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宣告-SENKOKU ~余命宣告を受けた父から愛する家族へ贈る365通の手紙~  作者: 佐久間五十六


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第210通 バレンタインデー…何もないけど…。

 節分の次のイベントと言えば、バレンタインデーだろう。非モテ男にとっては一年で最もつまらないイベントに類するであるものである。

 メールで美代子から「バレンタインデーは何もないけど…。勘弁してね。」

 と冗談混じりに言われていた為、気にする事もなく過ごそうとしていた。ただ、大の甘党である悠平にとって色恋沙汰は別にしてチョコレートは食べたかった。そのチャンスがないのが悲しかった。

 でも不思議なものである。一年後にはこうしてチョコレートを欲する事すら出来ないのであれば、少しは未練と言うものが出そうなものであるが、悠平にはそんな気持ちはサラサラ無かった。

 それは興味や関心が無いと言うだけの事ではなく、結婚して妻子ある(予定)男としての気持ちが勝っていると言う訳でもなかった。

 学生の様な好いた嫌いだと言う様な事で騒げる年齢ではないと、自覚が無意識に働いていたからであった。チョコレートの一つや二つ、貰え無かったからと言って下を向いている時間は悠平には無かった。それよりも、どう子供に自分の生き様を見せられるかを考えた方が良いだろう。


 我が子へ 其の二百十

 女の子でも男の子でも、バレンタインデーやホワイトデーになると騒ぎ出すのは、最早恒例のイベントみたくなっているが、そんな風に騒げるのは学生の内だけだ。若いからこそ、好いた嫌いだという事に一喜一憂出来るのであり、年齢を考えた行動と言う意味においては健康健全なのかもしれない。西洋のイベントにかぶれるとまでは言わないが、チョコレートの一つや二つ貰えない位でショボくれる様なスケールや器の小さい人間になっていない事を祈るばかりである。

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