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白の|運命《さだめ》〜選ばれし白属性魔法として生まれた俺は……〜  作者: 生きてる水


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24/60

23、一年.2



 それからトーナメントは進んで行った。

 ラーク姫の対戦相手は全員が降参している……。


 ここまで不戦勝で決勝まで上がって来ている。


 一方俺はと言うと……これから準決でレオとの対戦だ。


 レオも同様に一回も戦わずして準決まで上がって来ている!レオの家系は王族だから避けるのは当然か……。

 そんな俺はと言うと不戦勝だったり、俺を平民のくせにと立ち向かってくる者もいたが……軽くグー、一発で勝ち上がってきた。


 だから魔法は一度も使っていない。

 まあ正直に最初からここまで残るのはこの3人となんとなく予想はついていたのだがな……。



 目の前にはレオだ。


 鋭い目つきで俺のことを睨みつける。

 気合いは十分のようだ!

 俺もそっちの方が俄然やり甲斐がある!


「それでは準決勝二回戦……。よ〜い……スタート!」


 先生の指示で号令がかかる。

 その瞬間、レオは俺の方へ一気に踏み込んできた。

 俺は距離を取る。


「逃げんじゃねえよ!水魔法“水蛇(すいじゃ)”」


 これは高レベルな魔法を使ってきた……。


 水蛇(すいじゃ)はしなりが聞いたフリップで俺の後ろへと回り込んだ。

 これは魔法を使わざる負えないな……。


「水魔法“水壁(ウォーターウォール)”」


 俺は後ろに水で作り出した壁を作り出してレオの魔法を防いだ。


「なに?」


 レオは予想外だったらしいな……。

 後ろからの魔法と正面からの至近距離で当てるなんらかの魔法で俺を仕留めようとしたのだろう……。


 それと、水蛇(すいじゃ)水壁(ウォーターウォール)で防がれたのも驚きなのだろうな。

 確かに、魔法のレベルは全然違うのだが、俺の元々の魔力(マジックパワー)と、俺が魔法の大きさを大きくする魔量(マジックストック)をいつもより沢山使ったのが、功を奏して防げたのだ。


 魔量(マジックストック)を一つの魔法に多く使い、魔法の威力をコントロールをするのに必要なのが魔技(マジックセンス)だ。


 本当に魔法というものは掘れば掘るほど興味深いものだ。


 そしてこちらへと向かってくるレオのボディに定番のグー!


 レオが凄いスピードで突進してくるのでそこまで力を込めなくても衝突事故のような衝撃が走るだろう。これがカウンター。


 しかし、俺とぶつかる直前でレオは体を傾けると右へとスライドしていった。

 危機を逃れたようだな……。


「おいお前!俺を舐めているのか?本気で来ないと俺には勝てないぞ!」


 そんな言葉が飛んできた。

 じゃあお言葉に甘えるとするかな……。


「水魔法“碧流四刃アクア・クアッドブレード“」


 俺の生み出した四つの水の剣はレオへと襲いかかる。


 レオはその攻撃を危なげに右、左、上へと避ける。


 上へと避けたのが致命的だ。上へと逃げると地面へと着くまで攻撃を避けることができない。シーエーさんの教えだ。


「お返しだ!水魔法“水蛇(すいじゃ)“!」


 俺は宙へと舞っているレオへと向けて水の蛇が襲いかかる!


「くそ!水魔法“水壁(ウォーターウォール)“」


 レオは急いで先ほどの俺のように水の壁を張る。

 ただ、俺とレオでは魔力(マジックパワー)が違う……。


 俺の魔法はレオの作った水の壁を突破する。


「うわあああ……」

 

 ――――――

 

 命中……。

 というタイミングで先生がレオの身を抱え込み救出をしていた。


 まあ俺も怪我をさせるつもりはなかったので良かった良かった!

