第二十四話 終焉
- 第二十四話 終焉 -
ラグエルは現在、この世界と多次元宇宙を人質にしている。大規模過ぎる為か、大規模な負担が掛かり、ラグエルと多次元宇宙が耐えられる時間は僅か1分。1分で無になってしまう。その前に、救わなければならない。
「あの能力を使うしかねぇのかも知れねぇ……。だが、この世界だけは耐えられるとは思えないし…」
彼はとても悩みながら独り言のようにブツブツと言い始める。彼の言うあの能力とこの世界の耐久性の心配からして、破壊する系の能力とは予想出来るが、”犠牲”を伴うと言うのか。そして、彼は心の中でこう考えた。
「いやいや、そんなこと言ってられねぇ。多次元の人々とこの世界の人々を比べれば、世界が無くなるなんて軽い方だろ!」
その考えが通りきった後、根源が遂に5/5解放度が100%にまで到達した。
この到達した瞬間、宇宙全体を越すして、ラグエルが融合してる無限の多次元宇宙全体に威圧が広まった。
ここまでになると根源すらも人格を持ったようなLvになって居た。
やらなければならない。その瞬間、俺の目の深淵には今までに現れた事が無いマークをした何が現れる。見るからには破滅を齎すような目。実際には正解の事を言ってるのかもしれない。
この世界の大地が滅び、空間がどんどんと無になっていく。この影響は多次元宇宙にまで影響している。そして、無限の多次元宇宙とこの世界の全ての生物、物体などが停止した。
「何が、起こっている!?」
この状況を感じとったラグエルは物凄く驚いた声で反応した。俺は融合したラグエルと電話で会話してるように反応する。
「破滅のカウントダウンだよ。お前と融合されて1分で滅ぶなんて笑える程クソみたいな未来だな。だからこんな運命をぶっ壊してやるよ」
俺は罵倒するように答えたが、ラグエルはいつもとは違う反応をしていた。
「違う!何故貴様は!我の「行動」に囚われていないのだ!?破滅剣を持っていない筈なのに!」
俺が「行動」に囚われていない原因は何故なのか。俺は嘲笑いながら衝撃の事を言ってやった。
「この世界も俺の暮らす世界もよ、性質を持ったヤツらがわんさかといやがるんだよ。
嫌な程にな?支配順位は知っているはずだ。
最弱が属性、最強が真実の性質だ。概念系に近い性質程概念系に遠い性質を無力化出来る。この決まりは何があろうと変える事が出来ない。俺でもな。
ラグエルの行動は真実から3番目の位置に置かれた性質。俺はなんだと思う?」
と、長々しく話して居たが、ラグエルは察しがいいのか最後の「俺はなんだと思う」で怯えていた。
「まさか…。存在を支配下に置く性質では無いと言うのか?まさか…!?!?」
融合しているのに相当震え上がっているように想像出来てしまう俺が居た。
存在を支配下に置く性質は1番概念に近いと思ったんだが、決まりは決まりだからな…不自然な事過ぎるが。それと同等の性質を持っていてよかった。
そして今、その性質をラグエルに教えてやった。
「真実の性質から2番目の性質。「理屈」と「理」いや、「理屈と理」って言った方がいいな。」
「理屈と理」とは、全ては理屈や理で成り立っている。
物語や操作系,生きている。など全て理屈や理のパターンに過ぎない。それが分かった以上意味を成さない。
無効化や改変すらも理屈などで成り立っているのだからという性質だ。
ラグエルは震えて声も出なさそうな雰囲気だった。そして、俺は指をパチンとならすと停止したものたちが動き出した。
「結局は行動も理屈か理のどっちかなんだよ。含まれてしまう以上、俺にそんな能力は通用しないぜ。長話が過ぎた。今から作り直す」
この瞬間、破滅と消滅之意志が展開された。彼の近くにある地形や空間、無すらも滅ぼし、降り注ぐ雷電も滅ぼし尽くす。そして、彼の目には能力があった。終焉の魔眼、開くだけ世界の無すらも滅ぼしてしまい、ありとあらゆる攻撃を無効化させる恐ろしい魔眼だ。そして、ここからがスピード勝負だ、開いた瞬間にこの世界が滅ぶならばその前に作り直さなければならない。そう言わんばかりに世界之終焉、世界以上の何かをリセットし作り直す能力だ。これにより、魔眼で滅ぼされた世界と同時に無限の多次元宇宙を破壊した。この瞬間、無をも滅ぼしたので宇宙の狭間から気絶中の色夏が現れ、俺は姫様抱っこで受け止める。
ラグエルは悲痛な叫び声をあげていた。
「ぐわあああ!!!!馬鹿な…!!!!ここまでしても貴様に勝てぬと言うのか…!!!!」
ラグエルは悔しいという感情は無く、怒りのまま話していた。俺は今までに出したことの無い低すぎる声で殺意を込めて放った。
「お前は何処にも向かわねぇ。天とか地獄とか、一生再度神になることもねぇ。輪廻転生とねぇ、完全に無になって…”消えろ”」
俺はその言葉を放ったあと、無限の多次元宇宙と世界を一気に作り直す。
その瞬間、ラグエルは解放度MAXで殺意を向けられて放たれたので悲痛な叫び声を上げながら無になっていく。次いでに能力も剥奪し俺のものにした。
「この!雑種どもがァァァ!!!!」
