うなぎちゃんとカチューシャ12
「あの二人……、いい連携ね」
それを見ていた摩夜さんが呟く。
ズギャァアン!
向かって来る鰻触手を嬢子ちゃんは、ドリルで再び弾く。
文花ちゃんは縄で鰻触手を縛り、動きを止めようとする。
「ジェジェジェ…!」
粘液鰻の塊が叫んだと思うと、尻尾の先から何かを飛ばしてきた。
「嬢子ちゃん!気をつけて!」
それを見て文花ちゃんが叫ぶ。
「任せて!螺旋快弾・単 」
嬢子ちゃんが叫び、手の先から飛び出した細長いドリルが三角形の粘液に当たる、と同時に爆発した。
ドガァァアン!
「あの三角の粘液、爆発するのね(汗」
嬢子ちゃんが平静を装って喋る。
「あの三角……おにぎりの形?」
「爆弾おにぎりってことね!」
上手いこと言った風にドヤ顔をする嬢子ちゃん。
「おにぎりって……確かおにぎりが好きだったひいろちゃんの想いの影響!?」
文花ちゃんが分析し始める。
「姫様と一緒に取り込まれたあの子、ひいろさんって言うのかしら」
「あの特級呪具……カチューシャの制作者だというのなら、その強い想いが」
「姫様の負の念と混ざりあって具現化している……と言った感じかしらね」
結界を保持している摩夜さんが、文花ちゃんの分析を補足する。
「想いが強すぎて具現化しているというのなら、なおさらこの結界内で止めておかないと不味いわ」
そう言って結界の強化と保持に集中する。
ギィィイン!
「くっ!」
鰻触手を嬢子ちゃんが弾き、文花ちゃんが縛り上げても粘液のせいか徐々に抜け出してしまい、拘束も一時的なものでしかなかった。
「粘液の弾力のせいか、ドリルで貫けないし」
「文花が拘束しても抜け出されちゃうし」
「どうなってんのよ、も~」
嬢子ちゃんがちょっとばかりイライラしてくる。
「嬢子ちゃんの突攻撃と私の縄術だと、この触手とは少し相性が悪そう」
「剣や刀とかの斬撃なら、斬ることが出来るかもしれないけれど……」
文花ちゃんが冷静に分析するものの、その顔には焦りが見える。
暴れている粘液の塊を見ると、その体内に囚われているヒロちゃんとうな重がうっすら見えている。
嬢子ちゃんも文花ちゃんも、そしてうな重の教育係だと言う摩夜さんもヒロちゃんやうな重を助けるために頑張っている。
そんな中、私だけ見ているだけなんて。
いつもヒロちゃんや皆に助けられてばかりで。
「私も、私もヒロちゃんを助けたい!」
私、鰻木みうなはそう強く願った。
「くぅっ!」
鰻触手の猛攻を防いでいた文花ちゃんと嬢子ちゃんだったが、鰻触手の一本がそれを掻い潜り私の方に向かって来る。
「!!!」
ズガァアァァァアン!!
「みうなちゃん!」
文花ちゃんが叫ぶ!




