寿命が金で買えるようになった社会~ある世界線の不幸な人々の話~
ある日、地球は宇宙人に征服された。
その宇宙人は非常に善良な宇宙人だった。
その宇宙人は、地球を征服するにあたって以下のような施策を行った。
①全人類は120歳まで不老不死になる
②ただし、120歳以降は500万宇宙単位(宇宙人の貨幣)をその年の23:59:59までに準備しないと、問答無用で死ぬものとする
人々の寿命は大幅に伸びた。
そしていつまでも若々しい姿を保てるようになった。
なら、人は幸福になったか。
答えはNOだ。
120歳を超えたのに必要なお金を準備できなかった人は、あらゆる犯罪に走った。
そうしないと死んでしまうから。
詐欺・強盗・殺人・誘拐…。
120歳に達しない人も、必死で金を稼ぐようになった。
だって金がないと死んでしまうのだから。
若い頃から必死で金を稼ぎ、金を稼げない人は恐怖に苛まれた。
メンタルを病む人が大量に生まれ…社会は恐怖に包まれた。
昔の寿命は80歳だったとか、120歳まで生きる人はいなかったとかどうでもよかった。
ただ121歳までのカウントダウンを人々は怖れた。
それもすべて、寿命がお金で買えるようになったから…。