怒りの一言を放ちラグエルは何処にも向かわないし存在することも無い完全なる「無」になった。俺は色夏を姫様抱っこしながら作り直しの結果を確認する。多次元宇宙は平和そうに輝いているから成功だ。世界はどうだ?俺は世界の地面に着地した時、感覚で分かった。触っただけで地面が灰のようになっていたのだから、俺はモヤモヤしていた。これで良かったのか、良くないのか。そう思っていた矢先、空から折り畳まれた1つの紙切れが落ちて来た。俺はそれを器用に手に取り何か書いてあるように見えたので創造魔法で頑丈なベットを1度作り、そこに色夏を寝かせる。
その後、折り畳まれた紙をめくればノートの紙が半分に破かれたような跡があり、文字はこう書いてあった。
「 宛先 ラグエル」っと、俺は驚きながら文を読んだ。「全知全能 ラグエル。 後1週間程にて外側の世界の我々の城で緊急会議を行う。必ず首席するように。」
最後にも何か書いてあったがちぎれて見えなかった。だが、遂に分かった。元凶の居場所が。
「遂に分かったぞ。全ての元凶の居場所が!1週間後…外側の世界にて我々の城にて奴が現れる…!!!!」
決定的な証拠だ。1週間後…等々ここまで来た。全ての元凶と争い会う時が、ラグエルが様をつけるほど偉いのか。
そう考えると、色夏が起床して来た。
「むにゃむにゃ…あれ?式破…?ここは?」
どうやら寝ぼけているし気絶してからの記憶が無い。
この世界をどう説明したらいいのか、いや、まだ認知出来てない今がチャンスだ。俺は元の世界に戻るために空間を繋げた。そして、急かすように色夏を元の世界に戻し俺もすぐに入った。
そして閉じる時、「ごめん」そう思いながら空間同士を離し元に戻した。
*
外側の世界──────
雷が降り注ぎ1つの城が照らされ、1人の影が見えた。
「ラグエルが死んだか、まさか「理屈と理」を持つとはな。そろそろ我の出番か、他の神共と1週間後に会議をせねばな…。他の奴らにも報告をしてしまった…」
と、また雷が降り注ぎ辺りが照らされると1人の影の目の部分が写り、こう言った。
「カス共が…」
その1人の影は怒ったように言うと暗闇の中に歩いて消えてゆく。
*
現在──────
俺と色夏は1つの墓の前に居た。
花が多く置かれ、名前が書かれてあった。
「召喚神 ショウザン イム・アスレイ モモ・ネクロ ここに眠る。」
俺は物凄く後悔していた。世界が滅んだ時、3人の肉体まで消滅してしまったことに、俺は泣きたくなるほどに地面へと崩れ落ちた。
色夏はそれを見てゆっくりとしゃがみ、俺の背中を摩る。今までにない優しい手だった。俺は色夏の方を見ると、天使のような顔をしていた。まるで俺の事を励ましてくれてるように。
「色夏?なんでそんな顔…」
俺は思わず口にしてしまった。すると色夏は落ち着いた声で、いや、心地よい声で話してくれた。
「なんでって…。式破が悲しそうだったから?私も式破と同じで悲しいし、もっと一緒に居たかった…。でも、私の中で生きてるような気がするの。式破もそうでしょ?
だからこんな顔が出来るし、式破を励ましてあげれる!そう思うだけで気持ちが軽くなるんだ!ほら、引きずってたら皆が心配して転生出来ないって言うじゃん?」
俺は色夏の言葉を聞いた時、心に刺さった。こうしてる間もずっと喋ってくれてる。俺を励ます為に。確かに、3人が居なくても俺の心の中で彼奴らの意思は受け継がれ、生き続けてるんだ。そして、色夏の「心配して転生出来ないって言うじゃん」という言葉に俺は思わず笑ってしまった。するとずっと喋っていた色夏は元気そうに反応してきた。
「あー!今笑った〜」
と、明るい顔を見せてくれた。
俺はそれに答えるように反応する。
「心配して転生出来ないって言うじゃんってお前子供かよ…」
と、俺は笑いながら言うと色夏は不貞腐れて口を含まらせた。
俺はそれが可愛らしくてつんつんとしてやったら照れながら不貞腐れ始めた。俺は益々笑いが止まらなかった。
「もう式破なんて嫌いだもんね!べー!あっ、でも私を捕まえれたら許してあげる〜!」
色夏は相当不貞腐れていたのかあっかんべーをした後に、やはり嫌われたくないのか捕まえたら許すという可愛らしい事を言い始め、走って行った。俺は「はいはい」と言わんばかり追いかけようと1度ポケットに手を作っこみ軽く歩き始めた瞬間だった、ポケットになにか入っている。1枚はあの時に手にした紙なのだが、見慣れない丈夫なペラペラなものが入っている。
俺はそれを取り出して見るとそこには仲間3人と俺と色夏が写った集合写真だったんだ。だが、本当に撮った記憶がなくいつ撮られていたかも知らない。写真をよく見ていると俺以外笑顔になっていて特にモモと色夏が満面の笑みを出していた。珍しくショウザンも笑っている。そして俺は…マジで気づいてなさそうに破滅する前の世界の街を眺めているかのように背を向けていた。俺は思わず独り言を呟いた。
「やれやれ…。お前らこっそり撮りやがって…。でも、ありがとな…お前ら」
心が温まるかのように俺の心は更に軽くなって行った。
そして、優しい風が吹いた時、3人の気配を感じ取った。俺はすぐさま後ろを見たが何も居ない。映るのは墓のみだった。俺はこの時思った。「見守って」くれているんだって。
そして、俺は笑顔になり追いかけてくれなくて帰ってきた色夏が大声で呼びかけてきた。
「捕まえないなら一生許さないからね〜!!!!」
なんて子供なんだ。俺はそれもどうでもいいかのように笑顔になり色夏を追いかける為写真を仕舞い、ポケットから手を出しては追いかけて行った。
この写真は一生の宝物だ…。
ありがとう、お前ら。




