33、夜
「ラーク姫……!」
そこには仮面をかけているラーク姫がいた。
しっかりと俺の腕を掴んでいる。
「なんでラーク姫がここに!?」
俺は驚きのあまりに素の感想を……。
「それはこっちのセリフよ!こんな夜の遅い時間にお城の外に何時間もいるわけ?」
そりゃそうだよな……。
「なんとなく寝れなくて……散歩してたんですよ!俺は理由を言いましたよ!ラーク姫はなんでここにいるんですか?」
「寝れなくて?寝れないからってここにいる理由にはならないよね?」
うん……正論だな。
「本当になんとなくなんだ!なんとなくここにいたんだ?」
「ふ〜ん……」
やっとラーク姫は折れてくれた。
「それより、ラーク姫はなんでここにいるんですか?それに大丈夫なんですか?こんな時間にお城の外にいるのは……」
「大丈夫じゃ無いわよ!だからこうやって仮面をかぶって変装しているんだからね……」
変装してまでなぜ……?なぜ外へ出てきたのだろう……。
「なんでラーク姫はここにいるんですか?」
3回目の質問だ。
ラーク姫は深くため息をついた。
「部屋からゲッツァ君がここにいるのが見えたからよ……。最初はなにしているんだろう……って思っていたんだけど……いつまで経っても帰らないから……もしかして……私になんか用があったのかなって思って……?」
そうだったんだ……。
勘違い……。
ラーク姫の部屋から今、俺がいるこの位置は見えるんだ……。
「いや、特に用事はないんだけど……」
そうすると、ポコっと腕の辺りを殴られた。
「なにするんですか?ラーク姫!」
拳はまったく痛くないが……。
「せっかく見張りの目を盗んで外に出てきたんだからね!ちゃんと責任は取りなさいよね!」
え……?責任……?
いやいや……そんなことはないだろう……。
うん……一旦落ち着こう……。
俺は一旦大きく深呼吸をした。
「責任って……?」
俺はとぼけて聞いてみた。
「も〜う……。私だって暇じゃないんだからね?ただ……ちょっとお喋りしようかなって!」
これはどっちだろう……。
まさか……ラーク姫も俺のこと……。
「とりあえず……人気のないところへ行きますか……?」
「うん!案内よろしくね!」
どんなテンションで言っているんだ?
仮面をかぶっているからまったく表情が読み取れない。




