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白の|運命《さだめ》〜選ばれし白属性魔法として生まれた俺は……〜  作者: 生きてる水


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53、火の国


 リュウガ一家との戦いが終わり、俺らは火の国を目指してウマオに乗っている。


 もう、ウマオに乗り続けて10日目だ。


 やはり、フカフカのベッドで寝た後に10日間も野宿はストレスでしかないものだな……。

 まあ、ラークの寝顔が見れるから良いけどさ!


 それに、ウマオに乗って10日も経過している。

 そろそろ、火の国が見えてくる頃だ。


 ちょうど火の国は魔界への通り道にあるのが唯一の救いだ。

 これからまた別方向へ向かうとなっていたら流石に体力や気力が残っていなかったと思う。



 ――――――――



「あれが……火の国……」


 俺の後ろからラークの声が聞こえてきた。


 俺らが目にしたのは平野に位置されていた、巨大都市であった。


「よし!ウマオもうちょっとだ。飛ばせえ!」

「ヒヒ〜〜ン!!」



 ウマオは速度を上げると火の国目指して駆け抜けて行った。





 火の国に到着だ。


 まず、目の前で見ると城壁が高すぎる高すぎる……。

 それに圧倒的な広さだ。


 初めて水の国に来た時にも感動したのだが、火の国は水の国の3倍の広さはありそうだ。


 それに、城壁の外側にも多数の村や街がある。

 本当に巨大都市だ。


 俺は興奮していた。


 しかし、俺より興奮している者がいる。

 ラークだ!


 なんせ水の国を出てから初めての巨大都市だったからな……。

 大興奮も大興奮だ。


 目が出会った時から今までで一番キラキラしている。

 こんな一面もあったんだな……。


「ラーク!まずは少年学校の手続きと宿を取ることを先にしないとだろ!」


 あちらこちらをウロウロとしているラークは俺の一言で足を止める。


「あ……そうだった……」


 我に帰ったようだ。

 仮面の奥は多分、真顔でもしているのだろうな。




 俺らは宿へと入った。


 宿は今回は長居をすることになりそうだから大きめな宿を取ることにした。


 入ってすぐ右にはバスルーム。


 そして、奥へ行くと6畳くらいのキッチンがある。

 そして、別部屋には8畳くらいのベッドルームがある。


 だいぶ広い部屋を取った。


「ラーク!こんな広い部屋をとって大丈夫なのか?」

「うん……お金ならまだまだあるからね……」


 まあ、ウマオだったりとお金を節約してここまで来れているからな……。

 ラークもここがお金を使うべきところだと判断したのだろう。

 

「それに、ゲッツァ君が少年学校に入るってことはこれから拠点的なところが必要でしょう……。その拠点が住みづらかったら嫌だし……」


 そうだな……。


 拠点といっても2人の帰ってくる家なのだ。

 これから長い間な……。


「じゃあ、部屋も取れたことだから私は夕飯の買い物に行ってくるね!」

「あ……ちょっと……」


 ――バタン――


 行ってしまった……。


 早く、買い物をしたかっただけだろうが……。


 まあ、この時間で俺も少年学校へ入る手続きでも……。


 ってそんなに手続きってできるのか?

 保護者とかいるのでは……。


 そんなことを考えながらも俺は火の国の少年学校へと向かう。

 とにかく広くて広くて迷う。


 道行く人に聞いては進んで、迷って聞いたら進んで……。


 ――――――――


 やっとの思いで少年学校へ到着!

