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この胸の痛みが、いつまで続くと言うのだろう。

山中農業高校 1997年4月

新幹線の停まる県庁所在地の駅から、電車で約1時間半ほど北にあがる。

北に常念岳、東に児玉山、西は霞川、南は柚賀駒岳。

緑に囲まれていると言えばよいが、今にも呑まれてしまいそうな谷合にある街。藤田市。その昔、藤田某とかいう山師が銅の採掘のために拓いた街だとか。


その街外れ、霞川が常念岳から涌き出る場所。そこが、私たちの母校だった。


1年目、僕は君にであった。

僕は一念発起して、電車で揺られること約1時間。この街にやってきた。…ずいぶんと不摂生で重くなった体を引き摺って。


安原深美。彼女はまっすぐに僕の目をみて、

「君が梶村くん?」

吸い込まれそうな大きくて綺麗な瞳。僕は漫画のように顔が「カーッ!」と赤くなっていく音をどこか違う場所で聞いていた。


ツインテールに括った、光の加減で少し茶色く見える髪は首をかしげる彼女にあわせて優しく揺れた。


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