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第二十五話 超特訓

- 第二十五話 超特訓 -

3人が死んでから一日が経った。やっぱり心残りは有るのはあるが、悲しみに囚われるということはもう無い。

それより、あの一切れの紙について話さなければならない。今後の事もしっかり相談するつもりだ。俺は相変わらず色夏の家に泊まりというより暮らしてしまっている。俺は階段を下り、居間へと向かう。色夏は椅子に座りながら欠伸をしていた。


「ちょうど良かったよ。色夏、ちょっと良いか?」


俺は色夏の目の前になるように椅子に座る。色夏は刻りと頷いており確認すれば話を進める。


「ラグエルを無事に倒し一段落着いたと思ってたんだが、この紙を見てくれよ」


俺はあの時に見た一切れの紙を見せた。色夏は開いて読みびっくりしていた。


「これっ…て」


色夏は一言呟くことしか出来なかった。それはそうだ、一段落着いたのに全ての元凶に会うまで1週間しかない。


「俺が最低最悪と言われるようになった全ての元凶…。1週間後…外側の世界で奴を叩く」


俺の冷静な目を見た色夏は唾を飲み込む。


「行き方は?」


その一言を食らった後、俺は黙り込んだ。空間同士を繋げるには内側に存在するもの同士しか不可能。外側に行くなら宇宙の無を破いて行くしかない。


「…宇宙の無を破壊して外側の世界に行くしかない」


色夏は、はてなマークを出してるかのような困惑顔。反応に困ってるようだ。


「どうやって無を破壊するのよ。無なんて何も無いんでしょ?」


色夏の言う通り無は無なんだ。俺も不可能と思ったが、俺の能力に1ついいものがあった。


「俺の能力を利用する。言葉で表せる全てを破壊、改変、無力化する能力。無という言葉の時点で破壊可能だいつでも行ける。

だが、そう簡単に元凶に会える訳では無い。恐らく今の俺達じゃ勝てない」


言葉で表せるなら破壊は出来る。そう伝えたら色夏は逆に呆れてしまった。

勝利は無理と伝えると色夏口を開いた。


「じゃあどうするのよ」


食い気味ながら聞いてくる色夏に対してニヤリとした顔を見せる。


「超特訓だ」


*

俺達2人はあの後、俺の能力 「仮想」で仮想世界を創った。何をしてもこの世界は壊れることは無い世界。実際に能力の試し打ちに使ったりしている。

色夏は辺りを見渡しながら質問してきた。


「ここで何するの?私と式破で怠慢でもするつもり?」


と、ちょっと嫌そうな顔を見せながら言ってきた。俺の予定では色夏の言う通りだったのだがプランBもある。


「ならば、俺と色夏で俺の分身に損傷を与えに行こう」


俺はそんな事を言いながら分身を生み出した。そこに俺と同等の魔力を流し込み能力や性質、魔力何もかも俺と同等になっていた。色夏には辛いかもしれないが、俺には分身如きには負けない。少しハードにする事にした。

もう一度分身に触れると分身の根源を解放させ、根源が分身を操作するようにした。その瞬間、間もなく俺は分身に殴り飛ばされた。


「ッ!?」


不意打ちにも程がある。

だが、反応できなかった俺にも責任はある。なんだってあいつは…。


「色夏!スタートだ!言っとくが俺より強い。昔に手合わせしたがぼろ負けだった」


根源が式破を操作するといつもより遥かに強くなるのだ。一瞬の隙も立ち回りも最強過ぎる程なのだ。

管理者の根源 人として喋れるし、無限の中から的確な答えを見つけ出してくれる。

常に管理してる存在と言ってもいい偉い存在だ。

ストレイターとも言われる。

俺が勝てないのに色夏が戦ったらぼこされるかもしれないが、止めるには俺が触れて根源をロックするしか方法は無い。色夏が困惑してる間に既に相手は行動をしている。


「隙だらけですよ。色夏さん」


ストレイターはいつの間にか色夏の目の前にいた。

一瞬にして色夏の腹めがけて一撃喰らわせようとしたところに不意打ちを食らった彼が戻ってきた。


「喰らいやがれぇぇ!!!!」


単なる物理攻撃…いや、相手は物理攻撃無効を利用してくるはずだ。ならば、魔力を込める!俺は魔力を込めて横腹目掛けて殴り掛かる。


「流石管理者ですね。物理攻撃無効を先読みしてするとは。ですが、その程度では無駄です」


殴り掛かり当たろうとした瞬間、ストレイターはバク宙していた。俺はそのまま前に体重を掛けすぎて前へと行ってしまう。その瞬間だった、バク宙してる途中に器用に足を開いて俺と色夏を吹き飛ばしたのだ。2人は左右に吹き飛んで受け身をとる。


「舐めんじゃないわよ!」


色夏は結構離れた所から紫電を纏った紫のエネルギー砲を発射した。

2秒程でストレイターの目の前に到達して飲み込んだ。

エネルギー砲が消え確実に倒したと思った。


「大した事無いじゃない!」


砂煙が上がり、ストレイターの姿が確認出来ないかとよく見ると赤く光る目が砂煙から現れた。

色夏は式破だと思って近づいて行ったのが仇となった。

俺は遠くで反撃のタイミングを見ている。色夏が見たのは何か?


