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序章 込められたココロ
「私ハ、生キテイル価値等有ルノデショウカ?」
「何言ってんだよ! あるに決まってるだろ! 心配するな!」
台に乗せられて何かをされている高性能ロボット。名前は無い。名前は″ココロ″が出来てから付けるそうだ。おかしいと思わないか。ロボットだ、造られたものにココロなど存在しないはずだ。
その高性能ロボットの持ち主、カイトはココロを生み出す為、人型高性能ロボットではなく、人型で人の様にココロのある、感情のあるロボットを開発していた。それの手伝いをされているのだ。
「カイト様ハ何モ変ワッテイラッシャラナイ。私ノ好キナカイト様ノママ」
「喋るな。しくったらどうするんだ」
玉の様な汗を額にかきながらカイトはそう言う。ロボットは無表情で「申シ訳アリマセン」とだけ答えた。いや、無表情と言うのもおかしいか。端から無表情なのだから。
「え……?」
「ドウシタン、デスカ」
そこで動きは止まった。
はじめまして。冬ノ華 神ノ音と申します。
初めて、ここで書かして頂きます。
宜しくお願いします。