うなぶれら2
「ワシの変化で傘になれるじぇ」
そう喋ったのは、みうなの頭の上にあるカチューシャうなぎである。
「はぁあ?」
一瞬何を言っているのか理解できず、私は思わず変な声を出してしまった。
「ぇ、そうなの?うな重。いつのまに~」
うな重の言葉に疑問を持たずにみうなが上目遣いで話す。
「ジョー君にコツを教わって色々練習しての~、ちょっとだけなら[[rb:変化 > へんげ]]」出来る様になったのじゃ」
最近古墳休憩スペースのある公園の広場で、うな重がハニーやジョー君とよく遊んでいると思っていたらそんな事をしていたのか!
「ぉお~、凄いねぇ」
鰻が喋ったり、鰻が歩いたりしても動じないみうなだ、うな重が変化出来ると言ってもすんなり受け入れている。
「よし、じゃあさっそく変化してみるじぇ!」
うな重がそう言うとみうなの頭の上で唸り始めた。
「むむ~」
「むむむ~」
「むむむむ~、むぁっ!」
うな重が変な声を上げて暫くすると、うな重のヒレ?がウニウニと蠢き始めた。
「ぉお、ぉぉ、なんだか変わり始めたよ!」
みうながちょっぴり嬉しそうに上目遣いでうな重を見上げる。
ウニウニウニと動くヒレが広がっていくと徐々に傘の様な形状へと変化していく。
「きょぇい~、どうじゃ!」
うな重がそう言うと、みうなの頭の上で傘の形になった。
なった……?
カチューシャを付けたままなので傘が頭の上に乗った状態になってしまっている。
「ぉお~、傘だ、うな重凄いねぇ」
みうなはそう言って感動しているようだが、それはどう見ても……
三度笠だ!
時代劇でよく見る饅頭型というか、潰れた半円形と言うかとにかく三度笠だ!
「これなら雨も大丈夫かな?」
などとみうなが納得しかけている所へ、私はすかさず突っ込みを入れる。
「いやいやいや!侍じゃないんだから」
「ぁあ、なるほど。どこかで見た傘だと思ったらお侍さんのやつか~」
「こう、ズバッ、ズバッとやってるやつだね」
そう言ってみうなは刀を振って殺陣をやるジェスチャーをする。
それを見て、みうなが侍になった姿をを妄想する……。
鰻侍になって、ヌルヌルと攻撃を躱し
「鰻みたいに掴みどころの無い奴め!」
とか言われたり、
「伊吹鰻滝流剣術、腹開き!」
とか言って悪漢をやっつけたり……
割とかっこいい、かも?
一瞬そんな事が頭をよぎるが、すぐに正気にもどり改めて突っ込みを入れる。
「そんな女子高生が三度笠で歩いていたらそれこそ目立ってしょうがないよ!」




