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アイハイド  作者: サクサク♪しう
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~過去編~

こんにちは。サクサク♪しうです。

たくさんの人に見てもらえると光栄です。

これからよろしくです。

  「いじめ」って何なんだ。私には考えられない。姉ちゃん、今、どこにいるか、教えて・・よ。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 ここは何だ。どこだ。真っ暗で何も見えない。何か背後には人影を感じる。なんだろう。この狭い空間は。こわい、こわい。ねえ、範菜、私はどこにいるのかな。心配してるよね。ごめんね、範菜。欄の目から涙が一つぶポツリと落ちた。 

 「がんばってください!!真由さん!!」助産婦である増田が一生懸命声を張り上げている。額からは大量の汗が吹き出ている。増田は、心臓がバクバクなっているのを必死にこらえながら声をかけ続けていた。あのときから1年が経つ。あの時は、本当にこわかった。

* * * * * * * * * * * 増*田*の*過*去* * * * * * * * * * * * * 

  増田はこの日、初めて助産をしていた。はじめの患者は佐藤という30代の女性だった。

今でもはっきりと覚えている。もう1人の足田医師はとても慣れた手つきで仕事をこなしている。すると、足田の携帯がなり始めた。「もしもし・・・。はい・・・・・。!!!はい!わかりました!すぐいきます!ええ。こちらは増田がいるので大丈夫ですから。はい!!では。」

 電話中、増田の心はいやな予感でいっぱいだった。すると、足田はこういった。「すまん。増田。急用が入った。後はできるな。」一瞬えっ。と思ったがやるしかない。「はい!!」増田は返事をした。それと同時に足田は病室を去った。 

 増田は佐藤に目を戻し、できるかぎりのことを一生懸命する。「大丈夫ですか。ふっふっはー。やってください。」わけの分からないこともいいつつ、とにかく必死だった。だが、突然佐藤が「ううぅ」とうめき声を上げた。「大丈夫ですか」こういうときの対処法を増田はしらない。あまりテストを受けてないからかもしれない。どうしよう。どうしたらいいんだろう。困っていると、いきなりピーーーーーーーーーという音が病室に鳴り響いた。機械の数値を見るとー。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

もう人を殺したくない。真由さんの命と、その赤ちゃんも救い出して見せる。隣にいる足田は真剣なまなざしで私を見守ってくれているできる。ぜったいに。すると、ついにー。

「オンギャー!!オンギャー!!」

産まれた。よかった。無事だ。女の子だ。やったやった。よかった。いろんな感情がいっきにこみ上げてきた。あんな過ちなんて、二度とー。

 幼稚園のころ、双子の範菜と欄に、ある事件が襲い掛かってきた。ある日のこと。幼稚園に入学したばかりのころだった。幼稚園のクラスは離れ離れになった。でも、たくさんの人と友達になり、たくさんの人と遊んでいた。だがー。

「ねえ欄ちゃん。いっしょにお山遊びしようよ!!」 「うん。いいね。いこ・・・。」欄はいきなり気を失い、たおれた。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

「範菜ちゃん。みぃつけたぁ!!」 「あー。みつかっちゃった。今度は私が鬼だね!!いく    よ!!いーち、にーい、さーん、・・・うっ、」範菜は、いきなり胸のあたりで激しい痛みに襲われた。そのまま、たおれた。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 「ここは・・・」2人は、同時に目を覚ました。「ここは、病室よ。範菜、欄、大丈夫?」母は優しく問いかける。「うん。」2人は同時にそういって、母のほうへ顔を向けた。すると、「ギャー!!!!」母は叫んで、いきなり表情を険しくする。「どうしたの、お母さん。」欄が不思議がって、母の顔を覗き込んだ。すると、母は欄の顔を突き放し、「お金は家に半分置いとくわ。いい?もう二度と!!顔をあわせないでちょうだい。そしてこれからお父さんと3人で暮らしなさい。いいこと??もう顔を絶対あわせないで!!!!」というと、病室を出て行ってしまった。2人は顔を見合わせた。そして、えー!?と驚きの声を上げる。2人は鏡の前に行き、自分の姿を見た。欄は、目が緑色に、範菜は目が青色になっていたのである。すると、範菜は声を上げた。「お姉ちゃんの目、きれーい。」欄はいいでしょーとじまんする。そして続ける。「範菜は青色ね。すっごく深いね。なんか、範菜の雰囲気が暗くなってる。」範菜は、「自分の性格とこの目の色が合えばなあ・・」とつぶやいた。そして、「どうかな、お姉ちゃん。」と声を変えていった。その声は暗く、深く、低い声だった。その声はその目ととても似合っている。「う、うん。いいんじゃない?」あまりの声の低さに、欄はびっくりした。

