ハライン14
何本もの触手そうめんが嬢子ちゃんに絡み付き高く掲げられる。
「くぁああぁあっ!」
体を締め付けられ叫ぶ。
「嬢子ちゃん!」
文花が助けに向かおうとするが、触手そうめんが目の前に立ちふさがり足を止める。
「くっ!」
「うぁあぁぁっ!」
ギリギリと締め上げられる嬢子ちゃん。
「いけないっ、このままじゃ!」
文花がそう言って嬢子ちゃんを見ると、縛り上げられている嬢子ちゃんの目がまだ諦めていない事に気付く。
「くぉおおおっ!」
そう叫び、縛っている触手そうめんを引きちぎりに掛かる。
「私を……」
ブチブチッ
「私を縛っていいのは!」
ブチブチブチッ!
「文花だけよっ!!!」
ズギャァアアァァアァッ!
両手の指に小型のドリルを合計十本練り上げ、それを振り回し触手そうめんを引き千切った。
スタッ、
そのまま地面に降り、素早く距離を取る嬢子ちゃん。
ズサァッ
「ふぅーっ」
文花の所まで移動し、深く呼吸し心を落ち着かせる。
「……ぇと、大丈夫?嬢子ちゃん!」
先程の叫びが気になってちょっぴり謎の間があったが、文花が問いかける。
「大丈夫、あの悪霊ちょっとばかり歯応えあるじゃない」
嬢子ちゃんはそう言って頬をつたる汗を拭う。
文花はそんな嬢子ちゃんの様子を確認して少し安心したが、
「嬢子ちゃん、一旦退こう」
「必殺技も止められてしまったし、大技続きでこのままじゃもたないわよ」
呼吸を整えた嬢子ちゃんはスッと背筋を伸ばしてこう言った。
「文花安心して、あの悪霊を退治する方法を思い付いたわ」
「えっ」
確かに嬢子ちゃんは代々続く長縄流縄術の私と違って、オリジナル技を沢山作る発想の持ち主だけど。
そう思い改めて嬢子ちゃんの顔を見ると、いつものドヤ顔をしている。
そんな嬢子ちゃんの顔を見つめ、
「……いけそう、なの?」
文花が嬢子ちゃんにそう問いかけると。
「当たり前よ!」
「私は希代の天才エクソシストよ!」
「悪い悪霊は祓ってあげるわ!」
満面の笑みで、叫ぶいつもの嬢子ちゃん。
「それで……どうやるの?」
文花は悪霊の様子をを見つつ、嬢子ちゃんに話しかける。
嬢子ちゃんも悪霊の様子を見ながら口を開く。
「じゃあ、まずは……」
「私を縛って!」
自信満々の笑顔で嬢子ちゃんは自分を指差してそう叫んだ。
「……はぁっ!?」
文花は思わず嬢子ちゃんを見て変な声で返事をしてしまっていた。




