友の来訪
長距離の運転は私の頭をちょうどよくリフレッシュさせる。
好きな音楽がかかってくると、より私のテンションを高めてくれる。
冨岡県の中心、冨岡市に入ると、車は程なくして県庁にたどり着く。いつもの議会駐車場に車を駐車し、議会棟玄関口に立つ守衛にあいさつをする。
「おはようございます。大島さん、今朝は寒いですね。今日からいよいよ師走ですしね、」
「あっ、梶村先生、おはようございます。今日は12月議会の開会日ですね、お体に気をつけてくださいね!」
初老の大島さんは守衛うん十年のベテランだ。
守衛は議員を“先生”と呼ぶように徹底しているらしい。以前、呼ぶなと固辞をしたら、自分が叱られるからと、逆に固辞をされた。
赤い絨毯の上を歩き、3階の共立会派の控え室へ。
議員は会派として部屋が割り当てられ、そこを来客の応接やミーティング等に使うオープンスペース、各議員毎の個別の控え室と、パーティションで仕切って使うことになっている。
扉を開けるともう田辺秘書も妹尾秘書も来てデスクに向かっていた。
おなじ共立会派の小早川久徳、吉川慶子、穂井田素子の各議員も到着しているようだ。
「おはようございます!」
私は大きい声であいさつをした。
「「おはようございます」」
と方々からあいさつが返ってくる。事務所の時計は朝9時を指していた。9時15分からミーティングの予定だ。
私は自分の控え室へとりあえず荷物を置き、供用スペースへもどった。
会派の会長である小早川久徳さんが口火を切る。
「では、始めます。今日は会派を代表しての代表質問の確認。議案に対しての賛否の最終確認を行っていきます。まず・・・」
あっという間に午前の時間は通りすぎた。
私はミーティングののち、明後日の委員会質疑の組み立てを行うべくPCに向かっていた。
「ぐぅーー!」
腹の虫が正午のチャイムより2分ほど早かった。
ああ、腹減った。何か食べようかな・。
その時、あの人が訪ねてきた。




