表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
意地悪な君に  作者: にゃんこ
さくらの季節
4/7

さくらの季節3

「そんな完璧な男いるのかなぁ」


私は半信半疑。

もしいたとしても、あまりにも完璧すぎると近寄りがたいかも…なんて思ってしまう。


でも、さすが。

千紗は違う。


「私、今まで沢山告白はされたけど、誰とも付き合って来なかったの」


「だね。何人も泣いたの見てる。」


「でもね、好きでもないのに、とりあえず付き合ってみよっかって、私は出来ない。」


千紗は凄く真剣な目で私を見た。


「そんなの相手にも失礼だよ。」


千紗はすごい。

こんなに美人でモテるのに、性格も美人なんだから。


「だからね、私、恋がしたいの!自分から付き合いたいって思える人を探したい!」


まさかの千紗の恋愛宣言に驚きつつも、私はなんか嬉しかった。


「私、頑張るね!」


「うん、応援するよ!」



千紗には幸せになってほしい。

きっと出会えるよね。



…あ、

…しかし、その発想から生徒会長の話になったんだよね?



まさか、狙う気か千紗!?




そんな他愛もない話をしていると、突然チクリと痛みが走る。


あれ…?

やばい…

オナカ痛くなってきた。


初日で緊張してるのかなぁ、どーしよぅ


「千紗ゴメン、先に体育館行ってて、私トイレ行ってくる」


小声で千紗に告げて、私は今来た桜並木を逆走し、校舎に入った。


トイレどこだ!!

入試ぶりの建物で、トイレの場所なんてわかるかい!

キョロキョロ廊下で困っていると、後ろから声をかけられた。


「どうしたの?」


声の方に振り向くと、背の高い、目鼻立ちの整った、

うん、つまりイケメンがいた。


「新入生だよね?迷ったの?」


「ハイ…お手洗いを探してて…」


イヤーーー!

イケメンにトイレとか聞きたくないぃ!


「ここからだと裏庭が一番近いよ、ほらそこに見えてる」


イケメンは裏庭を指さし、にっこり笑った。


「ホラ、早くしないと入学式はじまっちゃうよ?」


「はい!あ、ありがとうございました!」


「どーいたしまして」

イケメンはひらひらと手を振ってくれたので、私は腰から90度折れ曲がってお辞儀をした。



すごいなぁ、さすが高校クオリティ。

校内にイケメンがいるなんて。


なんとか無事にトイレを済ませ、ふと気付く。



ピンチに現れ助けてくれ、優しくて格好イイ、上級生…

しかも笑顔ステキ


少女まんか的流れで言えば…



ゴメン千紗、

あれ生徒会長だわ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