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林間学校の特待生合格を目指して

生活基盤の安定と武術の習得。それらを一挙に行う方法とは、ズバリ「迷宮附属林間学校に特待生として入学すること」である。


迷宮附属林間学校は林間学校という名前でこそあるものの、実際は山の中腹に存在している名門校である。僻地に位置しながらも名門校である理由は大きく2つ。


1つ目の理由は、その名の通りダンジョンを保有している学校だということだ。ダンジョンで邪生物を討伐すると資源が手に入るだけでなく、経験値を得るという形で戦闘波の周波数を高められるのだそうだ。そこでの討伐経験を、教員が脅威となる強敵を排除した安全な環境で得られるのだ。そういう事情により、腕に覚えがある騎士志望、冒険者志望の人が多く集まり、志願倍率が高まるのだ。


2つ目の理由は、学校が位置する山から豊富に薬草が採取できることだ。その山の他の追随を許さない生物多様性からこの林間学校は「薬学の聖地」とまで呼ばれている。ちなみに、学生が授業の一環として作った薬はダンジョンでの実地訓練授業で余すことなく使われることとなる。


名門校ゆえに、優秀な学生に対する援助も他に類を見ない豪華さがある。特待生として入学すれば、授業料だけでなく寮費までも免除される。衣食住の心配が完全に消え去るのだ。


名門校たる理由からも分かる通り、この学校には2通りの全くタイプの異なる学生が集まる。それに合わせ、カリキュラムも2つ用意されている。1つは戦闘訓練コース、もう1つは薬学専攻コースだ。


この2つのコースでは入学試験の試験内容も全く異なるものとなる。戦闘訓練コースの試験内容は実技試験、薬学専攻コースの試験内容は「自由記述レポートで教養を測る」というものだ。因みに入学試験でのレポートは教養さえ示せれば薬学に関係している必要はない。





役場に着いた俺は、迷うことなく薬学専攻コースの願書を手に取った。


俺の目的は、あくまでも生活基盤の更なる安定を求めて特待生として合格することだ。戦闘波の周波数74Hzは一般人の平均こそ大きく上回るものの、この世界の実力者と比べていかほどのものかは全く分かっていない。せいぜいが盗賊に多対一で勝てるってことが判明した程度だ。


そんな実力で特待生になれると考えるのは取らぬ狸の皮算用というか、あまりにも世界を見くびり過ぎというものだろう。


それに対し、ただ「教養を示せ」というだけの漠然とした試験であれば、前世の記憶を引き継ぐ俺は圧倒的なアドバンテージを保有していることになる。


確実に特待生を狙うならこちらを選ぶべきだろう。


それに何より、戦闘訓練コースではダンジョン潜入が必修な上に、強制的に同級生とパーティーを組まされるらしい。俺の武の探求心はあくまでも空手家時代に由るものなので、邪生物の討伐などではなく修行によって強くなりたいのだ。この世界での戦い方の勉強など座学と地上訓練に聴講生として潜るだけで十分というものだ。


しかもパーティーってなんだその反吐が出そうな概念は。生粋のソロ志向の俺にそんなものを押し付けるんじゃない。


願書は所定の欄を埋めたものを直接学校の事務に持っていくことになるので、役場でやっておく事は少ない。5千アウルムで受験料の証紙だけ貰って、ものの数分で役場を後にすることとなった。




次に向かったのは冒険者ギルドだ。林間学校までの護衛の依頼を頼みに来たのだ。


ぶっちゃけ、盗賊の大集団に襲われでもしない限り道中で危険な場面など無いといっていいだろう。だが、この世界の土地勘が無く、前世ではGPSに頼りきりだったため方向音痴でもある俺には林間学校への行き方がさっぱり分からない。


案内人として冒険者をつけるのが賢明だろう。


それに、林間学校まで冒険者と話しながら行けば情報収集も行えて一石二鳥だ。


今回護衛を依頼したのは従二品の3人組パーティー。なんでもほぼ護衛依頼専門のパーティーで、少し割安で依頼を受けてくれるらしい。


この世界の冒険者はその実績により従四品〜正一品の8つの階級に分けられており、従二品は中堅といった扱いだ。


依頼費は1万8千アウルムとそれなりにかかったが、持ってる情報もそこそこ期待できるだろう。


冒険者と合流したら、いよいよ林間学校に向けて出発だ。



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