Dジョー8
「黒い踊り子、ブラックダンサー」
ぉお、これはあの地元で有名な美味しいチョコのお菓子。
パッケージには黒く踊るような動きをする鰻が描かれている。
さらにザクザクのクッキー生地がチョコレートでコーティングされていて非常に美味である。
うなぎパイ以外も出てくるのね、とみうなをチラ見しながら思った。
するとハニーがトコトコ歩いて、みうなから貰ったお菓子をみんなに配っているし、なんだか紳士というか執事的な雰囲気を感じる。
ありがとー、などと言いながらお菓子を受け取り、文花ちゃんはハニーの頭を撫でている。
ジョー君と嬢子ちゃんも喜んでいるようだ。
ブラックダンサーを頬張りながら、私はジョー君をつつく。
「ジョー君、もうちょっと大きかったらまさにあのクッションなんだけどなぁ」
と言ってみたら予想外の返答が帰って来た。
「ぁあ、ジョー君は形状変化 出来るから、クッション位の大きさなら可能よ」
確かに嬢子ちゃんのオデコに居たときと大きさが変わっている気がする。
今はなんだか大きめの肉まんぐらいのサイズで、オタマジャクシの様な感じ?いやドジョウなのか?よくはわからないが確かに変化している。
すると嬢子ちゃんは説明するように続けて話す。
「まぁ、この休憩スペースでクッションになってくつろぐのは流石に不味いけどね」
確かに休憩スペースとはいえ、人を駄目にするクッションを床に置いて完全くつろぎスタイルでいる姿はダメか、
そう思いながら残念そうな顔でジョー君を軽くつつく。
「ハニーもジョー君も色々出来て優秀ですなぁ」
そう言いながら、私はうな重をチラ見する。
「ワシだって練習すれば変化 ぐらい出来る、はず、じゃ!」
うな重が叫ぶと同時に尻尾で粘液を飛ばして来たので、再びさらっとかわす。
最早うな重の攻撃はほぼほぼ見切っている。
するとうな重の頭を撫でながら
「大丈夫、うな重だってカワイイよ~」
みうなが微笑みながら、うな重をフォローしている。
うな重の動きが最近化物じみてきてはいるがまぁ、うなぎ大好きみうなにしてみれば、うな重も可愛く見えるのであろう、きっと。
そうしているうちに外を見るとだんだん空が赤く染まりつつあった。
うな重とハニー、ジョー君がなかむつまじくお話をしているのを見ていると、心が和んでくるのと同時に完全にここはワンダーランドなんだなと思う私であった。




