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天文20(1551)年4月11、12日

 4月11日。 

「(秀明)イカシパ、間もなく三郎と共に我等は出発する。その時に、船の動かし方を習ったあの三人に一緒に来てもらいたいのだが、良いか?」

「(イカシパ)三人のうち、・・・・・・・・。我等・・・・・・船が・・・・・・。」

「(三郎)三人のうち、一人は残してくれ。代わりに別の一人を出す。それから、我等も同じ船が欲しい。船を造るための板などを貰えないか、と言っている。」

「(秀明)板材、金具、塗料などを残していく。ただ、骨組みに当たる部分はこのあたりの曲木を伐ってこなければならない。それは自分達でやれ。伐った木は、半年以上乾かさねば使えないからな、直ぐに船はできないぞ。組み立て方の手順を絵に残していくから、明日の昼過ぎに四人程で取りに来い。それから、男手が減って部落の守りが不安かもしれないので、武器を残していく。」

3つのパーツに分かれた組み立て式の、180cmの直槍が2.5万円ほどで売っていたので、10本渡した。ついでに、弓+矢60本を10組、網の予備と、釣り針・釣り糸を多数、粟・稗・蕎麦の種子を10袋、大豆や野菜類の種など。チッカを呼び寄せて、種子を蒔く時期や蒔き方を教えた。

キサラハップが船の組み立て時によく観察していたようで、我々が去った後、彼が音頭を取るようだ。イカシパの意向で長男のイメルッカは我々に同行する。立派な跡継ぎ兼部落長になるために、外の世界を見て来いということらしい。最近、イメルッカやキサラハップは和語を勉強しているとのこと。どの世界でも、上の立場に居る為には努力が必要ということだろう。

 面倒なので、ラップトップパソコンとプリンターを買い、船の組み立て時に記録しておいた携帯の映像をプリントアウトする。やれやれ、80枚以上あるわ。板材、金具、塗料や肥料も購入して積み上げておこう。櫂もだな。

*****

 4月12日。 次の日の昼過ぎ、三郎、キサラハップ、チッカと部落の男五人が連れ立ってやってきた。板材、金具、塗料、肥料、櫂を運ぶように言い、キサラハップにはプリントアウトを渡す。キサラハップはプリントアウトの明瞭さにびっくりすると同時に、これで船が作れると、嬉しそうだ。レンゲソウの種子を渡して、キサラハップとチッカに、収穫し終わった後の畑に蒔いて袋の表の絵のレンゲソウという草を生やし、次の春になったら耕して土と混ぜると作物の育ちが良くなることを説明した。また別のプリントアウトを渡して、畑および果樹園への肥料の与え方、堆肥の作り方と畑への蒔き方などを説明した。これらを守らないと畑の土がダメになっていき、そのうち作物が育たなくなると強く言い聞かせた。彼等の畑は土質がそんなに良くないので、放って置いたらあと数年で放棄せざるを得ないだろう。

 女子会に混ざっているチッカを残して、三郎、キサラハップと共に積み上げた丸太の処に行く。この丸太は好きなように使ってよい事、木材として使うのなら秋口まで乾燥させてからの方が良い事を教え、刃渡りが50cmにもなる二人引きの大型鋸を2本与えた。キサラハップは、三郎と一緒に使ってみて切れ味に驚いている。ヤスリも与えた方が良いか。


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