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【完結】桜吹雪レコード  作者: 山咲莉亜
桜吹雪レコード  ~失った日々をもう一度~

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42/116

42 すべては桜の夢に繋がり

 ◇


 あの後、すべての団の演舞が終わり、どの団も士気が上がり切ったところで本格的に競技が始まった。まずは日向くんも出場していた一年生の学年別競技である玉入れ。トーナメント形式で行われ、一位は緑団だった。青団は惜しくも二位だったけれど、後半の追い上げがすごかった。

 その次に行われた選抜競技の綱引き。これは私も出場したもので、これもまたトーナメント形式で行われた。実は綱引きは予行練習の時点で赤団が一位を取っていたため、今日はシード枠をもらっていたんだよね。そのおかげもあってか、綱引きは見事青団が一位を獲得した。


 桜華学園の体育祭では学年別競技、選抜競技は一位が十点、二位が五点、三位は三点、四位は一点、五位は得点なし。この配点で各団得点が加算されていく。

 そして何度も言っていたように、推薦型競技は得点が高い。一位は二十五ポイントで、二位以下は学年別や選抜競技の倍の得点になる。部活動リレーだけは部活動ごとに競うものだから、各団の得点には関係がない。


 現時点の順位だと一位が青団十五点、二位が緑団十一点、三位が黄団四点、四位が同率で赤団と白団どちらも三点となっている。午後からは得点が隠される上、閉会式で発表される特別賞というもので得点が加算されるから、最後まで順位が読めない。これがまた体育祭らしい楽しさと、少しの緊張感を演出していていいと思う。


「────青団対白団、決勝戦に勝ち上がったのはなんと青団です!」


 実況を聞いて分かる通り、今は藍那や真紀ちゃん、日向くんが出場する剛腕奪取が行われている。剛腕奪取は恐らく体育祭の競技の中で一番と言っていいほどに激しい競技だから、離れていても砂埃がすごい。

 そして今言っていたけど、白団との勝負で青団は勝ち上がったみたいだね。練習では白団がずっと一位で、シード枠を取っていたからまさか勝利するとは思わなかった。本番は何があるか分からないね。青団のテントでは観戦中だった生徒が大盛り上がりしている。


 そんな中で私は何をしているのかと言うと、先生に頼まれて蓮くんと一緒にグラウンド内の見回りをしていた。この暑さだから熱中症になる人がいるかもしれないし、競技中に怪我をする人もいるだろうからね。


「見回りを任されるのは構わねえが、お前倒れるなよ?」

「見ての通り元気いっぱいだけど?」

「伊島にも言われてたが、それで一年の時熱中症になったの誰だよ。お前だろ」

「あれは偶然だよ、偶然。高頻度でなるわけでもないし?」

「そりゃそうだろ。しょっちゅう倒れられて堪るか!」


 睨みながら叫ぶ蓮くんの姿が珍しくて思わず笑ってしまうと、呆れたように大きなため息を吐かれた。だから『心配してくれてありがとね?』と微笑めば、わざわざ立ち止まってもう一度ため息を吐かれた。解せないね。

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