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俺が異世界に行って女の子を救う?  作者: 詩人(うたと)
第1章 姫さん達も異世界人
4/5

第3話 『デート回?』

俺氏は結局何もわからないままに、待ち合わせの噴水広場まできた。


そこのは日立の姿があった。彼女は噴水広場にある自分で植えた花を眺めていた。


「おぉい、日立待たせたよね。」俺氏はそう話しかけた。


「いいえ、別にそんなにお待ちしていませんよ。」

彼女は優しくそう返してくれた。


俺氏はさっきの事を話そうとも思ったのだが、空気を悪くしても行けないと思い、言うのを止めた。


「それで、何処に付いて行けば良い?。」


「今から行くのでお楽しみです。」


「お楽しみね、わかったよ。」


そんな会話をして日立と俺氏は歩き出す。


この橘日立はサプライズが好きだ。


数日前も俺氏が依頼を終えて帰ってきたときにサプライズと言って薬草をくれた。

とびきり苦かったけど。


日立のサプライズなんてあまりドッキリすることではないけど、日立が俺氏になにかしてくれるならなんでも嬉しい。


もちろん今回もそんな大したことのないサプライズだった。


野菜屋の前で日立が

「直人さん。この2週間直人さんの歓迎会をしようと思っていたのですが、まだでしたので今日それをしたいのです。」


日立、いきなり来た居候の俺氏を歓迎してくれるとかまじで大好き。


「え?いいの…ありがとう日立。」

俺氏は心の中ではテンション上がっているけど、表には出さず返事はクールな感じにしてみた。


「はい、もちろんです。」

日立のそんな笑顔は昼を少し回った太陽の光を浴びて1段と輝いている。


俺は日立の輝きと共にさっきの事件からあまり時間が経っていない事に気づく。


つまり、さっき絡んてきたやつらや俺氏を助けてくれた人がまだ近くにいるかもしれない。


だけど、今は日立とこうしてデートしてるのだからそんな事を気にしていてはダメだ。


「直人さんは何の野菜が好きですか。」

日立からの質問だが、俺氏はこちらの野菜の事を何も知らないから戸惑う。


「向こうの世界の野菜なら嫌いなのはなかった。なんでも好きだったよ。」


向こうの世界は俺氏が元居た現実世界の事。

何故向こうの世界と答えたかはまだこちらの世界の野菜の事はほとんど知らないからだ。


「なら、私のオススメで購入しますね。」

そう言って日立は野菜屋の店主と会話し、野菜をいくつも買っていた。


「こんなに2人で食べきれるのかな…。」


そんな風につぶやいているうちに買い物を終えて戻ってくる。


「荷物持つよ。」

俺氏はすかさず日立の荷物に手を伸ばす。


「あぁ…ありがとうございます。」

日立は俺氏に荷物を預けて次の目的に行く。

にしても荷物が重い。買いすぎなきがする。


次に来たのは肉屋だった。

そこには朝俺氏が捕まえてきたカエルも並べられていた。

カエルの特売をやっているのを見て、改めて俺はかもられたと実感し悔しさが増す。


「ねぇちゃん今日はどこ肉にすんだ?」

肉屋のおっさんが日立に話しかける。


「てか、さっきのにぃちゃんもいるじゃねぇか。」

そう、肉屋のおっさんこそ朝の依頼主のお父さんだと思われる人。


「いやぁ、今日のクエスト、鴨られてたんですね。」

そんな現実世界のワードを苦笑いしながら発してしまう。


「はぁ?鴨られるってなんだぁ?おめぇの故郷の方言か?。」

やはり鴨られるってのは通じないよな。

確かに生まれた故郷(現実世界)の言葉だ。

てか、この世界に鴨がいるかもわからないし通じないよな…って鴨られるって鴨が関係してるよな?。不安になってきたから今度から鴨られるって書かずにかもられるって書こう。


