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「ツイてない」言語記号使いの生活  作者: 七夕 和水
「オークの集落編」
4/4

1話

この章をすべて一度消し、参考にしつつない頭をこねくり回し書き直しています。再投稿という形になりますが申し訳ありません…



早くも人生が終わりそうな状況になって数分。目の前のオークたちは

「どうする?」

「殺せ!」

「神聖な木の前に居るとは処罰ものだ!」

「いやまて、確かに処罰かもしれんがいくらここに来られたとはいえ相手は人族だぞ?」

「とりあえずマジナイシ達を呼べ!魔力で近づいたかどうか判断しなければ話にならないだろう!それにあの二匹なら共通言語ある程度話せただろう!」

「ほとんどの人族はこちらの言語わからないしこっちもわからないしなぁ…どうしたものか…」


とかなんとかざわざわしている…

おい、なんだよ…「()()()」って愉悦する方のいい縁なのかよ…っ!武器を構えている奴もいる。あぁ…またすぐに転生の輪に行ってしまうのか…おお、ここで死ぬとはなさけないとかいわれ————いや、違う!

ボールペンで結界をかけて守らないと…

だめだ!動いたらきっと殺される!考えろ考えろ!何か方法、抜けだす方法が…考え——…いや、チートというより俺の武器はもう一つあった。現に現在進行形で起きている。


()()()()()()()()()()()()()()())という発言が聞こえている。


つまり


()()()()()()()()()()()()()()


