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白の|運命《さだめ》〜選ばれし白属性魔法として生まれた俺は……〜  作者: 生きてる水


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21/62

20、心惹2


 ――キーンコーンカーンコーン――


 授業の終了だ。


 レオ達は授業が終わるとすぐにどこかへと消えていった。いつものことだ。

 ラーク姫は……。

 自分の机で身支度をしていた。


「ラーク姫……。放課後って空いてるか…なあ……」


 1人のクラスメイトの女子がラーク姫に話しかけている。


「ごめんね。わたしちょっと……」

「わかったよ!いいよ!全然!」

「ごめんね!」


 そんな会話が展開されている。

 その会話が終わるとラーク姫は颯爽と教室を後にした。


 俺も身支度を整えると教室を後にする。

 玄関までの道のりで魔道場の前を通る。


 ――バン――

 

 やはり、1人で黙々と修行をしている。

 すると、廊下から見ていた俺にラーク姫が気がついた。

 また見ていると思われたか……。


「ゲッツァ君も来なよ!放課後も使っていいのよ〜!」


 そんなお誘いだ。

 魔道場……。行きたいな……。


 でも……。

 俺の目の前で煌びやかに話しかけるラーク姫とは裏腹に脳内では「他の魔法もサボらずやれ!」シーエーさんが説教をしてくる。


 ――――


「ごめ〜ん!俺、放課後、予定あるんだ〜!」


 葛藤の末、裏山に行くことにした。

 くそう!


「そうなのね〜!じゃあ今日一日お疲れ様ね〜!」

「ラーク姫も〜!」


 俺は魔道場を後にする。

 これがきっかけで二度と俺に話けけてくれなかったらどうしよう……。


 いやいや、何を考えているんだ……。別にラーク姫に話しかけられなくてもいいんだ……。俺の帰りをカルバーツやシーエーさんが待っている。そう!それがいちばんの目的だ!


 目標を見失ってはいけない!

 そんなことを自分に言い聞かせること10分……。気がついたら裏山に到着していた。





 

 そこからは毎日、こんな日々が続いた。

 朝早く起きると、素早く学校に向かう。


 すると、ラーク姫がいる。


 毎日、朝に2、3言。言葉を交わしてからそれぞれの修行に移る。

 なんか毎日、部活のために朝練に向かっている頃のことを思い出す。


 あの頃は誰よりも早く練習に行くというのを目標にやっていたっけ?

 そんなことを考えると次の日はさらに早く行ったり……。

 すると、俺より遅くきたラーク姫から、「明日は負けないよ!」とか言われる。


 なんか懐かしく微笑ましい日々だな……。本当に……。

 昔は、たくみや後輩や部長なんかと競争していたっけな……。


 でも、今は一国の姫さまと……。

 今の世界の方が華やかでいいな正直……。





 そんな日々から1ヶ月が経過した。

 この少年学校では、1ヶ月に1回定期テストを実施するらしい。

 月一でテストは多い気がするが……。まあテスト勉強とかまったくないので良しとしよう。


 テスト内容は入学試験の時みたいなやつで魔法試験と筆記試験の2つ。


 でも、気は抜いていられない。


 この成績の順位によってクラスを一気に入れ替えるらしい。

 まあ、俺は多分大丈夫だと思えるが……。


 そんなことを考えていたら筆記試験で時間内に間に合わなそうになった。

 気が抜けないな……。


 魔法試験はクラスごとに魔道場で行う。



「水魔法“水蛇(すいじゃ)”」


 ――――バコーン――――


 すごいスピード……。すごい角度から水の蛇が的を目掛けて襲い掛かり激しい効果音を上げる。

 ラーク姫の魔法は進化しているな……。

 これはとてもじゃないが勝てなさそうだな……。


「次はレオ・フェルナンデス!」

「はい!」


 レオが前に出ていった。

 ここは試験でのレオのお手並み拝見といきましょうか……。

 レオは魔力を集中させた。


「水魔法“水剣(ウォーターサーベル)”」


 水の剣を作り上がると的目掛けて飛ばした。


 ――バン――


 うん……。素晴らしいな……。


 さすが実力者という感じか……。


 レオは試験を終わると俺の方を見てすまし顔をしている。

 これは俺が度肝を抜かしてやらないとな……。


「最後はゲッツァ!」

「はい!」


 俺は前へと出る。


 ちょっとやりたい魔法があったのだが……。まあちょっと今日はやめておこう。

 俺は頭上と足元の方へと魔力を集中する。

 右上、左上、右下、左下。

 全部に意識を向けるのは結構難しい……。でもこれが朝練の成果だ。


「水魔法“碧流四刃アクア・クアッドブレード”」


 俺は頭上に二つ。足元に二つ。レオが先ほど使った水剣(ウォーターサーベル)を作り出すと、的を目掛けて放った。


 ――ドカーン――


 すごい音と共に的は粉々に砕け散った……。


「ううぉおおおおおお!!!」


 魔道場ですごい歓声が響き渡った。

 当然それは俺の魔法がすごかったからだな……。


 でも4つのうち1つは明後日の方向へと飛んでいってしまった……。


 これはまだまだ改善のしようがあるな……。

 まあ今日のところは良しとしよう……。


「以上で今日の試験を終了する……それではこれから今日の試験の成績表を配る」


 教室に戻ると先生は一人一人に紙を配り出した。


 今日の成績をもうまとめたのか……。

 ここの学校は本当に仕事が早いな……。


 俺は手元に配られた紙をじっと見つめる。

 

