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プロローグ1

これまで読者だったのですが、ちょっと好奇心で自分でも書いてみようと思い立ちました。この物語は全くの創作と考えてください。史実と似たところがあっても、史実に即しているわけではありませんので「ここが史実・事実と違う」というような御意見は御無用に願います。方言もいい加減です。宗教の話も出てきますが、この物語の進行上の事であって、史実や事実とは異なります。あくまで創作上の架空の設定です。許せんと言う方は、どうかお読みになりませんように。特に仏教に深く帰依しておられる方は、お読みにならない様、お勧め致します。読んでみて御不快になられても当方は関知しませんので悪しからず。なお最後にお願い致します。趣味で書いておりますので、誤字脱字の指摘を含めどの様なご意見を頂戴しても読みませんし、返信しません。ご了承ください。

天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)を祀る神社は全国で5000もあり、特別に神明神社(神明社)というらしい。他の神社とは別格ということだろう。しかし、長い長い年月の間に、少し人里から離れていたためにお詣りする人が減り、宮司さんをはじめとする神職の方々も暮らしていけなくなって無人になった神明社がある。ここは東京の郊外にある、とある小さな里山の中腹よりちょっと下。その里山も利用されなくなって深い林になってしまい、神明社はその林に埋もれた。15年程前、都市部の人口爆発でベッドタウンがここにまで押し寄せてきて、ディベロッパーがあたり一帯を開発し、今風の、マッチ箱よりは大きい庭付き建売住宅を沢山作ったので、小金持ちの人々が引っ越してきた。当初、里山の中腹くらいまで開発する心算(つもり)だったようだが、費用が掛かり過ぎるということで伐採・整地が途中で止められ、その時に神明神社が発掘された。神域に相当する場所は当然ながらやや平坦になっており、その部分も含めれば中腹ぐらいまで開発出来ただろう。しかし、神社を壊してしまって何かの祟りを被るのを恐れた工事人夫達がそれ以上の開発に強く反対し、結局中止されたーー古き良き時代だ。どうやらこの神明神社は、薄れた扁額から氷川神社と読み取れ、順次引っ越してきた住民のうちの年寄り達が清掃・修理して神社の体裁を整え、行く行くは集会所としてでも使えればいいなぁと考えていたようだ。しかしながら、それも年寄り達が代変わりし始めると忘れ去られ、氷川神社は立ち寄る人も余り無く静かな佇まいを見せていた。

 このベッドタウンは幾つかの区域に分かれていて、私の住む一帯は「神明町」と呼ばれる事になった。我が家は可成り遅れて、2年前の、私がちょうど高校1年になる時に引っ越してきた。理由の一つが、バスや私鉄が進出してきて、私の通うさる有名都立高校までバスで35分、バス・私鉄を使って都心まで1時間程という便利さ。しかし引っ越しが遅かったので、神社に近い、それこそ神明町の外れに我が家はある。共働きの両親:桜井秀樹・桜井 薫と、祖父:桜井秀芳、私:桜井秀明の四人暮らし。あと2日で夏休みに入るという高校3年の7月半ば過ぎに事件は起きた。

 我が家から歩いて15分くらいのところに、1年次からの同期である木下優也の家がある。

「おいシュウメイ(彼は、私のことをヒデアキではなく、こう呼ぶ)、夏休みはどうするんだ?」

「特に何も。畑の世話かな。」

「なんだ、その畑ってのは?」

「足腰の弱ったじいちゃんの代わりに時々氷川神社の掃除やらをせにゃならんのだが、その代償で地元の自治会から神社裏手の空き地を好きに使って良いと許可を貰ったので、ナス・ピーマン・トマト・キュウリ・トウモロコシ・ジャガイモを育てている。無農薬野菜は美味い(うまいorおいしい)ぞ。」

「へぇ~爺臭い趣味だが、面白そうだな。放課後に寄ってもいいか?」

「何、なにぃ、わたしトマト大好き、美味しそうなのチョウダイ。」:割り込んできたのは優也のガールフレンドの斎藤咲耶(さくや)

「(秀明)遅くならないようにすれば構わんけどね、斎藤さんの家は2駅先だろ?」

「(咲耶)行く行く、ちょっとだけならそんなに遅くならないし。ねぇ、美香(勅使河原美香)も誘っていい?」

「(秀明)勅使河原さんって、B組の?(我らはC組) 確かいい処のお嬢さんだったから、急にだと無理なんじゃないの?」

「(咲耶)だ~い丈夫、まっかせなさい。放課後、10分位で校門前に集合でいいよね?」

「「OK!」」

と謂う訳で、何やら四人で神社の裏手の畑へ行く事になった。

 10分後に校門の処に優也と連れ立って行くと、女子二人は、黒塗りの高級感プンプンのリムジンを従えて待っていた。

「(美香)B組の勅使河原です。私もお邪魔させて頂く事にしました。夕食に間に合うように鎌倉の別邸へ移動しますので、車で桜井さんの処に寄らせて頂いて宜しいでしょうか?」

さすがお嬢様、言葉遣いもそれなりに礼儀正しい。

「(秀明)神社の傍には車が止められないので、我が家に一旦行こうか。オヤジの車は夜にならなければ帰って来ないので、ガレージに止めて貰って、家から神社へは5分程なので歩いていこう。運転手さんは、家で祖父とゆっくりしていて頂けば良いかと。」

「(美香)分りました。では乗って頂いて。」

優也は機械工学志望で、車をはじめとしたメカが大好きなので、あまり庶民が乗る機会が無い大型リムジンに興味津々で助手席に座った。各種メータ類やらなんやら、眺めてご満悦の様子。何がいいのかね? こちとらそのせいで、後部座席の真ん中で両側を女子に挟まれて、カチンコチン――いい匂い(ゲフン、ゲフン)。さすが高級車、最新のナビがあって、優也が我が家の住所を喜んで入力し、30分ほど走って無事到着。

「(秀明)じいちゃん、友達連れてきた。ちょっと氷川神社の畑へ行ってくるから、運転手さんには上がってもらって、飲み物でもよろしく。」

「(秀芳)あー、分った。夕方から一雨来るかもだから、早めに帰っておいで。運転手さん、どうぞ上がってください。こちらへ。」

と謂う事で、2人を残して、暑い中を4人でエッチラオッチラ。たった5分だが階段を含め、結構な上り坂で女子2人はキツそう。やっとこさ境内にあたる平らになった処迄辿り着き、

「(秀明)後ろ振り返ってみてご覧。いい景色だから。この辺りの神明町一帯や、更にその向うの多摩丘陵まで良く見渡せるよ。」

「「「わぁ~(おぉ~)いい景色、汗かきかき上って来た甲斐があった。風が涼し~。」」」

「(秀明)我が桜井家も見える。はは、小さいけど。ーーお詣りして、裏の畑に行こうか。」


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