表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/8

3.The Good Shepherd 2-良き羊飼いとの対話-

お知らせ

1〜4話まで多少変更しましたが、内容はほとんど変わっていません。2009.05.07 GUOREN.

「君は、結構笑い上戸だったんだな。ウィル」

アレックスが去った後のCIA長官室に、突然声が響く。

机の上にある、PC画面からだ。

どこか非難めいた声色だった。

実は、アレックスがこの部屋に来る前に、ホワイトハウスから一本の通信があった。

CIA長官ウィリアム=チラージンはその通信を切断せずに、アレックスとの会話をそのまま相手に聞かせていたのだ。

「す、すみません。あんな表情なんて、めったに見られないものですから。ああ、拗ねないで下さいよ?閣下。あの顔を見せて差し上げたかったのは山々ですが、そんな事をすればアレックスのやつ、怒るじゃないですか。これ以上嫌われるのは御免ですからねぇ」

「ちっ」

「今舌打ちしました?」

「気のせいだ」

画面の相手は少し拗ねているようだ。

いい歳したおっさんの拗ねた顔など、見ていて気持ちいいものではない。

ウィリアムは早々に話題を変えた。

「それよりキース、今の話は聞こえていたでしょう?」

パソコン画面の向こう側にいるキースと呼ばれた人物――大統領に向かって、ウィリアムは軽く肩をすくめる。

「ああ、聞こえていた。まぁ、アレックスの事だ、滞りなくやってくれたとは思うが」

大統領は、アレックスの事を信用していた。

それはウィリアムにとっても同じである。

「ええ、そのあたりは報告書を見る限り、問題はないでしょう。問題といえばあいつの休暇ぐらいじゃないですか?そろそろ、休ませないと」

「ああ、確かに働きすぎだな。取り敢えず、そのアレックスの報告書を持って、後ほどこちらに来てくれないか?話したい事もある」

大統領の視線が、ウィリアムの手に持っていた報告書に移る。

「これをまとめ終わったらすぐにでも」

「ああ、なるべく早く頼む。それにしても、君があんなに緊張した顔をしたのは久々だったな。面白いものを見せてもらったよ。余ほど怖い顔をしてたんだな、アレックスのやつ」

クックッと笑いながら、大統領は画面を切った。

一瞬暗くなったパソコンの画面には、顔をひきつらせたウィリアムの顔が反射していた。

きっとこのネタで当分遊ばれるんだろうなと、ウィリアムは思った。

ウィリアムの手が知らず知らず髪にいくのは、仕方のない事だった。

前回の続きです。

中途半端の長さでごめんなさい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