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True Story  作者: 紅龍黒椿
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初クエスト ~再報告~

 森からギルドに戻るまで、カミトさんとポケポケお嬢様は一言も喋らなかった。

「ティアナはこれからどうするんだ?」

「んー。ついていくって言ったらどうする?」

「勝手にしろと言う。いれば楽になる。いなければ、今まで通り」

 正直に言うならば、ついてこない方がいいかもしれない。何か起こるかもしれない。…ギルドの方から嫌な力の波動を感じる。


「おやおや。これがあの瞬雷のカミトですか」

「おっさん邪魔」

「きみは?」

「どうでもいいだろう」

 なんで入ってそうそう、絡まれなきゃいけないんだよ。…しかも嫌な力の波動はこいつみたいだな。

「私は、魔札剣士(マージナル)のカレイド・アルト・ブラッドだ」

 …こいつが俺と同じ魔札剣士?

「初めて見たな。だが退け。ギルドマスターに用があるんでな」

「冒険者なのか?」

「武器ならしまってあるぞ。というか、お前に俺たちの邪魔をする理由が無いと思うのだが」

 全く、こういう時に限って誰も口を挟まないのは、異世界でも同じなんだな。

「君から私と同じ力の波動を感じるのだが」

「気のせいだ。俺はただのCランクの冒険者だ」

「カーミラ。彼の言っていることは本当かい?」

「本当ですよ。お父さん」

 ………………はい?俺の耳がおかしくないなら今、こいつのことをお父さんと呼んだよな。

「ふむ。私の感はあまり外れないのだが…。ナギサ」

「パパ?騒がしいと思ったら来てたのね」

「彼と手合せしたいのだが?」

「その前に私の要件が先。…ちょうど相談しようか迷ってたし一緒に来て」

 手合せとか勘弁してくれないかな?


 毎回この部屋を使うのは何かあるの?

「それで、何があったの?お姉ちゃんとお義兄ちゃんの様子を見ると変なのが出てきたみたいだし」

 見ただけで分かるとかこの子何者だよ!?(ギルドマスターです)

軍団狼(セルゲイト・ホロウ)の群れと兎の(ラビートル)、破壊王ディストピア、デーモン・ガードが出てきた。デーモン・ガードはカミトさんとカーミラさんの二人で相手したけど」

「破壊神ディストピアですって!?」

「倒したら跡形もなく消えたけど」

「分身体ね」

 分身体かよ。本体はどれだけ強いんだよ。

「証拠はないの?」

「あるよ」

 ストレージから、軍団狼、兎の亀の部位と戦利品の破壊王の刀を机の上に置いた。

「お姉ちゃんたちはディストピアの戦いには参加してないのよね?」

「ああ。守りながらは大変だった。ミーシャが吹っ飛ばされたし」

「結構痛かったです」

 痛かったで済むのは俺のシーフスキルのおかげだからな。

「ふむ。しばらくあの森を立ち入り禁止にした方がよいのでは?」

「パパの意見は聞いてないわ。ランクの制限をかけることにするわ。最低でもA-が無いと入れない」

 確かに中ボスを相手にしなければある程度は戦えるだろう。引き際を間違えなければという条件が付くけどな。

「力をつかったの?」

「使ってない。SSSにキサラギが勝てるわけがない。…というかこいつの前で話して大丈夫なのか?」

「やはりそうか。君の魔札剣士なのだな」

「パパは信頼出来るから」

 そうかい。俺としては利用されなければいい。

「ありがとう。ゆっくり休んで頂戴。報酬に関しては後日ということで。この刀は持って行ってちょうだい。貴方にしか使えないみたいだから」

「手合せの件は?」

「ママに言うw「分かった!!」」

 最後まで言わさないってどれだけ怖いんだ?

「10日後ここに来なさい」

「あいよ。行くぞ、ミーシャ。ティアナ」

 長かったな。初めてのクエストがこんなにも面倒なことに発展してしまったとか。これが、異世界なんだな。

 明日と明後日はのんびりしよう。


ようやくリョウ君の初めてのクエストが終わりました!

意外と長くなってしまいました。

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