第4話:到着とこれから
飛行機の中で僕は彼女との思い出を思い出していた。
長い間のケンカの後の約束はずっと守られていた。
勿論、あの時の僕は今でも続いてるだろうと考えていた。
あんなに上手くいってて幸せだったのに・・・
時々、彼女は幸せじゃなかったのだろうかと考える時もある。
そう考えると僕は一体何だったのだろうと恐くなってしまう。
ケンカから3ヶ月が過ぎた9月の初め頃。
僕は毎日、デパートや商店街に通うようになっていた。
理由は簡単で彼女の誕生日だったから。
彼女に内緒にしたかったから、それは一緒に帰宅してからの事だった。
探し始めた当初はすぐにいい物も見つかると思ったんだけど・・・
思ったより全然上手くいかなかった。
時々、いいなと思うのはあったけれど買うにまでは至らなかった。
「はぁ、今日も駄目か・・・」
毎日、そんな呟きをもらしていた。
そして見つからないまま彼女の誕生日の前日となった。
僕は今日こそと気合を入れてデパートへ向かった。
今になって思うけど毎日デパートに通ってた僕は店の人から何と思われていたのだろう。
僕はアクセサリーを中心に探すことにした。
しかしネックレスやピアス等たくさんあって結局悩んでしまった。
考えた挙句にネックレスにすることにした。
ピアスは彼女はつけないだろうといろいろ考えた結果だった。
ネックレスと言うのは決まったが結局迷うはめになった。
ネックレスといってもやはりいっぱいあったからだ。
2時間ほど探して僕は気になるのを見つけた。
形はシンプルで飾りとしてエメラルド色の何かが使われていた。
それはとても綺麗な色で彼女に似合いそうだった。
僕は迷わずそれを買うことに決めた。
値段は1万2千と高かったが彼女が喜ぶならいいと思った。
プレゼントを買ったいいが問題はまだあった。
どうやって彼女に渡すかだ。
せっかく内緒にして買ったのだから驚かせたい。
でもそんな方法は僕に思いつけず結局当日になってしまった。
僕は諦めて普通に渡すことにした。
今考えてみれば普通に渡しても驚くもんだと思う。
彼女も驚きそして喜んでくれた。
幸せそうなその笑顔は僕をも幸せにした。
だから・・・
僕ら2人が離れ離れになるなんて考えなかった・・・
昔を思い出している内に眠っていたらしい。
起きてそれに気付くとアナウンスが聞こえてきた。
「この機はまもなく着陸態勢に入ります」
もうアメリカかと僕は思った。
飛行機から下り荷物をとったりして僕は1度休むことにした。
飛行場にある喫茶店に入りコーヒーを注文した。
あまりの高さに少し腹立たしく感じたが我慢した。
30分程休み僕は飛行場を出た。
彼女を探すのは明日からの予定だ。
今日はさっさとホテルへ行って休むつもりだった。
ホテルについてすぐに布団の上に横になった。
僕は少し考え事をしながらそのまま眠りについていった。
彼女に会えるだろうか?
僕を拒絶したりしないだろうか?
期待や不安が僕の胸に溢れていた。