君と世界へのお別れを
透き通った君の瞳には、誰が映ってるんだろう。
君は、誰をみているの?
私のさ。
……私の瞳には君が映っててさ、君をみてるんだよ。
腕を掴んで、目を見て、それから。
それから。
あはは。やっぱりアレだね、寂しくなっちゃう。
君はどんな顔をするんだろう。
もし、私が君に告白したなら。ラブレターを書いたなら。バレンタインにチョコレートを渡したなら。二人で遊んだなら。夏祭りに誘えたなら。
いっぱいね、したかった事があったんだ。言いたかった事があったんだ。
でもね、私臆病だったから言えなかった。怖くて、怖くて、仕方がなかった。
でもね、勇気を出してたら今頃こんな事にはなってなかったんだろうなぁ、って。
――――願わくば、来世では君に告白したいな。
なんちゃって。
そんな、そんな事を思いながら私は目を閉じて、ゆっくり息を吸って……、空気を地面に、歩き出した。
さようなら、世界、さようなら、君。
命と一緒にしか君への恋心は手放せないよ!