ハライン13
「特級そうめんは上級よりも細いけれど」
「コシが強いの!」
文花のその言葉に嬢子ちゃんは「コシ?」と一瞬戸惑ったが、すぐに理解したようだ。
「あの感じじゃ生半可な攻撃は通用しなさそうね」
「あれを……やりますか」
そう呟いたあと、ドリルのある右手を高らかに上げ
「いくわよ、私の最強の必殺技!」
グォォオォォッ
嬢子ちゃんが叫ぶと突き上げたドリルが大きくなっていく。
そうめんの悪霊は大技が来ると認識したのか、それを止めようとさらなる攻撃を仕掛ける。
シュルルル!
向かって来る触手そうめんに文花が立ち塞がる。
「させないっ」
「長縄流縄術【縛式 】大蛇 」
文花が叫ぶと何本もの縄が蛇の様にうねりながら飛び出し触手に絡みつく。
さらに文花が両手を横に振り抜く。
すると触手と絡んだ縄がそばにあった木に巻き付き、悪霊の触手そうめんの動きを封じた。
「ナイス!文花!」
嬢子ちゃんが文花に微笑んだ後、身の丈の2倍程まで大きくなったドリルを前に構え叫んだ。
「いくわよ!」
「裁きの螺旋」(通称DoJo)
ダッ!
巨大なドリルを片手に、嬢子ちゃんは悪霊に向かって突撃する。
ビキビキッ
文花の縄によって木に縛りつけられた触手そうめんを、力ずくで引きちぎり突撃してくる嬢子ちゃんを止めにかかる悪霊。
ゴォォオオォオオォ!!!
轟音を上げ回転するドリルに触手そうめんが絡みつき、回転を止めようとする。
「うぉりゃあぁぁぁあ!」
嬢子ちゃんの叫びと共に悪霊に直撃する。
ドゴォォォォオオォ!
轟音が響き土煙が辺りを包む。
土煙の中嬢子ちゃんは、右腕を振り抜いた状態で見上げ悪霊を確認する。
「やったの?」
後ろからそれを見ていた文花が嬢子ちゃんに向かって叫ぶ。
「嬢子ちゃん!その台詞はダメっ!」
風が吹き土煙が流れて見えてきたのは……
何本かは引きちぎられはしたものの、いくつもの触手そうめんを絡み付かせて帯の直前で止まっていたドリルだった。
「えっ!?」
嬢子ちゃんはそれを見て一瞬たじろいだ。
シュルルルッ!
悪霊はその一瞬を見逃さず、すぐさま触手そうめんで嬢子ちゃんを縛り上げた。
「くぁああぁあっ!」
何本もの触手そうめんが嬢子ちゃんに絡み付き高く掲げられる。
それを見た文花が叫ぶ。
「嬢子ちゃん!」