…あぁ、神よ…信用なかったけどこれで確信したよ…ありがとう…

心の中で祈りつつ試しに声をかけてみる。



「あ、あああの…言葉わかります。その、えと、殺さないでください…お願いします…」


命の危機とできるかわからない挑戦で声が震えたり涙が出てきたりするのは仕方ない。

失禁しないだけマシだろう。気を抜けば座り込んでしまうし、足が震えているけどな。

するとどうだろうか。一層喧騒が大きくなる。


「おい!俺たちの言語話しているぞ!」

「殺せ!疑いは罪…って、え、これも聞こえているのか?おいやべえよ、こっちが殺されちまうよ…」

「ど、どうするんだよ!これ!処罰しなきゃならないけど、これどうするんだよ!」

「…ううむ…」


よ、よかった…話が通じた…

思わずその場にぺたりと座り込む…よかった、本当に…

震える体を安心させるように腕をさすりながら座わっていると、手に持っていた黒い石製の槍をその場に置いた先頭のオークが恐る恐る近づいてくる。

どうやら気を使ってゆっくり一言一言話しかけてきてくれるようだった。


「あー、俺の ことば わかるか? わかるなら 怖がらせて すまない」


…きっと彼は根がいいのだろう。もちろん返答する。…どもってしまうのは仕方ない。怖いのはまだ抜けないのだから、な。


「わ、わわ…わかります、それに話せます。あと大丈夫です、敵意や殺意を向けられるのが慣れてないものでして…ええと…」


なんて話せばいいか戸惑っていると…話しかけてくれたオークは少し近づいてくる。睨んだりはしてこないし…表情…?を見る限りどうやら安心しているようだった。


「お、流暢に話せるんだな…じゃあ、普通に話すぞ。あと俺はみんなからリーダーと呼ばれている。というよりそれが名前だ。

戦う意思は———あー、うん。確認しなくても大丈夫か。 仲間と話してくるからちょっと待ってくれ。それなりに俺は権限あるし、悪いようにはしない。安心してほしい。」

「わ、わかりました…あと俺の名前は藤木 隆一です。藤木が苗字で隆一です。」

「…ふむ、リューイチで…いいのか?すまない、苗字という概念がわからない。とりあえず待っていてくれ。」


待っていてくれと言われたので、言われるまま頷いて返答する。

そして、俺が頷いたのをみるとオーク…いや、リーダーさんは満足そうに頷きくるっと体を翻しのっしのっしと仲間の元へ戻る。

…間違いなく話し合いだろうな。


「おい、リーダー。どうするんだ…?ここに悪意もって侵入したものは処罰の対象かその場で処刑———」

「いや、きっとリューイチは———」

「でも決まり事は——」

「俺が責任持つし、事情を———」

「まあそれなら———」


所々聞こえてくる内容でどうやら今俺がいる場所はいろいろとまずい場所らしい。しかもかなり。ってか処刑とかって…どうすりゃいいんだよこれ…


増援のオークたちが増えたりして…五分くらいだろうか。

それなりに白熱した話をして、どうやらまとまったらしい。

リーダーさんが額に浮かんだ汗を手で拭いながらこちらに近づいてくる。

その後ろに数人付き添うように近づいてくる。まだ警戒はしている模様だけど…

今すぐどうこうするわけではないという感じだ。


「あー、リューイチ。ある程度話と方向性がまとまった。

とりあえず事情を聴きたい。…突拍子がない話でもいい。真実を言ってくれ。

あと、この杖は魔力の使用判断用だから安心してくれ。」


俺にそう告げると、後ろで控えていた…フードを被ったオークさん達が数名前に出てきて杖を構える。

…怖いが、信頼を得るためにはすべてを伝えるべきだろう。リーダーさんの表情というより目を見る限り…まっすぐ見てくれる。ならばこちらも答えるべきだ。


そう思い俺は…リーダーさんに他の世界で死んで神にこちらに転生させられたという話と

気が付いたらここにいたという事実を伝える。

すると少し戸惑った顔をしたが、嘘は言ってないのが伝わったようで真面目な顔に戻って話しかけてくる。


「なるほど…信じられないような話だが…目は嘘を言っている眼ではないな。

おい、マジナイシ達。どうだ?」


そう後ろにいたオークたちに振り向き、声をかけるとそれぞれが話始める。

…って、片方は女性なのか…?体つきがほかのオークたちとは違う気がするが…


「ええ、魔力などの力を使用した感じはみられません。」

「それに言語も共通言語ではなく我々の言語を話している形だ。ふむ、興味深い現象だ。面白い。」


…まあ、本当に事実しか今話してないからな。

しばらくオークたちが相談しているのを聞きつつ待っていると…


「…俺の目も腐ってなかったな。信じるべき男だったようだな。とりあえずリューイチ安心してくれ。嘘もついていないお前の味方を俺はしよう。」

「あ、ありがとうございます!リーダーさん!」


思わず間髪入れずにお礼を言ってしまった…

よかった…安心した…けど、ここからどうするべきか…

どこに行けばいいのだろうか。

俺が聞こうとし、口を開こうとした瞬間にリーダーさんが話しかけてくる。


「しかし異世界から…ふむ…おい、リューイチ。お前行くところは?」

「ええと…特にありません…むしろここがどこだかわかりません…」

「ほう、なるほどなるほど…ではそうだなぁ…これはいい展開だ。うん…」


俺がそう答えるとにんまりとリーダーさんは笑う…まるで予想通りだったみたいな…

いい展開…?なんでだ…?とか考えていると、ずかずかと俺に近づいてきて…俺の肩をガシッとつかみながらどこか芝居がかった早口口調で話始めるリーダーさん。ちなみに後ろに聞こえるようにちらちらと振り向いたりしている。…余談だがリーダーさんはよくある不潔なイメージはない。すごい清潔に感じる。



「あー!そうか嘘はついていない!だけどここに出てしまった!なるほどなるほど…だがリューイチ!ここは聖なる樹木の前だ!罰則を与えなきゃいけないんだ!」


…まあ、そうだよな…痛くなければいいけど…殺さないでほしいなぁ…

そんなことを考えていると、リーダさんは俺の肩から手を放してくるりと身を翻し、後ろで待っていた仲間に向かって歩きつついろいろ話始める。

リーダーさんが俺の前からどいたことで…ここからでもわかる。集団の八割が頭を抱えたり苦笑いしたりしている。残りの二割は…爆笑している。…あれ?なんか違う方向に話が進んでいる気がする…


リーダーさんはさらに身振り手振りをしつつ力を込めて熱く語っている。


「…だから、集落リーダーとして!俺は!罰を与えなければならないんだ!なんという悲しいことなんだ…っ!せっかく不思議な友になれそうだと思ったのにっ…!まさに悲劇だっ…!」


ここで一度話を切って、再度真剣な顔でこちらに振り向き———


「…リューイチ!お前は罪人だ!…そんなお前に罰を与える。処罰を与えないとな…!」


ニヤリというのが正しいだろう。そんな顔をしつつ。


「お前処罰は…俺の監視で集落の仕事したり手伝いをしたりしろ!よーし!これで罰則会議終了!まあ、あとはどうにでもなるだろ!

よっしゃ!リューイチ!ついてこい!おい、モンク!集落に戻って今の話を伝えろ!ついでに盛大にするからって言っておいてくれ!」


その宣言を聞いたオークたち…いやオークさん達だな。

オークさんたちの騒がしい声が聞こえてくる。


「だー!やっぱりだよ!やけに庇っているからもしかしてって思ったら…わかったよ、ひとっ走り言ってくるよ。知らないからな、集落のリーダーになったとはいえ反対意見も…って無駄か。すぐ戻ってくるが言ってくるぞー…」

「リーダーは世話焼きだし祭りごと好きだし…仕方ないだろう。」

「まあ、異常なしでよかったよ、うん。老人たちもなんだかんだ言って認めるでしょ。」

「オレ、ワルクナイオーク!」

「お前今更媚び売るなよ!まあ、気持ちはわからんでもないけどな!フハハ!オレマジイイオーク!ってか!ハハハ!」


…え?これはつまり…どういう事だろうか…?予想はできるが…まさかな。


どうすればいいかわからず、戸惑ってきょろきょろしていると杖を持ったオークたちが近づきつつ話しかけてくる。


「あー…つまり異世界から来た客人にこの世界の知識とか教えたり遊んだりなんだりしたいってことですよ。それに私たちオークの集落はこういった出来事や客人少ないのでみんな結局認めちゃうから不安に思わないでくださいね…?それに人族で私たちの言語ペラペラっていうのは認められるきっかけで———あ、私はマジナイシと申します。ついでに荷物持ちますね。」


「…まあ諦めて飯なり住処なり知識なり押し付けられてしまえばいい。リーダー…まあ、あのバカは変わったものが好きだし世話焼きだし、まあ…君———確か名前はリューイチ君だな。何も知らないところに来て大変だろうし不安だろうけど…こう考えるんだ。「いい縁に巡り合えた」と、ね。俺はセンセイと呼ばれている。さて、行こう。俺たちが背後警戒しているから安心して歩いてほしい。」


「は、はぁ…ありがとうございます…?」


…俺は流されるままにとても賑やかなオークさんたちに連行されて歩いていく。

…あれ、もしかして本当に「()()()」なのかこれ…?



豆腐メンタルですが誤字脱字読みにくい箇所感想等々お待ちしております。


そしてメリークリスマスです。私はリア充にならずパソコンの前に一人でいます…あとは言わずもがなですね。


あと今更ながら一ページってどのくらいで区切ればいいのでしょうか…大体二千~四千に収まるように書いていますが…もし何文字のほうが見やすいなどありましたらお伝えください。

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