大事な人のホワイトムスク
掲載日:2025/11/10
部屋の中でスマホが鳴って名前が表示されて部屋にライトが点滅をした。
暖房のファンが上下に動く機械音が響いて、テレビで芸人の笑い声で、カーテンがなびく。
相手に返事をそっと打つ。
俺は業者かと、テールライトに、車で向かう。
半月に森の木々が夜風になびく、たどり着いたのは、丘の上の、斜面のマンション。
キミは、パジャマ姿で表れた。
不格好な新聞紙を投げ渡し、静寂な部屋に弧を描くもみじの葉の音。
アラームを設定しながら、ほんのりバニラの、香りなびく琴線に染められた。




