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宣告-SENKOKU ~余命宣告を受けた父から愛する家族へ贈る365通の手紙~  作者: 佐久間五十六


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第12通 歌

 悠平は歌など興味が無かったが、入院生活で音楽療法をした時に歌に目覚めたのであった。J-POPや演歌がメインだったが、MP-3に何曲も入れて病室で聞いた。抗がん剤も抜いてからは眠りにスムーズに入れていた悠平であった。

 カラオケなど苦手であったが、悠平は覚えた歌を歌いたいと美代子に口を漏らすようになっていた。美代子もCDを借りてきたりと協力的であった。

 衣食住に悠平は充実していた。病院だから当たり前か。とは言え、世の中の人が全員幸せな最期を迎えられるとは限らない。そんな中で悠平は恵まれている環境に身を置いていたのであった。

 MP-3を見つめながら、便利な世の中になったものだと悠平は思っていた。悠平は激しいロック調の歌よりも、どちらかと言うと静かなバラードやリラックス(ヒーリング)系の曲調を好んだ。それは、あまりに激しい音楽に悠平の肉体が拒否反応を示しているからであった。それ故静かな曲調しか聴いていなかった。


 我が子へ 其の十二

 お前が大きくなる頃にはもう携帯音楽プレイヤーはスマホ一つで完結するのかな?もっと小型で容量も一杯になり、進化しているのであろうと思う。お前がどんな歌手を好きでも構わない。音楽の力は偉大だよ。人を癒したり、興奮させる。毎日膨大な数の曲が世に送り出されている。そこから運命の曲を見つけ出すのは、結婚相手を探す位難しい事である。お前も運命の曲を見つけ出せると良いな?父さんも、外出許可が出たら今度はカラオケに行ってみようかな。上手く歌える自信は全く無いけどね。

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