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True Story  作者: 紅龍黒椿
14/51

初クエスト ~最深部~

 さて、休憩が終わってから俺たちは森の最深部に足を踏み入れたのだが…。

「なんで?」

 ミーシャたちとはぐれて俺、迷子になってしまいました。気配を探ろうにも、魔獣たちの気配が多くて全然分からない。

 ポイント使って、何か使えるものでも探そうかな。危なくてシュネも飛ばせないからな。

 何を取るかな。森での戦闘がメインだから余計な能力は取らない方がいいとして…。

 ソロになっちったし、回復魔法とかも強化しておいたほうがいいよな~。


 回復魔法 Ⅵ 転移魔法 Ⅵ 忍術 Ⅴ 気配察知 Ⅸ

 残り51P


 なんで転移魔法を取ってんだ?

 興味本位でそんな魔法取らなきゃよかったなぁ。

「シュネ?」

「きゅきゅきゅ」

 なんかこっちに向かってきてるな。シュネが可愛く何かがいる方を威嚇してるし…。

「ゴパァー!」

「!?!?」

 え?

「きゅうぅぅ~」

 やられたわけじゃないのね…。まさかの鳴き声とか、期待したのが馬鹿だったか。

「きゅっ!」

 ガササッ。ひょこり。

「ウサギ…?」

「ゴパァー!!」

 まさかのこいつだったぁーーーー!


 兎の(ラビートル) ランクS レベル122

 森の中ボス

 スキル

 祝福の体 水魔法 Ⅵ 見切り 危険察知 66 状態異常半減


 中ボスかよ。…というか兎なの?亀なの?どっちだよ…。

「ゴパァー!」

 マジ煩いな。スキル奪って殺そう。

「シュネ。ちょっと離れてて」

「きゅーん」

 さてと、素手でいいか。…堅そうだな。


 ふう。スキルを奪うと本当に戦いが楽になるな。

 それでも、レベル差があるから戦うのがきつい。

 中ボスがこんなところにいるってことは、大本がこの近くにいるかもしれないし、ミーシャたちと合流できるかもしれないしな。

「シュネー。そろそろ行くぞ」

「きゅるる?」

 まーた、死体食べてたのかよ。ちゃんと躾けたら俺の見えないところで食事するようになったけど…。死体は食べない方がいいと思うんだけど。

 どっちに向かえばいいのだろうか。

「リョウ様ー」

「リョウくーん」

「面倒なことしてくれるわね」

「ミーシャさん。リョウさんって…」

 この声は…。

「煙?」

 そういえば火を消したんだっけ。

「いた!リョウ様」

 涙目でミーシャが俺に抱き着いてきた。おー狐耳がピコピコ動いてる。

「迷惑かけました。それと、この森って中ボスとかっていう訳の分からないのがでてきたぞ」

「やっぱりいたんだね。名前は?」

「兎の亀」

「…Sランクを一人で??」

「そうだが?」

 スキルを奪えるスキルはばれてないみたいだな。だから不思議に思っているのだろう。

「先に進もうか。じきに、ボスがいる区域に入るから」

 適当に進もうとしなくてよかった。


「おいおい。これがここのボスってやつか?」

「………信じられない。どうしてこいつが此処にいるの!?」

「破壊王ディストピア」

「カミトさん。ディストピアってSSSランクですよ!??」

 慌てるティアナ。

 進み始めてすぐ、化け物に遭うとかついてないな。…不幸体質なのは誰だ?


 破壊王ディストピア ランクSSS レベル510

 森の守護

 スキル

 破壊王の波動 闇魔法 極 王の威圧 分解 武神


 ………シーフスキルがなかったら勝てそうにない敵じゃないか。

「ミーシャ、ティアナ。行くぞ」

「本気ですか?リョウ様」

「分かったわ。ミーシャも覚悟を決めないと」

 カミトさんにポケポケお嬢様はなぜか、顔を真っ青にして動かないから俺らでなんとかしないと…全滅する。

 シュネとコウに二人を見ててもらい、ディストピアにシーフスキルを使う。

「…重いな。お前の意思確かに受け継いだ」

 スキルを奪うときに、ディストピアの願いを聞いた。というか、なぜか聞こえた。

「私の代わりに、奴らを殺してくれ」と。奴らとは誰だか分からないが、ディストピアが言うには、近いうちに必ず君の敵として現れるという。

 ほかにもあったが、それはまたの機会でいいだろう。

 ストレージから剣を出して、ミーシャたちの戦いに加わった。

 動きが鈍いくせに粘るな。

「きゃ!」

 攻撃を殺し切れずに吹き飛ばされたミーシャ。

「ふむ。だったらこれでいいか。ウォーターカッター!」

 習得してから、まったく使ってなかったけど意外とちゃんと発動できるんだな。

 とはいえ、あっさり刀に弾かれてしまった。

「そうか。だったら、ダークネスボール」

 闇属性に闇を使うのはおかしいだろうけど、ミーシャが対処してくれる。

「アイスカバー」

 魔法に魔法を被せれば大丈夫だろう。打ち合わせなしでよく分かったな。後で褒めてあげよう。

「止めだよ!」

 ティアナの一撃が急所に入ったようで、姿が消えた。幻?いや、さっきまでここに奴がいた。

「いまのは?」

 しかし、誰も答えるものはいなかった。これ以上の調査は無理だな。

「ミーシャ、ティアナ。そこの二人を連れていったん戻ろう」

「これどうします?ディストピアのドロップアイテムですが」

「…もらっておこうか」

 こうして、俺の初めてのクエストは終わった。


 あっ、報告残ってた。

戦利品

 破壊王の刀 幻級(ファントム)

 スキル

 自動修復 魔法破壊


神「物騒なもの手に入れたね~」

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