ナガヨシスーパーランド3
テーブルの横に立っていたのは嬢子ちゃんだった。
「嬢子ちゃんだ。こにちわです!」
みうなが嬢子ちゃんに向かって手を高らかに上げて挨拶をする。
「こんな所で会うなんて珍しいね」
なんとなく嬢子ちゃんがこの商店街を歩いているイメージが無かったので、聞いてみたところ
「まぁ、ちょっとばかりこの辺に用事があって」
「そのついでに文花がここで食べたいものがあるって言うから来てみたら、
鰻木さんと西尾さんがいたって寸法よ」
そう言われて嬢子ちゃんの後方を見てみると、
ほんとだ文花ちゃんもいる。
魔女さんと話している、どうやら注文をしているようだ。
「ここ、いいかしら」
嬢子ちゃんが相席するようなので、私はここぞとばかりにみうなの隣へと素早く移動する。
「どうぞ、どうぞ」
注文を終えた文花ちゃんも来て、嬢子ちゃんと二人で対面側に座った。
「今日は暑いわね、私も何か飲むわ」
嬢子ちゃんはそう言ってメニューを見る。
……。
嬢子ちゃんの目が真ん丸になって、メニューとにらめっこし始めた。のだが……、
「な、なによこれ!食べれるの!?」
このリアクションだけで魔女の森は初見だとすぐわかる。
「まぁ、メニュー名は独特だけどちゃんと美味しいの」
文花ちゃんが魔女の森ビギナーに向けての定番台詞で説明した。
「大丈夫、美味しいよ~」
みうなも合わせて笑顔で話すと、嬢子ちゃんはいぶかしげな顔をしつつも納得したようだ。
「そうじゃ、うまいのじゃ!」
うな重も合わせて喋り始めたが、ついこないだまでメニュー名にビックリしていたじゃん、と突っ込もうとしたがやめておいた。
「取り敢えずこの辺りでどう?」
嬢子ちゃんは文花ちゃんが提案したメニューで注文する。
暫くすると注文の品が届いた。
「泡の出る黒い水」
恐る恐る嬢子ちゃんが飲むと、
「……美味しいわ、ってコーラ?」
そのビギナー定番のリアクションを私とみうな、文花ちゃんは微笑みながら見ていた。
「酸っぱい虫の蜜」
「焼いた古墳」です。
文花ちゃんの注文した品も来たようだ。
その品を見てみると【酸っぱい虫の蜜】は、はちみつレモン。
【焼いた古墳】はパンケーキの横に半分にカットされたワッフルが乗っていて、まさに古墳だ。
「これよ、これが食べたかったの♡」
いつもの文花ちゃんらしからぬテンションだが、縄文~古墳時代が好きとのことなので、
推しを目の前にしたらああなるのも仕方がない。
私も合法的にみうなの隣に座れて、若干舞い上がっているのだし。
暫く食べ進めた所でみうなが、先程の嬢子ちゃんの言葉を再び聞き返す。
「そういえば、さっきの海とプールが一緒に楽しめるって」
嬢子ちゃん【泡の出る黒い水】を一口飲み、話し始めた。




