第1話
「あー、なんかこの国が終わるような事件起きないかな?」
「月詠先輩、そんな物騒なこと言わないでくださいよ。こういうことがフラグになりうるんですから。」
あー、少し前に麻薬の運び屋を捕まえてから、絶賛暇で死にそうです。どうも月詠章です。この国『日本』は世界で唯一、この国出身のものが魔法を使えるという謎の現象で有名になった国である。この国出身というのは「日本人」ということである。この国出身と言っているが全員使えるわけではない。総人口の3割は使えるのだ。理由はわからないがある日突然らしい。僕の場合は高校生になったときに急に魔法が使えるようになったんだ。日本人は魔法を使って世界に貢献したり、国を発展させたりといろんなことをしているがその魔法を使えるものの中で犯罪に使用する輩がいるわけだ。そんな犯罪を防ぐため、僕たち「魔法特務課」は日々、動いているんだが、しっかし最近はこの魔法特務課に依頼を持ってくるものがいないせいで暇で暇でしょうがない。で、フラグがどうのこうの言っているのが、僕の後輩の村重滉だ。こいつは、2年前ぐらいにこの課に入ってきた元普通の警察官だ。普通家庭に生まれ、夢である警察官になったが、たまたま魔法検査を受けたら魔法持ちだったのでこちらの課に飛ばされたわけだ。ちなみに固有魔法は【模倣】で、相手の固有魔法を模倣することができるというものだ。この魔法は相手の魔法を1度見ないといけないというデメリットがあるがな。
「滉君、他の人は今何してる?」
「筑摩課長は警視庁の方で仕事していますし、永沼副課長はいつも通りよくわかんないですし、盛川先輩は、、、」
「この天才魔道具制作師の盛川こころちゃんの名前を呼んだかい滉君?あれ、つっきーもいるじゃん!つっき〜」
「あ、おかえりこころちゃん。ってグェ」
「つっき〜、会いたかったよー!もう会いたすぎて即行で仕事終わらせてきたんだよ!あぁ私の大好きなつっきーが「おかえり」って出迎えてくれただけで、疲れが吹っ飛んだよ!ジーマーでサイコーだわ。」
このやばいくらいに僕のことが好きな女性は盛川こころ《もりかわこころ》だ。
盛川こころは、僕と同期で何故か「つっきー」という「月詠章」の月の字からあだ名を付けてる。まぁ、普通に可愛いから許せる。この子の固有魔法は【武器付与】というもので、武器というかモノに魔法を付与することができるというものだ。よく、僕の固有魔法【魔法創造】と組み合わせて使っている。この魔法は相手の魔法をモノに付与することができる。と、言っても相手が魔法付与するのを許可しないと発動しないがな。
「お二方が仲がいいのはいいことですが、月詠先輩は盛川先輩と違って前回の麻薬の運び屋を捕らえた時の報告書を書き終えていないんですから、話してないでちゃっちゃと終わらせてくださいよ。」
「分かった、分かった。そういえば、滉は、この前の報告書書き終わったの?」
「そうよ、そうよ。滉君はそんなに言ってるんだから下記終わってるんでしょうね?」
「当たり前じゃないでか。もちろん、事件当日に書き終わって、提出してますよ。」
「素晴らしい。流石、僕の助手だね。」
「褒めるのいいですが、早いこと終わらせちゃってくださいね。」
「はーい。頑張ります。」