閑話 男のアマゾネス
護衛と昼食を取っていた時のこと。俺はふと疑問に思ったことを聞いてみた。
「貴方達のパーティーは、討伐依頼はほぼ受けたことが無いんですよね?それに貴方達の方針を聞く限り、ダンジョンに入ることも稀であると考えられます。その方針では戦闘波の周波数はなかなか上がらないはずなのですが、それにしては高い身体能力を誇っていますよね?」
今回の移動では、常にマラソン選手の倍くらいの速度を出して長時間走っていたのだ。護衛達の身体能力が低ければこのペースについてくる事はできないはずだ。
だが予想に反して、護衛達は一切音を上げることが無かった。これで戦闘周波数が低ければ矛盾が生じる。何か秘密があるはずだ。
かく言う俺も瞑想部屋や地獄でのバイトの経験から瞑想や筋トレ系の鍛錬により周波数を高められると知っているのだが、それ以外の「第3の手法」があるかもしれない以上、質問するだけしてみるのが得策だ。
「ああ、そのことか。狩りをしていない俺たちの戦闘周波数が高いことが引っかかったんだな。なあに、そりゃ単純に俺たちの血筋によるものさ。俺たちはアマゾネスだから、元々の身体能力が他の人間とは段違いなんだぜ。」
なるほど、努力ではなく天性の素質によるものだったか。
・・・あれ?アマゾネス?「俺たち」??
「つかぬ事をお聞きしますが、アマゾネスって女しかいないものと思っていたのですが、、、貴方達、男ですよね?」
「アマゾネスは女だけ?だっはっは、いつの時代の話だそりゃ。俺たちアマゾネスは遠い昔に完備化して、男も女もいるようになったんだぜ!」
・ ・ ・ いや性別を距離空間みたく言ってんじゃねえよおい。
【衝撃の事実】性別、完備距離空間だった