救援隊員のサーヤの視点
おっとーはどうしてるかな?。
女性どもは一か所に集められて、男どもから守るためだと言われた。800人と1万1千人では、何が危ないのかしらと隣のおばさんに聞いたら、食われるから怖いよって。まあ、強姦されるっていうことかな。うんうん 危ない危ない。木の枝が柵替わりで、本部の南側に200M四方を囲っており、その周囲を親衛隊の人が巡回している。
それに、大きな犬も時々、ユキ姫と一緒に回ってくる。
「不便なことはないか? 病気のものはいないか? 赤子はちゃんと育っているか? 」など
事細かく、心配してくださいます。
でも、どこかわからないところに来てしまったようで、戦争は中断中らしい。ささっと家に帰りたい。
隣のおばさんに聞いても、なあんにもわからんと。このままだと食糧が3か月で尽きるので、兵隊さんが手分けして食糧探しをやっているそうだ。おっとーもきっとやっているかな?。
救援隊は、怪我をした人の手当や薬の投与、死にそうな人の安楽死などを受け持つ。2000人うち800人が女性だ。あたしは今回の戦いが初めてで、怖い怖いと思っていたものの、何をしたらいいかな。
と、言っていたら、親衛隊の人が10人ほど連れてきた。腹が痛いと力なく横たわっている。
何時から痛いのか、変なものを食ってないかなど、リーダーが聞いている。
「ああ・・。森の近くで木の実を食った。しばらくして腹が煮えくり返って。死にそうだ・・」
「食ったものを持っているか? 」
青いみかんほどの大きさの柔らかそうな実であった。
「サーヤ、苦いあの胃薬があろう。それを飲ませて様子を見てくれ! 」
サーヤは、丸薬になったものをひとつづつ飲ませた。
暫くして、腹痛の輩は腹を下したのち、力なく横たわっていたが、数時間でもとに復帰したそうだ。
一方、リーダは、それを持って隊長のもとに赴き、全員にこのようなものを食べないよう注意を進言した。
まあ、食べるものが少ないのか、そのあとも20人ほどが、あの最悪に苦い薬にやっかいになったとのこと。
「あ!そうだ。カンジは大丈夫かしら? 」サーヤの恋人であるが、今思い出したとはかわいそうなことだ。そのカンジは、索敵隊におり山の方へ探索に出かけている。忙しくて、こちらに顔を出せないでいる。
まあ、それどころではないので仕方ないか。ユキ様も人使いは荒そうだから。
「いつもユキ姫様に、すり寄っている犬。 “ポチ”っていう名らしいよ。この前、そう呼んでいたから。」
「そうそう、村や町にいた犬と違って、額に角があるんだって。」
「へえー。さわってみてーなあ!。でも大きくて怖いなあ」
「この前、エリーがそうっと呼んでみたんだって。そしたら“うぉん”て挨拶されたって。」
「あたしも、こんどやってみよ! 」




