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トイレディ2  作者: 紫苑
2/5

「ウチがユウや」

「うちはトイレディのユウちゅうもんや 兄ちゃんよろしゅうな」

下着姿の女性が炬燵の上で挨拶をしてる



…いやいやいやいや

色々おかしい

下着姿なのもおかしいが

体のサイズがおかしい

15cm程である

いやいや…

それよりも…



昨日 牛丼屋で自棄食いをした帰りに 何の気なしにやったガチャガチャ

カプセルのまま一晩ほっといたのだが

朝になり空けてみたら 中から煙が出てきた

その煙は数分視界を奪うと消え去り

その煙の代わりに出現したのがユウであった

頭がついていかずに ただ見詰めてしまう

「何や兄ちゃんノリ悪いなー 下着姿の私をそんなに見て…

ははーん 兄ちゃんムッツリやな」

キュイキュイと関節の音を鳴らしながら体を動かして話してくる

「だ…だれがムッツリだ そっちこそ そんな格好で男の前に表れて…」

いや…そうじゃない論点は そこじゃないけど

ムッツリなんて不名誉な事を言われて反論してる自分がいる

「ああ これは仕様ちゅうもんや 兄ちゃんムッツリやなかったら

目を瞑ってウチが服を着てるのを想像してや」

いまいち意味がわからないが 取り合えず目を瞑った

三十秒も経たないうちに

「もうええで」

目をあけると 学生服を着たユウが居た

「ちょっと胸がくるしいけど…こんなもんでええやろ」

目の前でクルリと一回転しながら話すユウ

確かに少しサイズが合わないようだ

「んで 兄ちゃんの名前は?」

ここまできて名乗ってなかった事に気が付いた

「俺は松戸雄作…いやいや そうじゃなく…君はなんなんだ」

そう尋ねながらユウをマジマジと見る

ロングだけど天然パーマっぽい髪型

大きな目 均整の取れた顔

減り張りの効いた体つき

「さっき言うたやん ウチはトイレディのユウや」

そして何故関西弁なんだ…


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