表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】桜吹雪レコード  作者: 山咲莉亜
桜吹雪レコード  ~失った日々をもう一度~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

73/116

71 それは桜だけ

 ◇


「結城くんに瑠衣ちゃーん! それ終わったらこっち手伝ってー!」

「はーい!」


 現在九月上旬。勉強、帰省、お出掛けなど、高校生活最後の夏休みはあっという間に終わってしまった。すでに新学期が始まって数日が経過しており、初日の始業式の日はインターハイやその他引退試合の結果報告なんかもあった。インターハイで優勝し、全国一位に輝いた男子バレー部は特に称えられていたかな。


 夏休みが終わればすぐに文化祭の準備が始まる。たった二週間ほどの猶予しかない中で、事前に決めていた出し物を用意しなければならない。ちなみにうちのクラスは『執事・メイド喫茶』を予定している。主に裏方と接客、調理の三種類に分かれており、裏方の人は当日までの準備がすべて。当日は自由に遊びまわることが許されている。その分当日までが忙しくなるけれど。


 蓮くんと並んで座り、家から持参したパソコンで配布用のチラシを作る。そう、私と蓮くんは裏方を担当することになっていた。理由は一つ、生徒の中から『絶対変な輩が現れるから』らしい。半強制的に決まったんだけど、私は何一つ不満はない。蓮くんも同じ。接客なんてしたら面倒なことになるに決まってる。ちなみに藍那と海斗くんは接客だよ。クラスメイト曰く、あの二人は『まだ安全』らしいから。


「んー……」

「お前、デザインのセンス」

「こういうのは苦手なの!」

「刺繍作品は上手いのにな。残りは俺がやるから、お前はこっちの発注してくんね?」

「分かりました」


 蓮くんの言うように、何かをデザインするということ自体は普通にできるんだよ。でもチラシのように、文字とイラストの配置や色、フォントとか、そういうバランスまで考えなければならないのが苦手。発注はリストに書かれた通りにすれば良いだけだから、代わってくれてありがとね。


「それにしても、私、蓮くんの執事姿も見てみたかったなぁ……」

「いきなりなんだ?」

「こんなだけど、蓮くん容姿端麗でしょう? 絶対似合うと思うんだよね。こんなだけど」

「うるせえ、強調すんな」


 ほら、そういうところだよ。後で誰もいない時にこっそり着て見せてくれない? と言ってみると、『覚えてたらな』だって。絶対忘れたふりするやつだ。


 私達の会話が聞こえたのか、驚いたように振り返る生徒が何人かいた。でも心配しないで、覗き見しようと考えたところでこの感じだと無駄だよ。


「俺はお前のメイド服も気になるけどな」

「冗談。メイドなんて見慣れているでしょうに」

「使用人は一般人が良く想像するメイド服なんて着ないけどな。そうじゃなくて、俺に対してこの感じの咲良が着るからおもしれえんだろ」


 言いたいことは分かるけど悪趣味だよ。せめてもうちょっと褒め言葉になるものを選んで言ってほしい。そんなだからモテないんだよ……?

ご覧いただきありがとうございます。よろしければブックマークや広告下の☆☆☆☆☆で評価していただけると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