春の穴
カッピガビに乾いていきます
余りに深いところへ真っ逆さまに
私は落とされようとしている
のでしょうか
わたしは落ちようとしている
のではないでしょうか
戻れなくなるような気がします
汗だって垂れずに何処かへいって
私は惑いながらも押されては
淵に佇むばかりです
わたしを誘っている暖かい
風が流れ込んでいきます
どうして立ち止まったりしたの
どうして引き返したりしたの
私にはまだ早いと聞こえる
わたしにだってこんな日もあるよと応える
私には深すぎて恐ろしいの
わたしは深いところに会いに行くんだよ
何に会いに行くというの
あの頃のわたし達はまだあそこにいるよ
私もあの頃は楽しかったけど
懐かしい場所で待っているよきっと
きっと?
きっときっとね
どうして覗き込んでしまったの
吸い込まれて吸い込まれて
また一つ干からびて終わっていくのね