 魔法試験―2位   筆記試験―26位

       クラス―1


 うむ……。上出来だ……。


 筆記試験も順位が上がっているし、本命の魔法試験でも2位だ。

 どうせラーク姫が1位だから……。


 隣のレオを見る。

 とても不機嫌そうだ。


 俺に見えない角度で成績表を確認している……。


 それはそうか……。

 俺がわざわざレオの上を行くような魔法を使ってしまったからな……。


 俺も大人気ないな……。

 あ、6歳か……。


 教室の端の方で小太り栗が泣いているのが見える。

 あいつの成績だと、下のクラスに下がるのかな……。

 まあ自業自得というやつだ……。


 それに俺の先ほどの魔法を見て態度を改めてくるやつも多くいる。


 しかし、そういう人間とはなんとなく仲良くなる気が失せる。

 なので仲良くしようとはしない。


 俺が仲良くしようとしないと、「平民のくせに」と一言。まあそれも慣れたものだ……。

 この少年学校には強さを求めてきてる。


 仲良く戯れるのが目的ではない。


 俺の目的はあくまで最前線でカルバーツやシーエーさん、他のみんなと一緒に戦うこと。

 でも、それは遠くの目標で、今の近くの目標はラーク姫だ。

 やはり、ラーク姫より強くならなければこの少年学校で1番に慣れないからな……。


「では今日はこれで以上とする!解散!」


 先生の指示で今日の授業を終了した。

 その指示が出ると、レオは俺に舌打ちをしてデカい態度で教室から出ていった。


 今日は小太り栗と長メガネとは連まないらしいな……。

 相当、悔しかったのだろうな……。


 まあ、小太り栗は下のクラスに落ちるのだから……あいつの方がそれどころではないだろうな……。


 俺は身支度を済ませると、教室を後にした。

 いつも通り魔道場の前だ……。


 今日もラーク姫は修行しているのかなあ……。

 俺は横目で魔道場の様子を確認しようとした。


 ―――ピシャッ―――


 俺の顔に水が打ち掛かった……。


「スキアリ!」


 俺が毎回ここを覗くのを察していたのか……ラーク姫は……。

 ラーク姫は魔道場の遠くの方から俺が通りかかった瞬間を狙い、優しめの水玉(ウォーターボール)を当ててきた。


「何するんですか?ラーク姫!」


 俺の白髪の天パは濡れるとさらにうねりを増していく。


「ちょっとね!どうせ覗くだろうなって思って……」


 バレていたか……。

 まあこうなった以上……。


「水魔法“水玉(ウォーターボール)”」


 俺が放った魔法はラーク姫は軽くスウェーするだけで避けてしまった。


「急に何するのよ!」

「それはお互い様ですよ!」


 ラーク姫は避けたままの骨が逝きそうな体勢のまま話しかけてきた。

 サラサラな髪の毛が傾いている。


 そして、なんか無を見つめている……。


 ………………。


 いつもの沈黙だ……。


 ここは俺から何か言わないと……。


「ちょっと魔道場に寄っていかない?」


 と思ったが、ラーク姫から提案された。

 姫からの誘い……。これは断るわけにはいかない……。今日は少し早めに授業が終わったしな……。


「寄ります!」


 シーエーさん!これは決してサボっているわけではありません。魔法上達のために必要なことなんです!

 俺は魔道場の端の方へ荷物を置くと、ラーク姫の方へ寄っていく。


「どうしたんですか?」


 …………。


 無言だ。そんなに難しい質問じゃないんだけどな……。

 人話すのがあんまり得意じゃないんだな……。


「いや、なんとなく……」


 真顔だ……。

 めちゃくちゃ広い魔道場で2人っきりだ……。

 何もないんだったら俺の提案にでも乗ってもらおう!


「じゃあ俺と一戦してくれませんか?」


 そんな提案を出すと……、

「うん!わかった」

 意外とあっさりとOKされた。


 この場所なら思いっきりできるしな……。

 あと、実戦で戦うとなると見ている時よりも力が感じやすいと思う……。

 この提案に乗ってもらえたのは俺からしたらありがたい!


「じゃあ早速いってもいいですか?」


 すると、ラーク姫の顔は真顔から表情が緩くなる。でも、目の奥には戦いに対する闘志を燃やしているのがわかる。


「いいよ!どっからでもかかってきなさい!」


 ラーク姫は戦闘体勢へとなる。

 そんな様子を見てから俺は少し、ラーク姫と戦えるという嬉しさのあまり笑みをこぼすと構える。


「おりゃああ!!」


 俺は飛びかかっていった……。


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