マイハニー1
キーン コーーン
カーン コーーン
今日の授業も終わり放課後になった。
あの後私達は、う弁当と茶弁当を手早く食べたあと教室へと戻り授業の時間には間に合った。
だが、うな重の大暴れを文花ちゃんに見られたかどうかが気になっていたら、もう放課後になっていた。
みうなはその事を気にしてないようだし、うな重は梅干しが酸っぱすぎて見られたかどうかなんて気にもしていない様子だ。
まぁ実際誰かにうな重の大暴れを見られたとしても、結果うな重が喋る鰻好きの変な組織に追い回される程度だろう。
いや、それだとみうなも変な組織に追い回される事になるのか、それは困る。
「どしたの~ヒロちゃん今日はなんだか難しい顔しているよ~」
私は一緒に下校しているみうなに心配される程に変な顔をしていたらしい。
心配して私の顔を覗き込む上目遣いのみうなはカワイイ。
「あ~、大丈夫。たいした事じゃないよ」
そう言って私はみうなを安心させる。
私とみうなは一息つく為に、いつもの古墳休憩スペースへと足を運んだ。
古墳型の丸テーブル?といくつかある椅子、いつもの感じの休憩スペースと思いきや、今日は誰かが座っている。
いつものこの時間は人が居ない事が多く、静かである。
だが今日は珍しく人が居る。この時間に居るのは久しぶりだなぁと思いつつ近づいて行くと
文花ちゃんだった。
なにやら本を読んでいる様子でまだこちらに気付いてはいなさそうだ。
するとみうながさっそく声を掛ける。
「文花ちゃ~ん」
わりと近めの距離なのにしっかり手を振りながら元気よく呼ぶ。
それに気付いた文花ちゃんはこちらを向いて
「ぁ、鰻木さんに西尾さん」
そう言いながら頭をペコリと下げた。
みうなは普通に文花ちゃんの対面の椅子に座りながら
「昔みたいに、みうなでィイよ~」
満面の笑みで文花ちゃんに話す。
文花ちゃんは少々照れながら
「あ、じゃあ……みうな……ちゃん」
少し嬉しそうにみうなを呼んだ。
私もそれにつられて
「私も昔の感じでいいよ」
みうなの隣の椅子に座りながらそう伝える。
「えと、じゃあ……ひいろちゃん」
みうなからずっとヒロちゃんと呼ばれていたので、同年代の友達からは久しぶりに素の名前で呼ばれた気がする。
みうなが続けて質問する。
「何読んでたの~」
文花ちゃんは読んでいた本を閉じて表紙をこちらに向け口を開く。
「この本は……」
「猿人でもわかる縄文時代の始め方、著者ジョー・モンタナ」
ほぅ、文花ちゃんは中々に独創的な本を読んでいる様だ。私が心の中で思っていると、みうなが
「ほほ~縄文時代ってあの歴史のか~」
「文花ちゃんは縄文に詳しいね~歴女ってやつだね」
みうなが文花ちゃんにそう言う。
歴女と言うには余りにも時代が違いすぎる気もするが一応歴史なのか、と思っていると文花ちゃんが、
「縄文~古墳時代とかが好きなだけだから……」
少し照れながらみうなに返事を返す。
「だからハニワがいるのか〜」
そう言ってみうなが見た先を私も見ると、確かに机の上に埴輪が置いてある。
「うん、私のハニワ」
「マイハニー」




