33 愛に終わる桜嵐
「咲良、私が咲良に要求することは二つ。まず、急がなくていいから咲良が隠している過去ってやつを教えてほしい。これはさっき約束したことだね。もう一つは、どうしても辛い時は私に相談してほしいってこと。私は親友として咲良のことを大切に思ってる。何か力になれることはないか、探すから」
藍那との話し合いが落ち着いてきた頃、そんなことを言われた。お願いだよ、こちらを見つめる藍那の目は今までで一番真剣だった。今回藍那が距離を取っていた理由、一言で言うならすべて私への『心配』だったと思う。ただただ私を想ってくれていた藍那に対し、私が感じていたのは藍那と別れることになるかもしれない『不安』。
私は自分のことしか考えていなかった。二年以上一緒にいて過去を隠し続けた私が悪いというのに。それならせめて、心からの謝罪と反省を行動で証明するべきだと思う。
「無理だけはしないで」
「……うん、分かった。私も意味があっての行動だから絶対に無理しないとは約束できないよ。だけどもう少し自分を大切にする。いざという時は相談もする。それでいい?」
「十分。咲良から私に何か言っておきたいことは?」
私が藍那に言っておきたいこと、か……そんなのたくさんあるよ。あるに決まってる。
「私、今回急に距離を取られてすごく怖かったの。だから藍那と同じようなことを言うけれど、何か悩んでいることがあるならちゃんと話して。話しづらい雰囲気を作っていたかもしれないのは反省するよ。それから、もう二度と曖昧な理由で距離を取らないで。一緒に過ごすことが多い以上、今後もぶつかることはあるでしょう。だから絶対に喧嘩になるような言動をやめろとは言わないよ。私にそんなことを言う権利もないしね」
でもせめて、理由を明確にしてほしい。そうならないのが一番だけど、理由が明確なら私もどうするべきか判断できるから、と伝えると迷いなく頷かれた。これは最初に藍那が謝ってきたことでもあるからね。明確な理由も分からないまま喧嘩している状況は、お互いに悩みを大きくするだけなのだと今回の件で分かった。
「最後に藍那。私達、これで仲直りしたと思っていいんだよね?」
「もちろん。今からはまた、今まで通り仲良くしてね!」
「うん……!」
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