ハライン1
エピソード8:ハライン
先週まで降っていた雨はすっかりあがり、そろそろ梅雨も明けそうな青空が広がっていた。
キーンコーン カーンコーン
お昼の時間となり、私とみうなは昼食を買うために購買へと向かう。
その途中で文花ちゃんと出会い、一緒に購買へ行かないかと誘ってみた所
「じゃあ屋上にお昼ご飯が準備してあるんだけど、よかったら一緒にどうかな?」
と、予想外の返答が帰って来た。
屋上でお昼ご飯?う弁当みたいにお弁当でも食べるのかな?と思っていたら
「うん、食べる~。ヒロちゃんも一緒に食べよ~」
と、みうながいち早く返事した。
まぁ、きっとお弁当一杯作りすぎたから一緒に食べよう的な事であろうと思い文花ちゃんの後を追い屋上へと向かう。
カチャり
屋上へのドアを開くと広く青い空が広がっていた。
風はそれほど無く、強くなってきた日差しが夏の訪れが近いことを思わせる。
そういえば文花ちゃんは手にお弁当を持っている様子も無く手ぶらである。
一体屋上で食べるお昼ご飯って何だろうと疑問に思っていたら、遠くから声がする。
「ぁ、文花。やっと来たのね」
そう話しかけてきたのは……嬢子ちゃんだ。
続けて嬢子ちゃんはこちらに向かって
「遅かったから、もう始めてるわよ」
そう叫んだ。
「始めてるって何を……?」
そう口に出していた私は、声がする嬢子ちゃんの方を見た。
見た……、二度見した。
「ぉお~」
みうなが感嘆の声を上げて喜んだその先にあったのは、
「流しそうめん!」
私は恥ずかしげもなく大きな声で叫んでしまっていた。
いわゆる竹を半分に割りそれを流し台にしてそうめんを流す、流しそうめん!
「いや!なんで学校の屋上で流しそうめん!?」
思わず右手を前に出しスタンダードスタイルで突っ込む私。
「ぁ、鰻木さんと西尾さんも来たのね、モグモグ」
嬢子ちゃんが私達を見て、すすったそうめんを口にいれながら話す。
「うん、人数が多い方がいいかなと思って」
文花ちゃんは嬢子ちゃんにそう話しかけながら、つゆの入った入れ物を準備して私達に手渡した。
「やった~、ありがとう~」
みうなは無邪気に文花ちゃんからつゆの入った入れ物と箸を受けとる。
「ひいろちゃんもどうぞ」
流しそうめんという疑問を払拭しきれないまま、文花ちゃんからつゆの入った入れ物と箸を受け取った。
「それ~、やった~」
みうながご機嫌で流れてくるそうめんを箸で上手に掬い、ちゅるりと食べる。
一体誰が流しているのかと疑問に思って上流の方へ目をやる。
……。
メイドさんがいる!?