 先生は助け出したレオをゆっくりと地へと下ろした。


「勝者……ゲッツァ!」


 クラス中は不穏な空気が流れた。


 みんなはまさか俺が勝つなんてという感じか……。

 正直に力の差はかなりあったしな……。


「先生!俺はまだ負けていません!さっきだって先生が助けなければ避けられました」


 レオは地に座り込んだまま先生へと訴えかけた。


「例えそうだとしても、ここは私がルールだ!勝者はゲッツァだ!」

「でも……!俺はまだやれます!」


 なかなかレオも食い下がらない。


「それでも勝者はゲッツァだ!」


 レオは下を向いた。

 やっと勝負を受け入れたのだろう……。


「くそおおお!」


 ――バン――


 レオは拳を地面へと叩きつけた。


 そして、トボトボと歩き始めた。


「どこ行くんだねレオ?試験はまだ終わっていませんよ!」


 しかし、レオは聞く耳を持たない。


「レオ!まだ試験中だよ!」


 すると、ラーク姫がいきなりレオへと向けて言葉を飛ばした。


 珍しい。ラーク姫がレオに何かを言うなんて……。

 しかし、レオは止まることなくそのまま魔道場を後にした。


「仕方ない……。わたしは別の先生にレオを追わせるから一度席を外すぞ!みんなはここで待っているように……」


 みんなは返事をすると先生も魔道場を後にした。

 さすがだな……。これも水の国の少年学校の教育か……。


 こういう子供がいたらしっかり寄り添う。日本の小学校みたいだな……。



 しばらくすると先生は帰ってきた。

 レオの元には別の先生が向かったのだろうな……。


「それでは仕切り直して決勝戦を行う。ラーク・フリップ!ゲッツァ!前に出てこい!」


 ついに待ち侘びたこの瞬間だ。

 ラーク姫との再戦だ。

 俺の胸は高鳴る。


 しかし、それはラーク姫も同じようだ。今日、一戦もしていないからかやる気十分のようだ。


 闘気が感じられる。

 俺たちは前へと出て行く。


 俺はラーク姫と向かい合った……。


「それでは決勝戦を始める……。よ〜い……スタート!」


 俺はこの時のために節約していた魔量(マジックストック)を爆発させた


 ♢ ♢ ♢


「勝者……ラーク・フリップ!」


 うん……。普通に負けた。


 結構一方的な展開すぎて途中で先生に止められてしまった。

 せっかく節約していた魔量(マジックストック)は気が付けば全然消費していなかった。


 クラスメイトはラーク姫へ黄色い歓声を贈る。

 俺の勝った時とは大違いだが、まあいいだろう……。


 すると、ラーク姫は仰向けになっている俺の方へ近づいてきた。


「対戦ありがとうでした!」


 ラーク姫は上から俺を見下ろすように言った。

 でも、不快感がない。


 その理由は、俺に勝ったことを本気で喜ぶような満面の笑みとそのビジュアルだ。

 うん……。かわいいな……。


「ラーク姫もありがとうございました……」


 俺も立ち上がるとしっかりと頭を下げてお礼をした。

 すると、ラーク姫はまたしても満面の笑みで、


「次も絶対に負けないからね!」


 とニコッと一言……。

 なんかデジャブだな……。



「よし!じゃあこれで試験は終了だ……教室に戻るぞ!」

 俺がラークの姿を長時間眺めていると、先生がそんな号令をかけた。


 もうちょっと……。

 いや、いいか……。


 俺たちは無事に試験を終了して教室へと戻っていった。




 これで試験は終了だ。

 教室では先生の話が終わりいよいよ、解散だ。


 今日は試験ということもあり、少し早く解散らしいな……。

 この後も自主練の時間が長くなって嬉しいことだ。


 今日の反省点は何個も見つかった。


 久しぶりに早く修行がしたくて体がウジウジとしている。

 武者震いというやつだ……。


 それにしても、レオは魔道場を後にしてから教室にはいまだに戻ってこない……。

 まあ、大丈夫だと思うが……。


 何を俺は心配しているのだ……。あいつは俺に酷いことをしてきたからな……。

 自業自得というやつにしておこう……。


 それにしても、ラーク姫がレオを呼び止めていたのは謎だったな……。

 レオは唯一ラーク姫のことを呼び捨てで呼んでいるし……なんか王族同士の関係というやつか。


 ………………。


 俺には関係ないもん!そうだそんなことは俺には関係ないんだ!

 俺は自分へと言い聞かせた。


「では今日は試験……お疲れ様!次に会う時は一つ学年が上がっているな……。では解散!」


 これから長期休みに入るんだな……。

 向こうの世界でいう春休みというやつか……。

 この世界にもしっかりと長い休暇は何回か存在している。

 

 ラーク姫と長い間……会えなくなるのか……。

 それはあれね!もうラーク姫の魔法が見れなくなるということだからね!そうそう!


 俺は頭の中でそんなことを考えながらゆっくり荷物をまとめた。

 

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