う弁当4
そうして二人はお弁当を食べ始めた。
みうなは隣で美味しそうにウインナーを頬張っている。
私も唐揚げをモグモグ、うむ美味しい。
しばらく食べ進めていると、みうなが水筒を取り出して注ぎ始めた。
そう、みうなの水筒にはお馴染みの鰻の肝吸いが入っているのである。
「ぅ~ん美味しい」
みうなが笑顔で肝吸いを飲んでいるのを見ているとこちらまで喉が渇いてくる。
すかさず私も自分の水筒を取り出して注ぐ。
私の水筒にはみうなみたいに肝吸いは入っておらず、定番のお茶である。
だが、入っているのは只のお茶にあらず。
名産の抹茶なのである。
さすが名産の抹茶なだけあって鮮やかな青緑色が出ていて甘い香りが漂う。
注いだお茶をグビりと飲み、ほっと一息つく。
それほと渋味は無く、コクと旨味が広がるいいお抹茶だ。
再びお弁当を食べ進め、ミートボールをパクりと口に入れた辺りでみうなが口を開く。
「ヒロちゃんのミートボール美味しそうだね」
ここはチャンスと思いすかさず返事を返す。
「じやあオカズ交換する?」
そう言ってみうなの方を見る。
「うん、しよぅ」
微笑みながらみうなが返事した。
私はみうなのお弁当、いや「う」弁当か、それを見ながら軽く考えた後、
「じゃあ、ウインナーにしようかな」
そう言ってみうなの方を見る。
「わかった~、それじゃあ交換ね~」
そうしてオカズ交換を行い、みうなのウインナーをゲットした。
ホッペクリームの件もあり躊躇わず、すかさずみうなのウインナーをパクり。
「うーん、おいしぃ」
やはりみうなのウインナーは格別である。
みうなの方を見ると私があげたミートボールをパクりとしている。
「美味しいねぇ、ミートボール」
満面の笑みでモグモグ食べるみうなは青空とよく合う。うんカワイイ。
プルプル
「ん?」
よく見るとなんだか、みうなが震えているような気がする。
みうなの頭が震えている?
みうなは何かに気付いた様子で視線が上向く。
何だろうと思いみうなの視線をたどり見つめる。
ぁあ、震えているのはうな重か。
震えていたうな重が口を開く。
「ずるいのじゃ!ワシも食べたいのじゃ!」
学校ではわりと静かで居たうな重が声を荒げる。
「ぁ、ごめんね~う弁当に夢中でうな重のご飯忘れてたよ~」
みうなが返事した瞬間、うな重が喰い気味に叫ぶ。
「ワシもミートボール食べたいのじゃ!」
そうは言ってもミートボールは二個しか入れてなくてみうなと私でもう食べてしまったのである。が
「ワシもミートボール頂くのじゃ!」
そう言ってうな重はミートボールをパクりと食べた。
ミートボール?いや、それは赤いミートボール……ではなく梅干しだった。




