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白の|運命《さだめ》〜選ばれし白属性魔法として生まれた俺は……〜  作者: 生きてる水


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44、旅の続き


 俺は目が覚める。


 そうだそうだ……。ここはシーエーさんの部屋ではないんだな……。

 天井がいつもと違うのを確認するとやっと自分の置かれてる状況を把握した。

 そうだ、ラークも寝ていたよな……。


「ラーク起きてる?」


 しかし、返事は返ってこない。


「おーいラーク?」


 またしてもラークからは返事が返ってこない。

 おかしいな……一緒にいたはずなのだが、そんなに深い眠りに入っているのか?

 俺はベッドから起き上がるとラークの寝ているベッドの方を見にいった。


 ラークのベッドは枕元までしっかりと布団が被さってあった。

 こういうのってめくっていいのだろうか?

 ゆっくりなら……まあいいだろう。もしダメそうだったらすぐに戻せばいいしな……。


「お〜いラーク……」


 俺はかけ布団をめくると驚くことがあった。


 ――ベッドの上には誰もいなかったのであった。


 あれ?昨日ちゃんとラークと一緒にここにきたよな……。

 それとも、まさか……1人で……


 俺の頭は不安が襲った。


 俺は慌てて外へと飛び出た。

 まさか……ラーク……俺を置いて1人で……。


「あ、ゲッツァ君!おはよ」


 そんな声が聞こえて振り返るといつもの仮面少女だ。

 手にはほどいいぐらいのご飯を持っていた。


「ラーク……どこへい……」

「買い物よ!朝ごはんを買いに。ゲッツァ君の分も買ってきたからちょっとこれ部屋まで運ぶの手伝ってよ!」


 そう言われるとラークからご飯を渡された。


「イッタダキマ〜ス」


 俺は体が覚めていないからなかなかご飯が口へと運べない。

 一方でラークはパクパクと食べている。


「今日は程よい量でしょ?」

「うん……昨日から成長してる……」


 俺がなかなか口に運べない理由にはもう一つあった。昨日の野菜だ。

 まじで60キロぐらいあるウサギかっていうぐらい食べたもんな……野菜。


「ごちそうさまでした」


 ご飯を無事に食べ終わった俺たちは宿を出ると、服屋へと向かった。


「これどうかな……?」

「似合っていると思いますよ」

「じゃあこれは?」

「それも似合っていますね」


 ラークのファッションショーが始まった。


 俺はすぐに新しい服を決めたのだが……ラークは自分で服を買うことがないらしくテンションが上がっている。

 どうせだったら仮面を外して見てみたかったのだが、それは叶わぬ願いだろうな……。

 結局ラークは3着ほど旅人のような服を買うと店を後にした。


 そして、何となく武器屋へ。

 なにも買わずに防具屋へ。

 朝から色々な商店を見てきた。


 まあ、ラークが楽しそうだからそれはそれで良い。


 そして、最後に街から一際外れた少し汚い小屋へと到着した。


「ここは何ですか?」

「ここはねえ馬屋だよ!」


 確かにそう言われてみればそのような雰囲気を醸し出している。


「おう!うちに何か用かい?」


 小屋の奥から明らかに農家ですよ!と言っているようなオヤジが出てきた。


「馬を買いたいんですけど……」


 ラークが言いかけるとオヤジは食い気味で、


「それよりお前ら金は持っているのか?馬は高いぞ!」

「大丈夫です。お金ならあります」


 ラークは落ち着いて対応する。


「で何匹巡って欲しいんだ?」

「2匹です」

「うちはなあそんな、ちまちま買いにくるやつがくる店じゃねえんだよ帰んな!」


 するとそのままオヤジは小屋の中へと入っていった。


「ったく何なんだよあのオヤジは……」

「買えないなら仕方ないわね……」


 俺らはその馬屋を後にしようとすると、小屋から先ほどのオヤジの叫び声が聞こえてきた。

 何事だと思い2人で振り向くと、先ほどのオヤジが馬のリードを掴みながら馬に引きずられるようにして小屋から飛び出してきたのだ!


「ちょっっと〜お前ら〜助けてくれよ〜」


 先ほどの威勢はなく恥ずかしい限りだ。


 オヤジは俺らの周りは俺らの周りを引きずり回されている。

 非常に愉快なのだが、隣にいるラークに肩をトントンとされた。


「ゲッツァ君。流石に可哀想だから、助けてあげて」


 まあ、このまま見ていたいのだが、ラークのお願いなら仕方がないよな。

 

 ――――――――


 俺はオヤジを引き摺り回す馬に飛び乗った。そして、手綱をしっかりと握りしめると思いっきり引っ張った。

 すると馬は前足を思いっきり上げて俺のことを振り落とそうとする。


 しかし、魔界で何度も馬上を経験していた俺からしたらこんなのは朝飯前だ。


 馬が前足をついたタイミングで落ち着かせると、馬の首筋に沿って優しく撫でてやる。

 そうすると、馬は落ち着きを取り戻し、その場で立ち止まった。


「さすがゲッツァ君」


 ラークにそう言われると嬉しいものだな!


「すまん。助かった……よかったらその馬は持っていっていいぞ!そんな暴れ馬は商品にならないからなただでくれてやるよ!」


 オヤジはそう言い残すと再び小屋へと戻っていった。

 どうせだったら2匹くれればいいのだけど……。まあもらうに越したことがないし、しかもタダというのがでかい。お金がその分浮いたからな……。


「ありがとうございま〜す」


 一応俺は適当に感謝は伝えておいた。

 一応な……一応。


 俺は馬の手綱を引くとラークの前へと行った。


「これって二人乗りってできるの?」

「多分できますよ。この馬は体が丈夫ですから……」


 ラークの手を引くと無事に馬上に乗せることに成功した。


「まだ買い物したいことってありますか?」

「いや、もう十分かな」

「じゃあこの勢いのまま出発しますか」

「うん!」


 俺は勢いよく馬の手綱を引くとナルーモナルを出発した。



 この馬の速いこと速いことグングンと進んでいく。

 暴れ馬のようだが、脚力は申し分ない。

 ラークは馬上でこの馬の名前を考えていた。


「ウマ……ウマミ……ウマオ……ウマタロウ……どれがいいと思う?」

「ウマオ」

「じゃあウマオに決定だね」


 ありきたりな名前だ。


 まあこのくらいの方がいいものだ。変に厨二病チックな名前にされるのは嫌だったからな……。

 ウマオはグングンとスピードを出して平野を駆け抜けていった。


 道中に魔物と会うこともあったが、ウマオの脚力が活きてほとんど関係ない戦いはせずに済んでいる。

 そして、食料になりそうなものだけラークが水魔法をぶっ放し仕留めて美味しくいただいている。

 まあ魔物以外にもたくさんの動物とかもいるからそれらを食べたりして……順調に進めている。



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