 少年学校は……普通だ。


 特別、大きくも綺麗でもない。

 この規模感の国からしたらなんか期待外れだ。


 シーエーさんが水の国の少年学校の凄さを語っていたりゆがわかった気がしたな……。


 とりあえず、扉が全開なので入ってみよう……。

 というか……勝手に入って良いのだろうが……。


 セキュリティもガバガバだ。


 入ってすぐになんか窓口のようなガラス張りになっていて奥に1人大人の女性が構えているところがあった。

 もしかしたらここで色々なことを聞けるかもしれないな……。


「すみませ〜ん」

「は〜い。こちら火の国少年学校の総合センターの方になっています」


 すぐに丁寧に返してくれた。


「おれ……いえ、わたしこの少年学校に入学したい者なのですが、どこへと向かえば受付ができるのでしょうか?」


 丁寧に丁寧に……。


「はい。入学手続きですね……。それではこちらの用紙をお書きください」


 すると、すぐに紙が配られた。


 紙には記入する欄が名前と年齢だけ……。

 とりあえず、記入する。


 12歳――ゲッツァ


 で渡す。

 すると、次は番号が振られた紙が配られた。


「これは……?」

「はい。こちら受験番号になります。この紙をですね第3魔法試験会場に持っていくといつでも入学試験が受けられます」


 おいおい……なんか展開が早すぎるな……。


「これを持っていけば入学ができるんですか?」

「はい。入学試験を受けてもらいまして魔法の方を測定させてもらいます。そして、魔法の強さによってランク分けがされます。ランク分けされたら明日から講義の方へと参加が可能ということになります」

「え……もう明日からすぐですか?」


「はい……。入学しましたら、いつどの時間でも講義を自由に受けられます」


 いつでも、どの時間でも……?

 常識の感じで言われるため、なんか調子が狂う。


「わ、わかりました。とりあえずは入学試験を受けてきますね……第3魔法試験会場というのはどこでしょうか?」

「そちらに見える通路をずっと真っ直ぐいったところにございます」


 指差しで教えてもらった。


「わかりました……」


 なんとなくよく分からないが入学試験を受けることとなった。


 通路を真っ直ぐと進むと、大きく“第3魔法試験会場“というのが見えて来た。


 中から色々な魔法音が聞こえてくる。

 試験会場っていうのは間違いじゃないらしいな。


 ――――――――


 入ると、大人が5、6人と6、7歳くらいの子供が多数いる。


 それぞれが魔法を見てもらっているようだ。

 それにしても可愛いな。魔法が打てても上手に出来ない子、魔法が使えない子、そしてただただ泣けんでいる子。

 

 なんか、昔の入学試験を思い出すな……。

 あの時にラークに初めて会ったのだからな……。


「お前も入学試験を受ける者か?」


 んなこと考えていたら話しかけられた。


「はい!」


「わかった……受験番号を見せてくれ!」


 なんかこの国は何かとスムーズに進むな。

 おれは受験番号を見せる。


 すると、「む……12歳か……」と言われた後に6、7歳の子と少し離された場所へと連れてこられた。


 目の前には質素な的が一つ。


「それでは入学試験を開始する。そこの的を狙って今できる最大の魔法を使え!」


 試験てこれ……?

 まあ、良いだろう……。


「火魔法“獄炎天墜(ごくえんてんつい)“」


 俺は以前リュウガに使った魔法をぶちかます!



 ――――バコーン――――


 魔法会場には凄まじい音が響き渡った。


 すると、試験官は俺の顔を見てドン引きしている。


 そして……周りで試験を受けていた6歳児たちは一斉に泣き出した。


「お主……そんな強い魔法を見せなくてもランク5に入れてやるっていうのに……お前はランク5だ!」


 なんか嫌味を言われてからランク5と言われた。


 すると、試験官は俺の受験票に5と記入すると、先ほどの受付へ向かえと言われた。


 え……試験終わり?


 なにこの入学試験……。

 なんか適当というか。雑だな。

 水の国とはだいぶ違う気がする。


 


 それから俺は先ほどの受付を行き、その受験番号が書かれた紙を渡すとすぐにランク5というカードのようなものを受け取った。


「あの……これは……?」

「それはランク5のカードでございます!明日からそちらのカードを見せるとランク5の講義へと出れるようになります」


 いや、それだけではない……。

 聞きたいことがたくさんある。


 ここに来てからスムーズにことが進みすぎてなにもわかっていない。

 スムーズすぎてむかついているのはこれまでで初めてかもしれない。


 ――――トントン――――


 すると、後ろから俺は肩を叩かれる感覚があった。


「なんでしょうか!」


 結構強めに言ってしまった。

 まあ、ムカついていたからな……。


 すると、俺の真後ろには壁。

 あれ……?結構なスペースがあったはずなのだが……。


「そこどいてくれるかな……?」


 なにやら、上の方から声が聞こえてきた。


 俺は上を見上げると……顔がある。


 ということは……俺が見ていたのは壁じゃなくて体だったのか……。

 それにこの人物から凄まじいほどのオーラを感じる。


「は……?」


 俺は防衛本能が働きすぐさま横へと飛び移った。


 額から変な汗が垂れ流れた。

 何者だこいつは……。


 全体を捉えた感じでこいつは身長が2メートル以上は確実にある。

 それよりもっと目を引くポイントは筋肉だ。


 もう、ウエイトリフティング部の比じゃないくらいの筋肉量だ。


 なんとなく針を刺せばその筋肉が破裂するのでは!と思うほど膨れ上がっている。

 それに、顔は強面。髪の毛は赤みが入ったような黒髪。

 筋肉質に合っている顔だ。


「これ……受験番号です」


 その男はそう言うと、窓口の女性に受験番号が書かれた紙を渡した。


 え……?こいつ、生徒なの?