 「父さん、楽しい幼稚園には、もういけないの??」欄は不服そうに口を尖らせている。「ごめんな、母さんはいないし・・っていうか。この目でいったらまずいだろ。そうだ。カラーコンタクトレンズを買ってやろう。そうすれば、人にもわかりにくいし・・」 「やだやだ!!」欄は否定する。

「ありがとう。おとうさん。でもわたし、幼稚園にいけない。また倒れたらいやだし。」範菜はそういいのこし、部屋に閉じこもった。父は、ハーとため息をつき、面倒くさそうに口を開く。「欄は幼稚園に行けよ。」答えは1つしかない。「あったりまえじゃん!!後、コンタクト、いらなーい。」「なんでだ?気味悪がれるぞ。」だが、欄は心を変えない。「だって可愛いし、きれいで、絶対人気者になるじゃん!」あまりのストレートな言葉に父はただただ驚くばかりだった。

範菜はあれから1度も幼稚園に行っていない。 

 欄は、目が緑色になってから、友達に「きれいでしょー。」と自慢する。最初はみんな驚いていたが、すぐにみんなあこがれた。たくさんの人が寄ってきた。

 だが、その目におびえる人が1人、いた。担任の松下だ。ある日、用事で早めに帰った欄を見届けた後、すぐにクラス全員を集め、こう話した。

「皆さん、いいですか?大事な話です。よく聞いてください。そして、私の話を信じてください。欄さんの目のことは誰でも知っていますよね。ですが、あの目には恐ろしい能力を持っているに違いない!!だからこそ!!欄さんにはもう近づかないでください。絶対にです!!」松下は全員を見渡した。悪に満ちた目だった。皆は、ぽかんと口をあけている。でも、ただ1人だけ、真剣なまなざしで松下を見つめている生徒がいた。1番仲のいい、美春だ。そして、松下に問いかける。「何でですか。」「え。」松下は何を聞かれているのか分からず、戸惑う。「なんで、あんなにかわいいのに、あんなに優しいのに、幼稚園には無理やり来たみたいなのに、どうして。」「え。」美春はもっと問い詰める。「いいじゃないですか。先生は何をおびえてるんですか。」勢いよくそういった後、欄はワッと泣き出した。松下は全員を見下ろした。「あの子には、絶対に恐ろしい力を持っている。今後からいっさい!!あの子には近づくんじゃない!いいですね!!」

そういうと松下は、その場を去った。皆、しんみりとしていた。

 次の日から、皆欄に近づくことはなかった。美春は結構抵抗したが、先生に見張られ、自由な身動きが取れなかった。「ねえ、どうして私から離れちゃうの??みんなどうして?ねえ、遊ぼうよ。」

欄が言っても誰もその答えに応答することはなかった。皆、悲しげな表情でうつむいていた。

 また、男子から『いじめ』を受けた。からかわれ、靴箱に大量のかえるを入れられ、ノートが破られ・・・・・。先生の松下に相談しようと試みたが、無視されたり。

            ーなんかあたしは1人ぽっち。ー

そんな想いが横切る。そしてついに、大好きな美春にまで、無視をされてしまった。全員嫌い、すべてが嫌い。もういやだいやだいやだいやだいやだ!!

 そしてついに頭を横切ったのがー。

                 死ぬ

  ふいに視界がくらっとする。誰だろう。あそこにいるのは。松下先生??笑っている。なぜ??

そして、視界全体が真っ白になった。・・・私はそこで何年も眠り続けたような気がする。夢の中で、いっぱい授業を受けて、いろんな言葉が頭に入ってきて、たくさんの人としゃべった気がする。

何年経っただろうか。私の耳に、「あなたは高1よ。」という柔らかい声が響いた。この声はお母さん??わけも分からずに、私は目を覚ましてしまった。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 ここは何だ。どこだ。真っ暗で何も見えない。何か背後には人影を感じる。なんだろう。この狭い空間は。こわい、こわい。ねえ範菜、私はどこにいるのかな。心配してるよね。ごめんね、範菜。

欄の目から、大粒の涙が1粒ポツリと落ちた。

  -ねえお姉ちゃん、最近、お姉ちゃん帰ってきてないみたいだけど、大丈夫??胸騒ぎがする。怖いよ、心配だよ。どこ行ったの?おしえてよ。なんかされたの??ねえ、教、え、て・・・よ。

                 :つづく:

読者の皆様に感謝いたします。

この本を読んでいただき、ありがとうございました。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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