仕事探しはアブストラクト
佐藤はテレビをつけた。
「ワーク探しはアブストラクト♩ワーク探しはアブストラクト♩」
芸人が2度口ずさんだ後、5秒間の仕事ネタを行う。CMオンエアバトルが流れている。
舞台はカフェ。制服を着た店員さん役の坊主と、姉さん女房っぽい坊主がいる。
「キャラメルマキアートをください。」
姉坊主が言うと、
「きゃーらーめーる、まーきーあと、ちょーこーちっぷー...」
般若心経を唱えるように店員坊主がメニューを読み上げる。
その後、坊主が突っ込む。画面が切り替わる。
「オンバトの必勝法を見つけた!」
佐藤は叫んだ、
現在オンバトは、五回目。名だたる売れっ子芸人たちが出場しているものの、そこまで話題にはならない。
「構造的な問題だと思うなd。5秒と言う限られた時間では、1ボケ、1ツッコミしかできない。長い伏線も入れられないし、畳み掛けられないし、キャラも出しずらい。」
「どの芸人も、働くシチュエーションで、意外性のあるボケに対し、最大限の間で突っ込む。そう言うフォーマットでやっている。だから予測できちゃって爆発的な笑いが起きない。」
「じゃあ、どうするかって?視聴者参加型にすればいいんだ。突っ込まずに終わる。5秒で完結させるのではなく、視聴者に展開を考えてもらう。突っ込んでもらうと言うのはどうだろう。ネットミームみたいにする。」
佐藤は一緒にオンエアバトルに出る相方を探すことにした。