「今日はですね、歓迎会をするので1番良いお肉を買いに来ました。」


「へぇ、そうなのか。なら鳥肉だな。」

店主は鳥肉を持ってくる。


「鳥肉、流石に美味しそうだな。」


「当然だろうが。うちの店の肉だぞ。」

当然の反応だな。


その後も俺氏と日立のデートのようなただの買い物は続くのだが…。


どこからか視線を感じている。

もしかしたらこれは俺氏を襲ってきた奴らか俺氏を助けてくれた人。


おそらくずっとつけているので、1度家に戻った時にご飯ができるまでの間外出許可を取るか。


「日立、買い物はもう終わり?」

と、あらかた買い終えた様子の日立に聞く。


「えぇこれで買い物を終わりですので、お家まで帰りましょう。」

日立とのデートは途中から気がよそに行ったという感じに終わった。


その後日立と家に帰って荷物を置くと俺氏は少し出かけると言い残して家を出る。


さて、適当にぶらぶらして、釣られるのを待つか。

と言ってもすぐに気配は感じ取れる。


噴水広場の方向から誰かに見られている気がしたから、俺氏は急いで噴水広場の方へと走った。


俺氏が走り出すと誰かが逃げるように走り出した。


人影は少なく見えたのでおそらくさっきの奴らではないと思う。


という事は俺氏を助けてくれた人の確率が高い。


俺は人影が向かった方へ行く。

角を曲がると誰が誰かわからなくなった。


「なぁ、ここを誰か俺以外に急いで通ったやつはいるか?」

近くにいた男に聞いてみる。


「あぁ、なんか黒い服の女の子が急いだ様子で2個先の通りを曲がって行ったぞ。」


「ありがとう」とだけ伝えて俺氏はその女の子を追いかける。


2個目の角を曲がるとそのまた3個先の角を曲がる人影が見えた。


「あれだな」と俺氏はそれを追いかけた。


人影が曲がった角を曲がるがまた見失ってしまい、今度は眼帯のようなものをつけた男に訪ねた。

「黒い服の女の子を見なかったか?」


「その子なら向こうの方へ走っていったよ。だけど君はどうしてそんな人を追いかけたりしているのかな?。まぁ僕にはそれを聞く権利も別に存在しませんが……」

男はその方向を指さしていたのでそちらへ走る。


また、「ありがとう」と伝えて俺氏は追いかける。


その後は目撃証言もなく俺氏はその子を見失ってしまったのだった。


なんだか、わけがわからない。


アニメでいうところの今回はデート回だったはずなのに、途中で俺氏は尾行者に気付き追いかけるも見失うとか、物語は何も進展しないしまじで橘日立ファンは怒るし2つくらい大変な事が待ってる。


