ハライン15
「私を縛って!」
「……はぁっ!?」
文花は思わず嬢子ちゃんを見て変な声で返事をしてしまっていた。
「どういうこと?」
「やっぱり縛ってでも撤退するってこと?」
文花はいぶかしげな顔で嬢子ちゃんに問いかけると
「違うわよ、ちょっと耳をかして」
嬢子ちゃんはそう言うと文花になにやら説明を始めた。
「……なるほど、でもいきなりそんなこと言われてもうまくできないかもしれないわよ」
文花が少し不安そうな顔で話す。
「大丈夫」
嬢子ちゃんはいつもの自信満々の様子で
「私は……文花を信じているからね」
文花に微笑みながらそう語った。
その嬢子ちゃんの屈託のない笑顔に文花は
「……そう言われちゃうと……ね」
「まぁやってみますか」
嬢子ちゃんに微笑み返す。
すると再び悪霊の触手そうめんが動き出した。
「また技の邪魔を……これじゃ縛る隙が無い」
文花がそう呟いて触手そうめんの迎撃をしようとした時、
シュパッ
文花の肩に乗っていた埴輪が飛び出し、触手そうめんに向かっていく。
「ハニー! 」
埴輪の前方に多数の六角形が繋がった盾のような壁が組み上がる。
ギィィイィィン
ハニカム構造の光の盾が触手そうめんを弾く。
それを見た嬢子ちゃんが叫ぶ。
「文花!今っ!」
文花もそれを察し、素早く嬢子ちゃんを縛り上げる。
シュルルル!
「いくよ、嬢子ちゃん!」
手元の縄を持ち、縛った嬢子ちゃんをハンマー投げ要領でジャイアントスイングの様に振り回し始める。
グイングイン
文花を軸にその周りを回る嬢子ちゃん。
文花が片足を踏ん張り、手元の縄をクイッと捻ると嬢子ちゃんを縛っていた縄が緩み始める。
「いっけぇぇっ!」
縄がほどけると独楽の要領で回転を始める。
ハンマー投げみたいに悪霊に向かって放り投げられ、独楽の様に回転する嬢子ちゃん。
嬢子ちゃんは先程と違い、自分が回転しているにもかかわらず悪霊を笑顔で睨み付け叫ぶ。
「文花の縄の回転力と!」
「私のドリルの回転力を合わせれば!」
回転により縄がほどけ自由になった腕を突き出し、ドリルを練り上げる。
大きく練り上げられたドリルが、二人の回転力も合わさって轟音を上げ悪霊に向かっていく。
ゴォオオオオオオォオッ!
「くらいなさい!」
「二人の共同作業」(略称HMJKo)