「おやおや、ちゃんと確認しないで近寄るとは大馬鹿者ですね。あっこれお返しです」


色夏が見たのは無傷のストレイターだった。反応する暇もなく反撃が来る。黒く包まれたエネルギー砲が至近距離で爆音を鳴らしながら色夏を飲み込もうと音速並の速さで飛んでくる。

色夏はここで性質「空」を展開した。

空間がある限り全て無意味になる性質。確実に防げると思ったが、ストレイターは甘くは無い。


「空ですが…。ならば」


支配順位の規則に則り、空の1個上の「次」を展開した·····。次元の中で暮らしている限り無意味となる能力。

空より次が上の為、空は無力化。色夏はエネルギー砲を受ける。そして、そのエネルギー砲は法則を無視したかのように上へと方向転換、色夏を上へと打ち上げた。エネルギー砲が消えては追撃に入る。


「これにて終わりですね。準備運動にはなりました」


色夏の上下には大量の鋭いナイフが現れ、飛ばされた。

色夏はこの時、笑っていた。


「式破の根源の癖に私の能力を知らなかったようね!消滅の魔眼・真!」


色夏の目には式破の消滅の魔眼を越える消滅の魔眼が展開された。

普通の消滅の魔眼は視界に入るものを問答無用に消滅させる能力だが、真は上記の能力に加え、意識するだけでどんな能力、不死、耐性だろうと消滅させる能力が入っている。

この効果により、ナイフは消滅する。


「消滅の魔眼・真?まさか管理者を越える魔眼を入手しているとは」


流石にストレイターも驚きだった。

僅かな隙を晒しながら立ち止まる。

今がチャンスだ。俺は光速の×5の速さで走り、拳を握り閉める。威力操作により90%にまであげて地形や空間を木っ端微塵にしながら近づく。

そして、轟音を鳴らしながら拳をストレイターに向けて飛ばす。するとストレイターはこう反応してきた


「やはり馬鹿ですね、90%の威力で光速の5倍で近寄ってくるなんて音でバレますよ」


ストレイターはすざましい反射神経で軽々と回避された。

拳の風圧が真っ直ぐに飛び大きなクレイターが連続して出来た。

風圧が凄すぎてガラスのように空間が割れ、上空にいた色夏も地面へと墜落してしまった。

そして俺が体勢を崩した瞬間、ストレイターは膝蹴りをして俺を上空へと打ち上げた。そして、追撃するように巨大だエネルギー砲が発射される。

轟音でどれだけ耳が良くても辺りが聞こえないほどに五月蝿かった。

だが、これが打開のチャンスだった。

色夏はゆっくりと音を立てずストレイターの背後へと近寄る。

この瞬間、やりたい事が俺には分かった。いつでも来い。


「今よ!!!」


色夏が殴ろうとした瞬間、こんなうるさいのに聞こえるように今と叫ぶ。

流石にストレイターには聞こえてしまったか。ストレイターは振り向く。

その瞬間だった。


「転移!!」


俺は色夏と俺の位置を交換した。

この瞬間に色夏が無傷にするよう絶対防御結界を色夏に付属しエネルギー砲を防ぐ。

俺はストレイターの前で拳を握りしめる。

ストレイターは転移で交換されたことに驚き思考停止。

俺はこの間に決着をつける。


「お前が1人で最強なら…俺と色夏は2人で最強だ」


大きく黒い稲妻が辺り一面に降り注ぎ、威力操作で100…いや推定不可能!!!!

辺り一面が大きく揺れる。


「しまった!油断していた!昔の管理者より遥かに強く…」


俺は大きく拳を振りかざす。

そして拳が当たる瞬間。


「ロック!!!」


何かに鍵を掛ける能力。この力で根源に鍵をかけ停止させる。

拳が思いっきりぶつかり轟音と地形を無にするほどの爆発と衝撃破、仮想世界とは言え仮想世界の多次元宇宙も存在する。その多次元宇宙も吹き飛び多次元宇宙まで全てが無になった。

ストレイターは鍵を掛けられ分身は停止。分身の根源は俺が開けない限り根源の解放は許されない。

無となった仮想世界を見つめながら俺は色夏の方を見つめた。色夏も俺の方を見つめた。


「勝ったー!!!」


と、叫びながら色夏が猛ダッシュして来た。仮想世界だから俺達以外誰も居ないからなんとも思わない。

俺達はハイタッチをして仮想世界を後にした。


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