12、目的地
あれからどのくらいの時間が経ったのだろう……。
最前線へと化したホールグリットを出てから3日間ほど馬で駆け抜けた。
すると、船着場のような場所が見えてくる。
すでに用意されていた大型船に乗り込むと、1ヶ月ほど揺られる……。
やっと船から降りられたと思いきや……今度はまた3日ほど馬で駆ける……。
それからまた、船着場が見えてくる。
そこで船に乗り込むと、また1ヶ月……。
ついに着いた。
町の名前はシーフラット。
前まで居たホールグリットとは違い、華やかでたくさんの冒険者や戦士などが行き交っている。
長い船旅だった……。
俺は船酔いをするらしく、地獄のような日々だった。
でも、もう到着したのだ。
さてっと……ここから修行の日々だ……。
と思いきや……。
ここから次は2ヶ月ほど馬で駆け抜ける。
最悪だ……。
やっとついたと思ったのに……。
しかも、船旅とは違い、馬での移動だと魔物がウジャウジャと襲いかかってくる。
そんな時、シーエーさんは戦うことはせず、逃げるなり隠すなりですんなりと事を運んでくれる。
シーエーさんはこういう才能は凄いらしい……。
いくつかの町を経由した後に、また船着場へと到着する。
今度の船着場は豪華で非常に品がある。
でも、ここから今度は2ヶ月ほど船に乗らなければいけないらしい。
俺はこの事を知るとゲ⚪︎が出そうになる。
乗り込む船は豪華だった。
今までにない大きさの船。
豪華客船というやつだ。
そんな船のため、さまざまな人々が乗り降りしているのが見受けられる。
シーエーさんの話だと、この2ヶ月の船を乗り越えることができるとついに人間界へと入るそうだ。
今まで、船を乗り降りしていたところは魔界だったと思うと、魔界の広さに度肝を抜く。
船移動をこれを含めて6ヶ月ほどしてきている。
相当な移動距離だ。
この世界も地球ぐらいの広さがあるのではないか……。
そもそもにこの世界には四季も存在するし、一日、一週間、一ヶ月、一年という単位も存在する。
全くもって地球とその辺は一緒だ。
これはもしや……。
ってまあ、そんなこと考えるほど船の中は暇なのだが……。
2ヶ月が経過して船を降りた。
ついに人間界に入ったということか……。
と、思いきや……まだ移動をするらしい。
でも、そんなに凄い距離ではないっぽい。
そこから一日をかけて馬移動……。
そこから漁船へと乗り込む。
そして明け方にある頃に目的地へと到着した。
とある島だ。
だが島といってもただの島ではない。
船から降りるや否や、涼しげで何やら暖かい温もりの風が俺の頬を掠める。
目線を真下から奥へとグーとスライドをさせる。
目の前には無数の家の数々。
この世界には日照権がないのでは無いかとも思えるほど石で出来た家が詰め込まれている。
目の前に広がる大通りには屋台やら店やらが並びに並んで非常に繁盛している。
そして、奥に見えるもの……。
あれは紛れもなくお城だ。
前世で旅行した時に見たようなお城ではなく、あれは洋風な感じの建物だ。
これには一気にテンションが上がる。
ここにきて初めて転生というものをして感動をしている。
転生に関してはよく分からないけど、本来はこういう楽しみがなきゃいけないものだよな!
凄い興奮してきた。
「なあシーエーさん!ここが目的地か……?」
俺の声は弾んでいた。
「ああ!俺やカルバーツなんかが育った場所……水の国だ!」
シーエーさんは自信たっぷりに言う
この6ヶ月間は本当に地獄だった。
最前線の崩壊とともに凄い距離を移動した。
魔界では移動中に魔物に襲われ、隠れて逃げての繰り返し……。
船はめちゃくちゃ酔うし……。
初めて報われた感がある。
「よし!せっかくだから水の国の紹介も兼ねて少し歩いてみるか……!」
「おう!」
俺の目は輝いていた。