 こんな奴、15歳未満な訳ねえだろ!


 どう見ても……30手前だろ!


「こちらランク5のカードでございます!明日からそちらのカードを見せるとランク5の講義へと出れるようになります」

「ありがとうございます……」


 窓口の女性がカードを渡す。


 ランク5だと……。

 俺と一緒じゃねえかよ!




「おい!そこのお前!」


 そのデカ男は俺の方を向いた。


 え……?俺が呼ばれているの?


 早速こんな危険そうなやつに目をつけられたのか……。

 俺の学校生活……。


「は、はい!?」


 俺は慌てて返事を返した。

 もう俺の短い学校生活……どうにでもなれ!


「飯行かねえか?」


 飯……?


「はい……?」





「この店来てみたかったんだよ〜!1人じゃ心細くて入れなかったんだよ〜ありがとな!」


 俺の目の前には今、デカ男がいる。


 そして、前世でいう中華料理屋のようなところに来ている。

 試験から急展開すぎてなにが何かよくわかっていない。


「おっちゃ〜ん……これとこれとこれ!」


 デカ男はメニュー表を店員に見せると、指を刺しまくっている。

 何をそんなに食うのか?


「お前さんも何か食わないのか?」

「いえ、お腹が空いていないので大丈夫です!」

「おう、そうか!」


 お腹が減っていないというのは嘘だが、胃が縮こまっている。

 こんな展開では入るものも入らなくなる。


「そうそう……俺の名前はシュバ!よろしくな!」

「ゲッツァです……!」


「ゲッツァか〜。何歳なんだ?」

「今12歳です」

「12の年の12か?」

「いや、13の年の12です」

「あ〜惜しいな……俺は14の年の13なんだ……」


 何が惜しいのか……。


 ってそれより……こいつが俺の1つしか歳の差がないだと……?

 初めて人じゃないような人を見た気がする。


「なんで12歳っていう年齢で少年学校になんて入学するんだ?」

「魔界の最前線にいち早く行かなければいけないからです!」

「おーそうか!」


 すると、頼んでいた注文がテーブルの上へと届いた。

 シュバは目を輝かせている。


「ウヒョ〜……いっただきま〜す!」


 シュバは美味しそうにかぶりついた。


 ――――――――


 なんか俺も食べたくなってきたぞ……。

 うまそうだ……。


 それに、先ほどまでは怖がっていたが、悪いやつではなさそうだ。

 フレンドリーでとても話しやすい。

 人は見かけでよらないものだな。


「シュバはなぜこの年齢で少年学校に入ったんだ?」


 シュバは食べ物を口に含みながら、


「色々あってな……」


 と一言。


 俺には答えさせといてお前は答えないのかよ!

 ほんとにめちゃくちゃだな……。


 だったら……今度は俺が聞きたいこと聞いてやろう!


「少年学校のランクについての知っているか?」

「ああ……知っているぞ!」


「ランクってどうやったら上がるんだ?」

「なんかランクの講義に出て先生に認められたら合格なんだとよ!」


 説明をしながらもシュバは食事の手を止めない。


「認められたらって……具体的には?」

「ん〜?それは実際に受けてみないと分からないな〜」


 なんちゅう答えだ。

 お前も何も知らねえじゃねえかよ!


 シュバは最後の皿を積み上げると、口元を綺麗にした。


「お前はランクなんなんだ?」

「ランク5だ!」

「俺と一緒じゃねえか!じゃあ相当な実力者ってわけだな!」


 それだけで実力者と判断されるのだな……。

 火の国の少年学校は分からないことがまだまだあるな……。


 ――――――――


「じゃあまた明日からよろしくな〜!」


 と言いシュバは飯屋を出るとどこかへと行ってしまった。

 俺はただただ、シュバの飯を食べているところを眺めているだけであった。

 もう……俺も帰るか……。


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