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種明かしのお時間です

 今回短めです。あと、種明かしと言いつつ少し解り辛いかもしれません。解らなかった場合は感想などでお知らせください。


 ブックマークありがとうございます!!本当に嬉しい限りです!

「それでは種明かしを致しましょう──。」


 とびっきりのニッコリ笑顔を添えて静かに言う。私の言葉はしんと静まり返った森に響いた。私の前には未だポカーンと口を開けている聖騎士が若干二名と、切り替えている聖騎士が三人、足元に一人。私は構わず話し出す。だって倒したら合格(採用)なんでしょ。それに知りたそうにしてるし。


「私が使った魔法は失われし夢幻世界(ロスト・ワールド)、私の独自魔法(オリジナル)です。光、風、闇の混合魔法で魔法可動域(テリトリー)に存在するあらゆる生き物の五感を支配下に置く魔法です。」


 独自魔法(オリジナル)とは、その名の通り独自で開発した魔法。皆が皆使える訳じゃない。それに普通の魔法は無詠唱でも使えるけど、これはそうはいかない。実際に解く時に詠唱したしね。




★°٠*。☆٠°*。★°٠*。☆٠°*。




 時を遡って私が待機場所にいた頃──。


 私だけが最後に残された。誰も戻って来てない。これは流石に私でも不安が顔を出すし緊張だってしてしまう。それを紛らわすために聖騎士の様子を探ろうと魔力で森を覆った。


 はい、ここで気付いて欲しいな。ここでもう既に森は私の魔法可動域(テリトリー)になってるの。この時点で私は森に失われし夢幻世界(ロスト・ワールド)を創り出すことができる。

 だから私の前の人が倒れた瞬間に失われし夢幻世界(ロスト・ワールド)を発動した。


失われし夢幻世界(ロスト・ワールド)


 丁度その時に文官から声を掛けられて、森の奥に入っていくことになった。


 ゆっくりと進んでいくと私を濃い霧が包んでいく。はっきりと魔力を感じた。多分こちらを探るための魔法だろうと思ったから、敢えて違う情報を与えた。この霧は魔法だから生き物ではない。でも情報を得ているのは人間だから私は干渉が可能なのだ。

 与えた情報は私が使える魔法は水と火。携帯している武器は両手剣。体型は少し筋肉質でパワー重視の戦いをしそうだということ。完全に偽装した。そしたらこちらの思惑通りその情報を素直に受け取ってくれたからね。良かった良かった。疑いを掛けられたら困るんだよね。余計に魔力消費しなきゃいけなくなるから。

 情報を与えるだけ与えたらレイピアで斬って霧散させた。私のレイピアには風魔法を付与しているから簡単に斬れる。


 進んでいくと、尋常じゃない魔力を感じた。まあ、私も人のことは言えないんだけど。でもその中には私の魔力を上回るものもある。余裕を持っていないと侮られる、これが私が今世で受けてきた教育(指導)。あ、忘れてないよね?私これでも元公爵令嬢だからね?


 私がその魔力の持ち主がいる人たち(まあ、聖騎士なんだけど)の前に来ると、熊みたいな大男が斬りかかってきた。残念!それは()じゃなくて貴方の世界(ロスト・ワールド)()です!

 勢いよく振り下ろされた剣は無惨にも空振りして地面に突き刺さった。大男はそれを気にせずもう一度振りかぶろうとするけど、かなわない。剣から手が離れる。でも私が創り出している大男の世界(ロスト・ワールド)では私が剣を何とか受け止めたようになっているから、まだ手に剣があると思っているようでそのまま剣を持つ手の形をしたまま凪ぎ払うように手を振る。

 端から見ると凄く滑稽だよね。本人は真剣にやってるんだと思うけど。


 さて、他の聖騎士たちがいる世界(ロスト・ワールド)では私の相手を決めていいって話をし始めた。そろそろ頃合いかな。

 レイピアを抜いて何やら手を振り回している大男の背後に回り首の後ろを強打する。斬ってないからね?!あくまでも強打だよ?!

 するとまあ、簡単に崩れ落ちてくれちゃった。


失われし夢幻世界(ロスト・ワールド)解除。」


 これが私の創り出した世界(ロスト・ワールド)ではなく現実世界で起きた出来事。勿論ここから先は全部現実の出来事。だからここで確認する必要はないよね…?




★°٠*。☆٠°*。★°٠*。☆٠°*。




 といった感じのことを大まかに説明した。ちょっと理解出来ていない人もいるようで、眉間に皺ができている人がいる。


「簡単にまとめますと、今まで皆様が見聞きし、感じていたものは全て私が創り出した夢幻(ゆめまぼろし)です。」


 これ以上簡単な説明はちょっと難しいかな…。この世界にVRがあれば簡単に説明出来るんだよね~。VRにさ、音と匂いと感触もつけた感じって言ったら伝わると思うんだよね。


「ああ、そういうことか。」


 納得してくれたらしい聖騎士が頷いてくれた。あ~良かった。通じたよ。


「私もある程度は理解したけれどまだまだ詳しく聞きたいわ、と言いたいところなのだけど、先に色々手続きしなくちゃいけない事があるのよね~。後日じっくり聞かせてちょうだい♡」


 最後にウィンクでハートを飛ばしながら女の人がそんなことを言ってきた。後日じっくりって絶対逃れられないやつだよね…。若干遠い目をしてしまった私は悪くないと思う。




★°٠*。☆٠°*。★°٠*。☆٠°*。




 私は合格となり、騎士団に聖騎士としての入団が決まった。今は場内への通行許可証となるペンダントが無いから、代用として通行許可の内容が書かれた紙を渡された。次にここに来るのは聖騎士の任命式を行う日。任命式っていっても大々的なものじゃなくて国王様に誓いの言葉を捧げて任命のお言葉をもらうだけのやつ。

 その日までには一週間ある。一週間後にはここに来て聖騎士として働き始めるし、騎士団と宮廷魔法使いは全寮制だからここに住むことになる。となると、やることがあるな。まずカーリィ夫妻に賃貸をお返しして、次にジルバのパン屋を辞めることをギーラさんに伝えなきゃいけない。あと、聖騎士になることをエミリーとかに話して…。取り敢えずはこんな感じ。カーリィ夫妻とギーラさんにはお礼をしたいんだよね。私に出来ることって…。


 はい。ここでクイズです!転生した世界でお世話になった人にお礼をしたい。自分に出来ることで何かしたい。そんなときあなたは何をしますか~?

 ではそこのあなた!…何々…。うんうん。だよね~!そうなるよね~!全くその通り!

 現代チート、使うしかないよね?!だよね?!それ以外あり得ないって!と、言うわけで何しよっかな~?楽しみ~!!

 お礼の相手にインディ一切出てこない(笑)ここでも不憫なインディです。


 次話、現代チートやります!どうしても書きたかったので!ちょっと頑張ってみます!

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