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【完結】桜吹雪レコード  作者: 山咲莉亜
桜吹雪レコード  ~失った日々をもう一度~

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40/116

40 百桜繚乱

 あの後、十分ほどで緑団の応援団による演舞が終わり、二組の白団、三組の黄団と続いた。『前進』をテーマに勢いのある演舞を行った白団、『疾走』をテーマに力強さのある演舞を披露した黄団。どちらも個性的で素敵だった。

 ちなみに一組の緑団のテーマは『楽』。文字通り、全力で楽しもうという意味を込めているらしい。このテーマというのは団旗に書いている文字のこと。私達四組の青団は『一致団結』、五組の赤団は『限界突破』。どれも団全員で悩み抜いて決めたものだよ。


 そして今からは蓮くん率いる、青団の演舞が始まる。すでに準備を終えて入場口で待機しているみたい。


「咲良、蓮のことよく見ててあげなよ? 競技の練習と並行して頑張ってたからね!」

「もちろん。というか……その気がなくてもすごく目を引くよ、あの感じだと。さすがのビジュアルというか、何というか……」

「今日をきっかけに、何人のファンと片想い勢が増えるかな~!」


 楽しそうだね、藍那。これは後でからかう気満々のやつだ。……あ、今気付いたけど学園見学の時一緒だった一年の日向くんもいる……? 知らなかった。彼も応援団の一員だったんだね。これは楽しみ度が上がったよ。


「────続きまして、青団の演舞です。青団が掲げるテーマは『一致団結』。団全員で協力し、勝利へ突き進む姿をどうぞご覧ください」


 アナウンスが終わり、しん……と静まり返った。一気に緊張感が増す中、一つ目の太鼓の音と共にグラウンドの中心に向かって走ったのは団長である蓮くん。今この瞬間、広いグラウンドの中にいるのは蓮くんただ一人。ただ『走る』という行為がこんなに目を引くものだとは思わなかった。やっぱり彼は華がある。それもものすごく高貴なもの。

 次の太鼓の音では団旗を持つ副団長が、そして三度目からの速いテンポの音で残りの全員がグラウンドに入った。


 一度完全に周囲の音が消え去り、その後この瞬間を待っていた、とでも言わんばかりに一気に太鼓の音が響き始めた。

 暑い日差しの中に涼し気な青色のハチマキと扇が揺れる。今までの団とは違い、彼らは意外にも静かな雰囲気の演舞を選んだらしい。勢いや力強さで魅せる他の団と、静かで優雅な雰囲気を魅力にした青団。恐らく、蓮くんはこうなることを予想していた。だから他の団との対比で目を引くように、あえてこういうのを選んだんだろうな。青は涼しげな印象を与えるからその意味でもぴったりだと思う。


 他の団との対比があってこその魅力。青団だけだと物足りないと思われるんじゃないかな。これは私の予想にすぎないけれど、蓮くんは青団の『一致団結』を自分達だけでなく学園の生徒全員で作り上げる体育祭、という意味でのテーマにしたかったのかもしれない。


 入場、全員でのパート、ソロパート、魅せ方。そのすべてで観客を魅了した彼らは太鼓の音と共に最後まで決めきり、太鼓の音が鳴り止んだら団長である蓮くんの号令と共に礼を言って、歓声に包まれながら退場した。

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