まじで今の俺氏の人生が物語だったら、作者は何を考えてるかわからない。


※色々展開が変わりすぎでもし読むとしても疲れそう。


主人公に例えるあたり俺氏の考え方が厨二病だな。


そして俺氏は終わったデート回に戻す。


「俺氏は家帰って日立のご飯を食べる事にするよ。」


今日のところは黒い服の女の子を追いかけるをやめにする。けど、明日も黒い服を来ている可能性は低いよな。


すると、明日も捜索するならまた1から探し直しとなってしまう。


今日はあまり外を歩き回っていると日立が待ってしまう確率もある。


「見つけられる確率は低くなったな。」


そう言いながら家に向かって歩き出す。


家に近くと鳥の良い香りが漂う。


お腹が空いてきたので、俺氏は家の中に入る。


「もう少しで出来上がりますので、かけてお待ち下さい。」


そう言われたので俺氏は手を洗い椅子に座った。

しばらくすると、日立が料理を持ってくる。


「すげぇ、めっちゃ旨そう。」


見たらすぐに美味しいのがわかるし、実際にとっても美味しい皿たちが並んでいる。


俺氏の食欲は香りによって段々とかきたてられる。


「さぁ、これから俺と日立の夢の晩餐会が始まるね。」

俺氏は少し調子に乗った感じで日立に語りかけた。


「え、えぇそうですね、直人さん。」

やはり日立は少し困ってしまった。


「まぁいいや、いただきまぁす!」

俺はメインの鳥肉に手を伸ばす。


それを俺が取り皿にとって食べようとしてる時、ある事に気づく…。日立がすごくこっちを見ている。


おそらく、俺氏がおいしく食べてくれるかを期待と心配の眼差しで見ているのだろう。


そんなことを考えながら俺氏は鳥肉を口にする。


「すっげぇおいしい!」

よくよく味わって飲み込んだ後、俺氏は思わずその言葉を発した。もちろんどう思ってもおいしいとしか言えない。


もちろん俺氏の食レポ能力が低いのも影響しているが、とにかくこれはとってもただひたすら遠くまでおいしいのはたしかだ。


「ありがとうございます。」

日立は微笑みながら嬉しさを露にする。


「ねぇねぇ日立。質問していいかなぁ?」


「いいですよ直人さん。」


「日立の歳って教えてくれる?」


女の人に年齢を聞くのはやめといた方がいいとか何とかを近所のお爺さんやお婆さんが言っていた気がする。


「えっと私の歳はおそらく、18歳だと思いますよ。」


なぜ日立がおそらくとつけたかはわかるし、俺氏もそれはおそらくをつけたと思う。


俺氏達が今いるこの世界と、元いた世界の時間の流れが同じだとは限らないからだ。


本当に100年くらい前の漫画でも、時の流れの違う部屋なるものが存在し、主人公達がそこで1年修行するが現実世界では1日なんていう事もありえる。


俺氏達が1年頑張って戦って帰っても、そんなに時間が経っていなかったり、その逆で俺氏達が1日いるだけで向こうの世界では何日も経っているなんてありそうだ。


「日立の方がやっぱり歳上だな。俺はちなみに16歳だよ。」

俺氏聞かれてないが答えた。


「あ、なら私の方がお姉さんになりますね。」


日立みたいなお姉さんがいたら俺氏は現実世界でももっと頑張れた気がする。


もちろん、それはただ口で言っているだけで、今までの時間は戻らないし、不可能なのだが。


「ねぇそれと日立!直人さんじゃなくて他の呼び方で呼んで欲しい。」


「他の呼び方ですね、なんて呼べば良いですか?」


「えぇと」

自分がなんと呼ばれたいか、そんな事を唐突に聞かれても困る。距離を感じないものなら何でもいいよとしか答えられない。


「普通に直人とかで良いよ。」


「わかりました直人ですね。直人は私の可愛い弟です。」


その言葉の意味はよくわからない。

昔からなのだが、女子というものは周りの人を家族に置き換えて、家族RPをするわけでもないのに姉や妹などと位置づけしている気がする。


「弟ね…。」

俺氏はその位置づけになんだかよくわからないモヤモヤのようなものがおきる。


「いや…でしたか?」

日立は俺氏のもらした言葉にそう反応する。


「全然嫌とかじゃないけど。ていうか俺も日立がねぇちゃんなら嬉しいかな。」


「本当ですか?それはお姉さんとして頑張りますね、」

日立のやる気値は上がったみたいだが、ただ単に嬉しいというわけでもない。


※そして唐突に話が変わる。


「日立、俺…この剣銃を使えるようになったら魔王を倒すために旅に出ようと思うんだ。」


「旅にでるのですか?」


「うん、それで…日立にもついてきて…いや何でもないや、何でもない。」

俺氏はついてきてと言えなかった。


「でしたら私も一緒に行って良いですか?。」


「えぇ本当に?来てくれるの?。」

俺氏の嬉しさは完全に顔に出ていただろう。


「もちろん私も冒険者でしたので頑張って戦いますよ。」


「いや、女の子に戦わせるわけには。」

女の子は戦わせるべきではない。


「そっそうですか…ならもしもの時だけと言うことで。」


「うん、それで大丈夫だよ。」


俺氏はきっとこの娘、日立を守るためにもっと、そうもっともっと強くなって世界1を目指すくらい強くならないと。


※そしてまた話が変わる。


「そういえば日立はマスタークラスの冒険者の事は知っているの?」


その後もそんなふうに俺氏達は楽しくお話を楽しんだ。


「数名ならわかりますよ。」


「え!覚えてるだけ教えて欲しい。」


「1人目がアルブレッド シードさん。特徴は剛力です。」


「2人目がフェルス フロメーテさん。特徴は鬼人になる事です。」


「3人目がメルドルア ストライドさん。特徴が電気と氷を操ること。」


「4人目がそのライバルのブレム・ストイラさん。ブレムさんの特徴は電気に関する能力がメルドルアさんより長けています。」


「5人目がミレア フォントセラさん。特徴は超回復能力を持っていること。」


「覚えている最後が、アルス・レントさん。特徴は天からの加護らしいですよ。」


日立は10人のうち6人を知っているのか。

結構有名そうだな。この調子ならあと4人もすぐにわかりそうだな。


「けどさぁ、まだここに来て2週間くらいしか経ってないけどさ、本当に色々な事があったよ。」


俺氏はここに来て日立にも出会えたし、他にもたくさんの良い事悪い事があって楽しかった。


「直人のこの2週間の体験談お聞かせ下さいますか?」


「うん、今からそれを話すつもりだったんだよね。」


もちろんこの時の俺氏は明日まさか大変な事が起きるなんて思ってもいなかったのだった。


「うぅんじゃあ何から話そうか。俺すごく色んな体験したから長くなるけどいいかなぁ?日立。」


「えぇ望むところです。聞かせてください直人。」


俺氏はここに来てからの13日を振り返り、思い出を話し始める。

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