、取る、食べる!
香り、甘さ、舌触り、歯触り、そしてなにより数多のバリエーション。味も食感も種類ごとにまるで違う。同じもののはずなのに、まるで別のものを食べているかのよう。見た目も美しく、完璧ではないか!
「すばらしい、すばらしいぞ!」
「……なあにあの学者」
「……ダメだよハンナ。そんなにじろじろ見ちゃ。きっと初めての人だろうし。それにいろいろ疲れているんだよ。学者さんって頭を使う仕事だから」
そう、まさにそれだ。この甘さは疲れ切った僕の素晴らしい脳みそを実に軽快に癒してくれる。香りも、味もよい上に頭にもいい。
ああ、なんというすばらしさだ。これは僕の魔本に匹敵するのではないか?
……すっかり忘れるところだったが、この芸術品のような素晴らしいデザインは、魔本に使えば実に面白い効果が期待できるだろう。僕が見たことのない図形であるのはもちろん、色合いやその組み合わせ、シルエットを流用すれば既存の魔法陣も大幅に強化されるに違いない。
「マスター! 他に種類はないのか!?」
「ええと、今はもう……。あちらのお客様ので別のは終わってしまいました」
「ふむ、僕にちょっとみせてくれっ!」
「ちょ、なによこいつ!」
「まぁまぁハンナ、別に減るものじゃないんだから」
ふむ、このシカの獣人はなかなかわかっているな。減るものでもないのだから、僕が見たって何ら問題はないだろう。
ほぉ、これは……冒険者や魔物か? こっちは普通に樹だな。おなじ“くっきーばらえてぃ”のようだが僕の食べているものとは違って大きめの、もう少し複雑な形状をしているものだ。
模様や図形でないのは残念だが、デフォルメされたシンボルは使える。バンダナやあっちのほどではないにせよ、十分すぎるほどの収穫だ。
「こちらのは冒険者や魔物なんかをモチーフにしてます。常連さんも何人かモデルにしているんですよ」
「ふむ、ならばこの樹は? 恐るべ樹か?」
「あっそれは違くて……クスノキ、クスノキクッキーっていいます。……でもあながち間違っていないかも。あいつ、クッキーってふざけて呼ぶとすっごく怒るんだよなぁ。ははは」
「……?」
なにやら恥ずかしそうにマスターが笑う。クスノキなんて魔物はいただろうか?
マスターの妙な服装、おそらくは民族衣装を着ているところを見ると、きっとマスターの故郷に出現する魔物なんだろうな。一度見てみたいものだ。
「お客さんいいんですか? あっちの紙、クッキーのくずでぼろぼろですよー?」
「あれはいいんだ、メモ書きだから」
「ところであの、そろそろ僕のバンダナを返してもらえるとありがたいのですが……」
困ったような顔で微笑むマスター。すっかり忘れ去っていたリスの獣人は目が血走り、シカの獣人はそれをなだめ、給仕の女の子は僕の机の周りを掃いていた。
「マスター、僕の名前はアルバートだ。マスターのおかげで、僕の名前は世界に大きく知れ渡ることだろう。礼を言う」
「あんたじゃ世界なんてとれないわよ!」
「まぁまぁハンナ、落ちついて」
ふむ、獣人が何やら言っているが、この際どうでもいい。この図形を解析して研究すれば、きっと素晴らしい魔本が出来るはずだ。そのときに、魔本をこの獣人にあげればきっと気を良くするだろう。剣士と弓士のようだし、協力してくれたのは事実だからな。
完成品はマスターにも渡さねば。これは、今日からぐんと忙しくなるぞ!
「礼を言われるほどでは……。そっちは僕がデザインしたものではありませんし」
「待て。そっちは、ということはマスターがデザインしたものもあるのか?」
「ええ、まぁ。酷く評判は悪いのですが……」
「ぜひ持ってきてくれっ!」
少し嬉しそうにマスターは奥へと向かう。給仕の女の子が、なぜか、げ、とうめいて顔を青ざめさせていた。
「どうした、何か問題でもあるのか?」
「いや、やめといたほうがいいですよ。冗談じゃなく」
「何を言う。甘くてうまいし、魔本のためにもなるんだ。君も魔法が使えたら嬉しいだろう? それも火や水のような簡単なものではなく、雷や氷だって使えるんだ」
「あたし、氷なら使えますし」
これは驚いた。この年で氷の魔法を使えるなんてな。この女の子、僕なみに天才なのかもしれない。
「じいじに分子運動論だとか熱力学だとかおしえてもらいましたからねぇ……」
「ぶんし……なんだって?」
またもや僕のしらない単語が飛び出した。
……ふむ、図形の解析もここでやればいろいろ聞けるかもしれないな。あの“くっきーばらえてぃ”のようなものも出るかもしれないし、ここの常連になるのは悪いことではなさそうだ。甘いものを食べながらの作業も捗ることになるだろう。来るのは少しめんどくさいが、それだけの価値はある。
「分子運動論というのはですね──」
「ひっ!」
女の子が喋りだしたときだった。
僕は見てしまった。隣いにた獣人も目を見開いている。さきほどの声はリスの獣人か。
女の子だけが、目を見開いた僕たちを見て、何かを悟ったように諦めた顔をしていた。
「な、んだ、アレは……!?」
「あーあ、だから言ったのに……」
そこにいたのは、いや、あったのは、禍々しい、生理的嫌悪感すら覚えるデザインの“くっきーばらえてぃ”をもち、にこにことした顔で奥から出てきたマスターだった。
「いっぱい食べてくださいね!」
「「ひぃっ!?」」
まだろくに見えないのに、全身に鳥肌が立つ。リスの獣人は、震えてシカの獣人にしがみ付いている。邪教のシンボルだってもっとましなデザインではなかろうか。
遠目からでもわかる邪悪なデザインなのに、香りだけはすばらしいのが、いっそう恐ろしかった。
僕は誓った。あのデザインだけは魔本に組み込まないと。
20150412 文法、形式を含めた改稿。
クッキーバラエティとかバラエティクッキーとか
クッキーバリエーションとかバリエーションクッキーとか、
いろんな言い方はあるみたいだけど、
つまるところいろんな形の見ていて楽しいクッキーのこと。